朝陽市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:基礎情報 中国の都市

朝陽市(ちょうよう-し)は中華人民共和国遼寧省に位置する地級市

地理

朝陽市は遼寧省西北部の大凌河流域に位置し、北から西にかけては内モンゴル自治区、西は河北省、南は錦州市、東は阜新市と接する。

歴史

古くは新石器時代紅山文化が栄え、代の青銅器も出土する。戦国時代にはが勢力を延ばし、遼西郡柳城となる。柳城遺跡は朝陽城東南郊に位置する。代も同様。342年鮮卑系の燕王慕容皝が柳城の北、龍山の西に龍城を築き、三燕(前燕後燕北燕)の都城となった。唐代にはこの地に営州が設置され、東北アジアを制する軍事要衝であった。

龍文透彫鞍

近年朝陽市北票県で発掘された喇嘛洞IIM101号墓から出土した龍文透彫鞍は大阪府羽曳野市誉田丸山古墳(応神陵陪塚)出土の2号鞍と細部に至るまでほとんどまったく同一で、丸山2号鞍は北燕の製品である可能性が高いことが判明した(リンク「さわらび通信」参照)。

行政区画

2市轄区・2県級市・2県・1自治県を管轄する。

年表

朝陽市(第1次)

  • 1958年12月20日 - 錦州専区朝陽県の一部が分立し、朝陽市が発足(1市5県1自治県)。
  • 1959年5月5日 - 双塔区鉄西区を設置(2区5県1自治県)。
  • 1962年2月21日 - 北票県の一部が分立し、北票鉱区が発足(3区5県1自治県)。
  • 1964年2月12日 - 双塔区・鉄西区が朝陽県に編入(1区5県1自治県)。
  • 1964年3月7日 - 朝陽県・北票県・建昌県・建平県・凌源県・カラチン左翼モンゴル族自治県・北票鉱区が朝陽専区に編入。

朝陽地区

  • 1964年3月7日 - 朝陽市朝陽県北票県建昌県建平県凌源県カラチン左翼モンゴル族自治県北票鉱区を編入。朝陽専区が成立(1区5県1自治県1鎮)。
    • 朝陽県の一部(旧・双塔区)が分立し、朝陽鎮が発足
  • 1969年1月19日 - 北票鉱区が北票県に編入(5県1自治県1鎮)。
  • 1969年2月24日 - 朝陽鎮が朝陽県に編入(5県1自治県)。
  • 1970年7月13日 - 朝陽専区が朝陽地区に改称(5県1自治県)。
  • 1979年8月30日 - 朝陽県の一部が分立し、朝陽市が発足(1市5県1自治県)
  • 1980年1月31日 - 朝陽県の一部が朝陽市に編入(1市5県1自治県)。
  • 1984年6月30日
    • 朝陽市が地級市の朝陽市に昇格。
    • 朝陽県・北票県・建平県・建昌県・凌源県・カラチン左翼モンゴル族自治県が朝陽市に編入。

朝陽市(第2次)

  • 1984年6月30日 - 朝陽地区朝陽市が地級市の朝陽市に昇格。竜城区双塔区を設置(2区5県1自治県)。
  • 1985年1月17日 - 北票県が市制施行し、北票市となる(2区1市4県1自治県)。
  • 1989年6月12日 - 建昌県が錦西市に編入(2区1市3県1自治県)。
  • 1991年12月21日 - 凌源県が市制施行し、凌源市となる(2区2市2県1自治県)。
  • 2006年4月11日 (2区2市2県1自治県)
    • 北票市・朝陽県の各一部が双塔区に編入。
    • 双塔区・朝陽県の各一部が竜城区に編入。

経済

現代の朝陽市は小麦トウモロコシビートジャガイモなど農畜産業を基幹産業とする一方、製鉄所、ディーゼルエンジン工場、タイヤ製造工場など新興工業都市としても大発展を遂げている。また空路、鉄路、道路など交通の便がよく、観光客も多い。

交通

  • 朝陽空港 中型の航空機の離着陸できる民用空港で、北京煙台(大連経由)、大連と結ぶ国内線が飛ぶ
  • 鉄道 6路線あり、北京、瀋陽、大連、丹東錦州承徳などの都市と連結する
  • 国道 101国道を中心に東西南北に通じるネットワークを形成する

友好都市

1985年以来、北海道帯広市と友好都市提携している。

関連項目

外部リンク

テンプレート:遼寧省の行政区画