日産ディーゼル・スペースランナーRP

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テンプレート:注意 テンプレート:BusModelImage スペースランナーRP(SPACERUNNER RP)は、UDトラックス(旧「日産ディーゼル工業」)が2010年まで販売していた9m大型バスである。路線仕様車は特に愛称は設けられていなかったが、社内のブランド統一に伴い、2005年からスペースランナーRPの愛称が与えられ、日本のバス大手4社においては最後まで販売していた。

本項目では9m大型観光バス・スペースアローRPスペースアローA ショートタイプについても記載する。

概要

テンプレート:Double image aside 日産ディーゼルは1973年4R82型製造終了後以降、9m大型バスを製造していなかったが、同社製バスを多く使う関東バスからの要請で、1986年に再び路線バスの製造を再開した。しかしながら、どの車種をとっても生産台数が少なく、近年では発注があってから国土交通省の型式認定を受ける場合もある。新長期規制に完全に適合した2007年9月以降は発注がないと思われ、発売がされていない。

一方の9m観光バスは路線と同じシャーシーのRP系で、1991年に参入している。こちらも生産台数が少なく、2005年に生産中止となり、2010年のUDトラックスのバス事業撤退までそのままだった。

車体は富士重工業で架装されていたが、2003年の同社の撤退に伴い、それ以後は西日本車体工業で架装されていた(#車体を参照)。

なお、9m大型バスであるが、日産ディーゼルは中型バスとして扱っている(ただし、エンジンに関しては長尺車のJPと同じエンジンを搭載している)。

沿革

P-RP80系

1986年にP-RP80G型が製造開始される。エンジンはFE6型(180PS)である。ただし製造台数は少なく、50台以下といわれる。P-RP80G型は1990年まで製造された。

U-RP210系

テンプレート:BusModelImage2 1991年に平成元年排出ガス規制適合に合わせて、U-RP210GAN型が製造開始される。P-RP80G型はリーフサスのみの設定であったが、U-RP210GAN型はエアサス、ターボ付きエンジンのみ型式認定となり、リーフサス、NAエンジンは改造型式となる。エンジンは標準がターボ付きのFE6T型(205ps)で、改造扱いのNAエンジンがFE6型(185ps)となる。

他車種に比べ、排ガス規制適合が1年遅れたが、これは日産ディーゼルにとって9m大型バスは基幹車種ではないためだと言われており、実際導入例も少ない。

KC-RP211/KC-RP250系

1995年に平成6年排出ガス規制に合わせて、KC-RP211GSN、KC-RP250GANが製造開始される。エンジンはターボ付きのFE6TA(235ps)と、NAエンジンのFE6E(205ps)の2種類で、いずれも型式認定を得ている。またサスペンションもエアサス、リーフサスの双方が設定されている。

型式は、NAエンジン-リーフサスがKC-RP211GSN、NAエンジン-エアサスがKC-RP211GAN、ターボエンジン-エアサスがKC-RP250GANとなる。なお製造台数が少なかったため、ターボエンジン-リーフサスという組み合わせは製造されていないと思われる。

KL-RP252系

ファイル:KL-RP252GAN.JPG
日産ディーゼルKL-RP252GAN 江ノ電バス

2000年に平成11年排出ガス規制に合わせて、KL-RP252GAN型が製造開始された。エンジンは再びターボ付きのFE6TA型(240ps)に統一され、サスペンションもエアサスのみとなった。路線バスとしての製造はごくわずかと思われる。またほとんど全ての車両がワンステップで製造・納入されている。発売途中に富士重工が架装事業から撤退したことから、富士重工車・西日本車体工業車がどちらも存在する。

PK-RP360系

2006年2004年8月の新短期規制に合わせて、PK-RP360GAN型が製造開始された。エンジンはこの規制に合わせて日野自動車からのOEMに切り替え、同じ日産ディーゼルのスペースランナーJPスペースランナーRM、日野レインボーHRなどと同型のJ07E-TC型(225ps)となった。またこの車種から、日産ディーゼルのほかの車種同様、灯火規制適合のためにリヤコンビネーションランプが縦長のシビリアンテールに変更になった。全てが西日本車体工業で架装された。

製造時期が遅くなったのは、事業者からの注文が少なく、注文があった時点で型式認定を得たためと思われる。この型式の試作車はその後江ノ電バスに導入された。排ガス規制のため2007年8月までの販売であったが、全部でワンステップバスのみ、25台前後の製造である。

9m観光バス

テンプレート:BusModelImage2 日産ディーゼルは他社に遅れて1991年に9m大型観光バス市場に参入する。型式はU-RP210FBN型で、エンジンはインタークーラーターボ付きのFE6TA型(235ps)である。

1995年に排ガス規制対応が行われKC-RP250FBN型となる。エンジンはFE6TAの改良型で出力アップしたFE6TB型(260ps)である。

2000年にはKL-RP252FBN型となり、エンジンは改良によりさらに出力をアップしたFE6TB型(270ps)である。

なお、2005年に生産中止となった。テンプレート:-

  • 富士重工ボディ
  • 西工ボディ

スペースアローA ショートタイプ

ファイル:Hanamaki-kanko-bus-1280.jpg
スペースアローA ショートタイプ
PDG-AM96FH
花巻観光バス

9m大型観光バスの三菱ふそう・エアロエース ショートタイプMMのOEM供給車。ボディはMFBM

PDG-AM96FH(現行車種)

2008年3月26日に発売した。エンジン含めシャーシは三菱ふそう製、ボディは三菱ふそうの純正であるMFBM製。

スペースアローAスペースウィングAは三菱ふそう製エンジンであるものの日産ディーゼルから技術供与を受けた尿素SCRを採用しているのに対し、こちらは再生制御式DPFを採用している。日産ディーゼルが販売しているバスでDPFを採用するのは当型式とスペースランナーJP/RM(双方共三菱ふそう・エアロミディ-SとしてOEM供給していた)のみ。 テンプレート:-

車体

路線ボディは、2002年以前は富士重工車体のみの設定であったが、同社のバス製造終了に伴い、それ以後は西日本車体工業で製造されていた。

富士重工車体の場合、P-RP80G型がリベットレスモノコックボディの5E型、U-RP210GAN型とKC-RP211GSN型、KC-RP250GAN型がモデルチェンジされた7E型、KL-RP252GAN型が軽量化された新7E型を架装している。

9m観光バスは富士重工と西日本車体工業の両方の車体が設定されていたが、西工製は当初西鉄グループのみの導入であった。なお、富士重工の9m観光バスはそれまでいすゞLV系を主に架装していたが、RP系も同じ車体を架装した。最終的には富士重工のバス製造終了に伴い、西日本車体工業製に一本化されていた。

ユーザー

ファイル:KC-RP250FBN-Izuhakone-2926.jpg
2000年以前に西日本車体を架装した例(1998年式) 伊豆箱根バス

過去、9m大型路線バスはいすゞが強く、それ以外のメーカーのシェアは低かった。そのため路線用車両としてRP系を導入したユーザーは極めて少なく、ごく一部に限られる。KL-適用車の導入先は北海道中央バス江ノ電バスなど。 2005年途中からいすゞが排ガス規制未対応のために撤退したものの、これらのユーザーは中型のエルガミオにシフトしたので、納入先は依然として少数である。PK-適用車は京浜急行バス・江ノ電バス・北海道中央バスに導入されている。

観光RP系は各地の日産ディーゼルユーザーに導入されているが、2000年以前の西工製車体は西日本鉄道(分離子会社を含む)や大阪空港交通近江鉄道伊豆箱根鉄道など一部に限られる。

関連項目

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テンプレート:自動車