豆満江

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豆満江(とまんこう)は、中朝国境の白頭山(中国名:長白山)に源を発し、中華人民共和国(中国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、ロシアの国境地帯を東へ流れ日本海に注ぐ全長約500km国際河川である。

豆満江(トゥマンガン)は韓国・北朝鮮での呼称であり、中国では図們江(Túmenjiāng, トゥーメンチャン、簡体字图们江)と称する。語源は「万」を意味する満州語「トゥメン」に由来する。

概説

豆満江は中国と北朝鮮を分ける国境線となっており、北岸は中国吉林省延辺朝鮮族自治州、南岸は北朝鮮咸鏡北道である。北朝鮮を脱出する難民脱北者)が越境する地帯として知られ、朝鮮人民軍の厳重な監視下に置かれている。豆満江河口付近で中国領は途絶え、ロシア領ハサンとなるが、中国とロシアの国境は1997年に画定した。朝鮮半島の日本統治時代には、日本軍ソ連軍が衝突した張鼓峰事件1938年)の舞台ともなった。

国連開発計画(UNDP)の主導で豆満江開発計画が進められており、中国は豆満江下流の琿春市を国境開放都市に指定して琿春辺境経済合作区とし、北朝鮮は羅津・先鋒(現・羅先特別市)を自由経済貿易地帯(経済特区)に指定して開発を進めている。

豆満江河口付近の北朝鮮側には北朝鮮の鉄道とロシアのシベリア鉄道を繋ぐ「豆満江駅」がある。かつては、両国間の鉄道軌間が異なるため、ここで旅客列車では台車の交換、貨物列車では荷の積み替えが行われたが、四線軌条が施条され、直通運転が可能になっている。

関連項目

  • 鴨緑江 - 北朝鮮・中国国境を流れるもう一つの河川。

外部リンク