評定河原橋

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評定河原橋 (2006年3月)

評定河原橋(ひょうじょうかわらばし)は、名取川の支流広瀬川にかかる。市道評定河原渡船線[1]を通すが、建設中の市道向山常盤丁線[2]の一部にも指定されている。仙台市青葉区の評定河原と霊屋下(おたまやした)を結んでおり、元は評定橋評定所橋などといった。寛永13年(1636年)に初めて橋が架けられた。現在の橋は、長さ110.0m、幅11.9mの鋼桁橋である。

評定河原の地名は、昔、河原に評定所がおかれたことに由来する。寛永13年(1636年)に評定橋として架けられたが、大水で何度も流された。正徳5年(1715年)、享保6年(1721年)、享保16年(1731年)、文化9年(1812年[3]の流失が記録されている。絵図によれば、中州を介して2つの橋があった[4]

元は朱塗りの欄干を持つ和風の橋だったが、1994年平成6年)に架け替えられて水色の柵を持つモダンな橋に変わった。二車線と下流側に広い歩道をとる。橋の中央には歩道のせり出しがあり、座れる場所が設けられている。

広瀬川は、この橋のところでは南から北へ流れる。橋から西には、仙台城がある青葉山が望めるが、城の遺構は見えない。蛇行する川は橋の南方で右岸の山を削る。その正面に見えるのは八木山にある東北放送のテレビ塔、左側の断崖は経ヶ峯の西面で、チョウゲンボウの営巣地である。

仙台市の観光地、瑞鳳殿は蛇行する広瀬川に囲まれているため、訪れる観光客は評定河原橋か霊屋橋を通らなければならない。橋の架け替えに伴う道路整備で、評定河原橋付近から瑞鳳殿までの道路は車道歩道ともに広くなった。しかしそこに接続する道は細いままである。

脚注

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参考文献

  • 小倉強「仙台の市街及び土木建築」、『仙台市史』第3巻、別篇2、仙台市役所、1950年。
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  1. 仙台市道青葉1331号・評定河原渡船線(最小幅員5.50m、最大幅員46.74m、延長345.2m)
  2. 仙台市道青葉1491号・向山常盤丁(その1)線(最小幅員24.00m、最大幅員38.50m、延長367.2m)
  3. 作者不明『源貞氏耳袋』第7巻115。吉田正志・監修、「源貞氏耳袋」刊行会・編『源貞氏耳袋』第7巻、2007年、137頁。文化9年7月9日。
  4. 小倉強「仙台の市街及び土木建築」437頁。