帝産富士交通

当時の富士交通高速バス福島 - 仙台線

当時の富士交通高速バス郡山 - 仙台線

帝産富士交通株式会社（ていさんふじこうつう）は、かつて宮城県仙台市に本社を置いていたバス会社である。旧商号は「富士交通株式会社」。2008年12月31日をもって事業を廃止した。

概要

観光貸切業務を中心としていたが、旧・富士交通が2002年に高速バス事業に乗り出し、仙台 - 福島・郡山間の高速バスを運行（のち仙台 - 山形線も運行開始）していたものの、既存の競合他社との競争激化などで業績が悪化したことから、2004年 8月23日には民事再生法の適用を申請し破綻。その後、同業他社で帝産グループである「帝産観光バス仙台」と合併して「帝産富士交通」と改称されたが、後に破綻の一因となった高速バス事業から大幅撤退した。廃業時の路線は競馬開催日のみ運行の福島競馬場線のみであったが、長らく路線休止の状態であった。また自社系列の旅行会社「T＆Fトラベル」のツアーバスとして、繁盛期を中心に東京方面へも運行されていた。合併後、旧・富士交通の車両は順次帝産グループ塗色に変更された。

民事再生法のもとで再生手続中であったが2008年12月2日に12月末で事業廃止することが判明した。2009年1月から会社清算手続きに入っており、事業譲渡先を探していた。従業員60人は全員解雇となった^[1]。

歴史

帝産観光バス仙台

1969年 - 帝産観光バス仙台支店から分離・独立して「帝産観光バス仙台」設立。

富士交通

1970年 - 創業。
1980年 - 設立（当初は貸切事業専門）。
2002年 10月（初旬） - 乗合事業に参入（仙台 - 福島・郡山間高速バスの運行開始）。
2003年 5月14日上記路線において、競合他社（3社）が富士交通に対してバスプール使用を認めないという独占禁止法違反被疑事件について、公正取引委員会による裁定が下る^[2]。
2004年
- 2月7日 - 仙台 - 山形間高速バスの運行開始。
- 8月23日 - 仙台地裁に民事再生法の適用を申請。
- 11月9日 - 仙台 - 山形線の運行から撤退。
2005年
- 2月3日仙台 - 山形線・仙台 - 福島線において、競合他社（3社）が富士交通に対して運賃値下げ・増便をカルテルによって行っているとする独占禁止法違反被疑事件について、公正取引委員会による裁定が下る^[3]。
- 3月9日 - 再生計画認可。
- 4月1日 - 仙台駅・定禅寺通市役所 - フルキャストスタジアム宮城間シャトルバスの運行開始。仙台市営バス・宮城交通との共同運行であったが、2006年度限りで帝産富士交通は撤退。
- 10月12日 - 仙台 - 福島・郡山線の運行から撤退。
2006年 1月23日 - 帝産観光バス仙台と合併し、社名を「帝産富士交通」に。