豊橋市民球場

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テンプレート:野球場情報ボックス 豊橋市民球場(とよはししみんきゅうじょう)は、愛知県豊橋市岩田運動公園内にある野球場。施設は豊橋市が所有し、豊橋市体育協会が指定管理者として運営管理を行っている。

概要・歴史

1980年開場。同年以来高校野球などアマチュア野球公式戦が行われている。なお、豊橋市には豊橋公園内に1948年開場の市営球場(『豊橋球場』)が存在する。こちらではプロ野球公式戦は開催されない。

プロ野球では主に中日ドラゴンズ主催のオープン戦が概ね年1試合、ウエスタン・リーグ(二軍)公式戦が年数試合開催されてきたが、2001年には照明設備やフェンスの改善など大規模な改修を行い、2002年4月17日にはセ公式戦・中日ドラゴンズ対阪神タイガース戦が開催された。豊橋市内でプロ公式戦が行われたのは1955年7月13日に開催された中日ドラゴンズ対大洋ホエールズ戦以来、実に47年ぶりのことであった[1]。これを機に翌々年の2004年以降からは公式戦が毎年1試合組まれるようになった(2004年は雨天中止)。本球場においては2005年2009年2013年に敗戦したが、他の7試合は全勝している。

本球場の試合は距離の近い浜松市中区浜松球場と連日での日程が組まれる事が多い。

テレビドラマ ルーズヴェルト・ゲームの撮影地としても使用された。

2014年には、観客席の老朽化に伴い内野席の一人掛けシート化、スピードガンの設置、ロッカールームシャワールームトイレ設備などの増設を中心とした改修工事を実施(予算3億4,000万円)[2]

2014年8月5日に行われた、セリーグ公式戦広島東洋カープ対中日ドラゴンズでは、7回交代時の『燃えよドラゴンズ』合唱時には、上半身裸の一般男性がグランド内に乱入し中日ドラゴンズマスコット、ドアラに握手を求めるという珍事が起きた。また、同試合では、福谷浩司が広島の4番ブラッド・エルドレッドに投じた3球目が、2,000万円かけて新設したスピードガンに165km/hと表示された。しかし、このスピードガンは、数日前に設置され試合で使うのは初めてであったことに加え、試合中に何度もキャッチャーの返球スピードである、50~100km/hが表示されるなど不具合が相次いでいたことから誤計測と報道された。なお、当該投球の実速は146km/hであったという報道もされている[3]

一軍の試合

公式戦は全試合18時からのナイターで日程が組まれている。

日時 ホーム ビジター 結果 備考
2002年4月17日(水) 中日ドラゴンズ 阪神タイガース
2003年3月10日(月) 西武ライオンズ 雨天中止 オープン戦。13時試合開始予定。
2004年5月13日(木) ヤクルトスワローズ 雨天中止
2005年4月13日(水) 広島東洋カープ 7-8 (観客11500人) 延長10回サヨナラ
2006年8月9日(水) 広島東洋カープ 8-6(観客11935人) 24分間試合中断(詳細は後述)。
2007年5月31日(木) 東北楽天ゴールデンイーグルス  10-2(観客12135人) セ・パ交流戦
2008年7月29日(火) 横浜ベイスターズ  5-4(観客12218人)
2009年4月28日(火) 東京ヤクルトスワローズ 2-4 (観客12115人)
2010年6月23日(水) 横浜ベイスターズ 4-2 (観客12072人)
2011年4月27日(水) 横浜ベイスターズ 1-0(観客10179人) 6回裏降雨コールド。
2012年5月8日(火) 東京ヤクルトスワローズ 1-0(観客10154人)
2013年7月2日(火) 広島東洋カープ 5-8(観客10086人) 延長12回
2014年8月5日(火) 広島東洋カープ 3-2(観客11055人)  延長11回サヨナラ
2006年の試合中断について

球審の誤った選手コールのため24分間試合が中断した。当時広島は投手に代打を出した後は清川栄治投手コーチが登板する投手名のみを球審に告げ、どの打順に入れるのかをブラウン監督が球審に告げていた。そのため、ブラウン監督は8回表に代打した松本高明を8回裏からショートの守備に就かせ、9番松本(高)、2番永川勝浩にするつもりでいた。しかし、清川コーチから「次の投手は永川で行く」と告げられたことを選手交代と思い、球審が選手コールを先走ったため、トラブルになり24分間試合が中断した。広島側は8回表の攻撃中、2番梵英心が自打球を足に当て守備に就けない状態であり、加えて他に控えの内野手がいなかった。当然中日側としてもスコアボードの表示と違う選手が守備に就いていることは納得できなかった。審判団が誤りを認め、説得を続けた結果、中日オーナーと落合博満監督が話し合い、中日側が折れる形で試合再開。試合中断から20分間は場内に中断の理由が説明されなかったため、中断から15分間後には内野フェンスによじ登る観客が数人、他には「早く試合をしろ」と叫ぶ観客もいた。 

二軍の試合

2002年まで長らくウエスタン・リーグ公式戦は開催されなかったが2003年は2試合組まれ、2004年以降は年1試合組まれるようになった。2007年2009年はイースタン・ウエスタン交流戦「中日ドラゴンズ読売ジャイアンツ戦」が組まれた。毎試合18時試合開始となり中日ドラゴンズ二軍では珍しいナイター開催となっている。

その他球場の中日ドラゴンズ主催試合との違い

本球場で行われる中日戦の宣伝ポスターには『東海ラジオ ガッツナイターセリーグ公式戦』と書かれていて、実質東海ラジオ[4]の主催である。中日ドラゴンズ主催の公式戦で、放送メディアが主催に名を連ねるのは非常にまれである。そのため毎試合、テレビ中継は東海テレビ[5]で生中継されているが、2010年2013年は東海テレビと資本関係の深い三重テレビで生中継された[6]

かつて一軍の試合の入場券販売は豊橋地区の中日新聞販売店のみとなり、プレイガイドでは発売されなかったので、ビジターファンが極端に少なくなることが多かった。現在は、プレイガイドをはじめ豊橋・豊川市内の中日新聞販売店、ほの国百貨店、豊橋市民球場付近の豊橋市体育協会で販売されている。

施設概要

  • 両翼:93m、中堅:115m
  • 内野:クレー舗装、外野:天然芝
  • 照明設備:照明塔6基
  • スコアボード:磁気反転式(イニング表示部分はフリーボードとなっており、延長戦や各種表示に適宜対応できるような設計となっている)ボールカウントは2012年4月から「BSO」表示に改修した。2014年8月5日に行われたセリーグ公式戦よりスピードガンを採用。費用2000万円。
  • 収容人員:15,895人(内野8,395人、外野7,500人)
  • 開設:1980年6月1日
  • 建設会社:青山建設(株)
  • 事業費:76,300万円

 (改修等 平成5年3月から平成15年3月 61,642万円)

  • 放送席として使える既存の場所は1部屋(内野バックネット裏スタンド1階)しか無い為、プロ野球などで必要な場合は、バックネット裏内野スタンド上段に各局がそれぞれ仮設の放送席を設置する。

運動公園内その他の施設

  • 豊橋市民球技場
  • 豊橋市民庭球場

交通

脚注

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関連項目

外部リンク

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  1. 1955年(昭和30年)- 中日ドラゴンズ ドラゴンズシーズンプレイバックリザルト
  2. 改装した豊橋市民球場で観戦を 8月の中日戦 中日ドラゴンズ東三河後援会ブログ 2014年5月7日付
  3. 中日福谷が165キロ!?…誤表示でした 日刊スポーツ、2014年8月11日閲覧。
  4. 東海ラジオの筆頭株主は中日ドラゴンズの親会社でもある中日新聞社である。
  5. 東海テレビの筆頭株主は東海ラジオである。
  6. その他の地方開催分では地元の中日新聞系のメディアは後援として名を連ねる