檀ふみ
テンプレート:ActorActress 檀 ふみ(だん ふみ、1954年6月5日 – )は、日本の女優・声優・司会者・エッセイスト。東京都練馬区出身。身長170cm、血液型A型。父は作家の檀一雄。兄はエッセイストの檀太郎、父方の叔父に東映代表取締役会長高岩淡がいる。
目次
来歴・人物
初の芸能活動は、カナダへ1か月間の高校生レポーターとしてであった。叔父・高岩が当時映画撮影所長で、父と映画プロデューサーの俊藤浩滋に半ば騙され撮影所に連れられ、嫌々衣裳あわせをしていたが、主演する高倉健と会い、その格好良さに惹かれて出演することにしたというのが、映画デビューのきっかけであった。
東京学芸大学附属大泉中学校、東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)から駿台予備学校で一浪して、父の母校東京大学を目指すも果たせず、慶應義塾大学経済学部に進学する。在学中、1学年上の遠藤龍之介(遠藤周作の一人息子。現・フジテレビ取締役)に、周作への葉書の追伸として「もしお暇でほんとによろしかったら、お声をかけてくれれば、どこへでもついていきます」と書き送ったが、龍之介からは何の返事もなかったという[1]。
『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』、『青春の蹉跌』や青春映画では、清新な演技でも注目された。1994年『わが愛の譜・滝廉太郎物語』で第17回日本アカデミー賞助演女優賞を受賞した。他にもNHKの『連想ゲーム』の名解答者としても親しまれた。本人が最も気に入り、代表作とも言われるのは『日本の面影』の小泉セツ役である。
父・一雄の影響で、自らも料理、食事に関するエッセイを執筆しており、1999年には親友(大学の先輩で作家の娘というつながりがある)阿川佐和子との共著『ああ言えばこう食う』で第15回講談社エッセイ賞を受賞している。
晩年の父の代表作『火宅の人』は口述筆記されたものであり、その姿はNHK特集『作家檀一雄の最期』やドキュメンタリー『むかし男ありけり』 (1984年、RKB毎日放送) に収録されているが、父の最期の姿を思い出すのが辛く、結末は何年も読まなかった。初めて読んだのは、同じくNHKの旅番組で父の足跡を辿って、ポルトガルを訪問した日の夜、ホテルの一室であった。1986年に制作された映画版では、主人公である桂一雄の母親役を特別出演で演じている(檀本人にとっては祖母に当たる役)。
出演作品
テレビドラマ
- 俺たちの旅(1975年–1976年、NTV、ユニオン映画) - 浜田玲子 役
- 泣かせるあいつ(1976年、NTV、松竹)
- 俺たちの祭(1977年–1978年、NTV) - 北見直子 役
- 華麗なる刑事(1977年、CX、東宝) - 青井婦警 役
- 横溝正史シリーズ『悪魔が来りて笛を吹く』(1977年、MBS) - 椿美禰子 役
- 松本清張の犯罪広告(1979年、ANB、松竹) - 主演
- 天皇の料理番(1980年–1981年、TBS) - 秋山トシ子 役
- おやじの台所(1981年、NTV) - 徳大寺一子 役
- 雄気堂々・若き日の渋沢栄一(1982年、NHK)
- 続・夢千代日記(1982年、NHK) - 松崎先生 役
- 銀河テレビ小説 新東京物語(1982年、NHK)
- 海にかける虹〜山本五十六と日本海軍(1983年1月、TX) - 山本礼子 役
- 火曜サスペンス劇場 秘密の風景(1984年、NTV、俳優座映画放送) - 主演
- 日本の面影(1984年、NHK) - 小泉セツ 役
- 大河ドラマ(NHK)
- ライスカレー(1986年、CX) - 片山美子 役
- 松本清張サスペンス 隠花の飾り / 再春(1986年6月、KTV) - 鳥見可寿子 役
- 花の生涯 井伊大老と桜田門(1988年1月、TX) - 篤姫 役
- 女たちの森 女たちよ、もっとしたたかに生きて!しなやかに愛して!! 痛快OLグルメ隊(1987年、ANB)- 主演
- 京大アメリカンフットボール部誕生秘話 君に涙は似合わない(1988年、ABC)
- 次男次女ひとりっ子物語(1991年、TBS) - 桜井祥子 役
- 金曜時代劇 藏(1995年、NHK) - 佐野佐穂 役
- 司馬遼太郎の功名が辻(1997年、ANB) - 千代 役
- 光の帝国(2001年、NHK) - 春田里子 役
- 盲導犬クイールの一生(2003年、NHK) - 水戸レン 役
- BS時代劇 薄桜記(2012年、NHK BSプレミアム) - 丹下ぬひ 役
- NHK正月時代劇 桜ほうさら(2014年、NHK) - 語り
映画
- 昭和残侠伝 破れ傘(1972年) - お雪 役※デビュー作
- 青春の蹉跌(1974年) - 田中康子 役
- あゝ決戦航空隊(1974年) - 佐田照美 役
- ふれあい(1975年) - 青木伊都子 役
- 想い出のかたすみに(1975年) - 笹原未知 役
- あいつと私(1976年) - 浅田けい子 役
- 男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976年) - 柳生雅子 役
- 青年の樹(1977年)
- HOUSE ハウス(1977年) - 先生 役
- 瞳の中の訪問者(1977年) - 楯雅彦の妹 役
- 兎の眼(1979年) - 小谷芙美 役
- 金田一耕助の冒険(1979年) - 列車の乗客 役
- ねらわれた学園(1981年) - 看護婦 役
- ウィーン物語・ジェミニYとS(1982年) - 沢村綾子 役
- 夜叉(1985年) - 夏子 役
- 火宅の人(1986年) 桂一雄の母 役※特別出演
- 男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989年) - 寿子 役
- わが愛の譜 滝廉太郎物語(1993年) - 幸田延 役
- 雨あがる(2000年) - 奥方 役
- かまち(2003年) - 菅野洋子 役
- 山桜(2008年) - 浦井瑞江 役
- 春を背負って(2014年) - 長嶺菫 役
テレビアニメ
- 白い牙 ホワイトファング物語(1982年) - ナレーター
劇場アニメ
- あしたのジョー(1980年) - 白木葉子 役
- あしたのジョー2(1981年) - 白木葉子 役
- ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス(1995年) - マリア・ダグラス 役
- ピーターラビット(2006年)
バラエティ
- 連想ゲーム(NHK)-15年間出演
- 素敵なあの人(1982年 - 1983年、テレビ東京) - 司会
- ビートたけしのTVタックル(EX)
- 大人の自由時間〜第(2)ニッポン国・独立宣言〜(BS11) - 阿川佐和子と隔週出演
教養番組
- 新日曜美術館(NHK教育、2006年4月〜2009年3月)
- N響アワー(NHK教育)
- 赤毛のアン・夢紀行(NHKBS-2)
- 猪熊弦一郎 抽象の世界(NTV) - ナレーション
- 万葉集への招待(NHK教育、2009)
- エピソード九州 未来への羅針盤(九州朝日放送、2010)
- 兄・太郎夫妻は現在能古島に住む。九州が父絶命の地でもあることからナビゲーターに起用された。
- ニュース 深読み(NHK総合、2011年1月15日)ゲストコメンテーター
- 檀ふみが訪ねる京の匠たち(KBS京都)
ドキュメンタリー
ラジオ
- 檀ふみのミュージックテラス
- 明日への伝言板(2009年10月 - 2010年3月、2010年10月 - 2011年3月、2011年10月 - 2012年3月 RKBラジオ・KBCラジオ・CROSS FM)
- ラジオ深夜便「ミッドナイトトーク」(2012年度 奇数月の月曜日コメンテーター。前任者で親友の阿川佐和子から引き継ぐ)
CM
著書
- 逢えばほのぼの(1982年、中央公論社)
- ほろよいかげん(1985年、毎日新聞社)
- 檀ふみのほろ酔い対談(1987年、潮出版社)
- ありがとうございません(1998年、日本経済新聞社)
- まだふみもみず(2000年、幻冬舎)
- 檀流きものみち(2001年、世界文化社)
- どうもいたしません(2004年、幻冬舎)
- 父の縁側、私の書斎(2004年、新潮社、新潮文庫)
- 檀ふみの茶の湯はじめ(2008年、アシェット婦人画報社)
- 映画狂時代(2014年、新潮文庫)
共著
阿川佐和子との共著
- ああ言えばこう食う(1998年、集英社)
- ああ言えばこう嫁行く(2000年、集英社)
- 太ったんでないのッ!?(2003年、世界文化社)
- けっこん・せんか(2004年、文藝春秋)
- アガワとダンの幸せになるためのワイン修業 カジュアルワイン編(2005年、幻冬舎)
- アガワとダンの幸せになるためのワイン修業 ゴージャスワイン編(2005年、幻冬舎)
その他
- いまだから書ける父母への手紙(2001年、新潮社)
- 北杜夫・著、所ジョージ・著、瀬戸内寂聴・著 他
- サンティアゴ巡礼の道(2002年、新潮社)
- 五十嵐見鳥・著、池田宗弘・著
- バナナは皮を食う 暮しの手帖 昭和の「食」ベストエッセイ集(2008年、暮しの手帖社)
- 檀ふみ・選
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:日本レコード大賞 歴代司会者- ↑ 『北杜夫マンボウぱじゃま対談 美女かいぼう編』p.38(集英社、1978年)
- ↑ テンプレート:Cite web
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