立山温泉

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立山温泉(たてやまおんせん)は、富山県中新川郡立山町(旧国越中国)にかつてあった温泉

もとの立山温泉は廃湯となっているが、その湯を源泉として引いた立山山麓温泉を立山温泉として扱うこともあるので、ここでは両者について述べる。

泉質

  • アルカリ性単純温泉
  • 弱アルカリ性低張性泉
  • 炭酸水素塩泉

温泉街

立山黒部アルペンルート立山カルデラに近く、立山山麓温泉はそれぞれへの観光の拠点になっている。

立山温泉は、立山カルデラ地内にあった。

歴史

1580年(天正8年)、深見六郎右衛門によって立山温泉が発見された。本格的に温泉地として整備されたのは1770年(明和7年)以降である。その効能ならびに立山信仰の拠点にもなったことから、江戸時代は非常に賑わった。

しかし、立山カルデラ内の非常に不安定な土地にあったこともあり、1858年(安政5年)の土石流によって温泉街は壊滅した。のち、1869年(明治2年)頃になって新たな源泉が発見され、温泉街が復興した。この頃、立山山麓温泉にも立山カルデラ内から引き湯されて営業が行われていることがあったが、現在は立山山麓温泉内にある源泉による。

1969年(昭和44年)に発生した豪雨により温泉への道が被害を受けたことと、1970年(昭和45年)に立山黒部アルペンルートのバス路線開通を受け、1973年(昭和48年)に廃湯した。

なお、廃湯となった立山温泉を含む立山カルデラ一帯は国土交通省による砂防工事が行われており、現在危険防止のため立ち入りが厳重に制限されている。そのため現地を訪れるには立山カルデラ砂防博物館が定期的に主催している見学会などに参加する必要がある。

また、立山温泉跡より2kmほど東側、立山砂防の現地事務所などがある水谷平の近くに砂防工事関係者向けに作られた天涯の湯と呼ばれる露天風呂があるが、前述のような立地条件の為に一般の人は利用できない。ただし、前述の見学会の参加者向けに足湯が後から作られており、見学会に参加することで利用することができる。

アクセス

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