加藤汽船

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加藤汽船株式会社(かとうきせん)は、兵庫県神戸市に本拠を置く旅客船会社。元は加藤海運株式会社の旅客部門を1949年に事業分離された。加藤汽船単独航路や関西汽船と共同で航路を持ち、瀬戸内海において京阪神香川県(四国地方)を結ぶ役割を果たしていた。しかし本州四国連絡橋の完成により瀬戸内海における船舶の競争力が薄れ、2003年9月30日限りで船舶輸送事業より撤退、航路の一部をジャンボフェリー株式会社に譲渡した。

その一方で、2006年7月14日より海上アクセス(現・株式会社OMこうべ海上アクセス事業部)から神戸-関空ベイ・シャトル神戸空港関西国際空港間の高速船)の運航を受託し、船舶輸送事業に再参入している。

現在は瀬戸内海を中心とした航路をとるフェリー会社などを傘下に置いている。また、この航路譲渡の経緯があるために、時折「ジャンボフェリー株式会社」と「加藤汽船株式会社」は同一の会社と混同される事があるが、この2社はそれぞれ独立した会社である。

本社所在地は、兵庫県神戸市中央区新港町3番7号。

関連会社

筆頭株主などの形で、以下の会社をグループの傘下に置いている。

かつての航路

  • 大阪-高松航路(客船)
  • 運航区間:大阪(弁天埠頭) - 神戸(中突堤) - 土庄港(はぴねす2は土庄東港) - 高松港
  • 運航便数:客船夜行便1往復(ぐれいす引退後は高松行きは昼行便、大阪行きは夜行便で1往復)
  • 就航船舶:
    • はぴねす
      • 1960年竣工1986年4月引退。725総トン、全長:57.9m、全幅:9.2m、旅客定員:475名、航海速力15.9ノット[1]
    • ぐれいす
      • 1963年竣工1990年引退。1057総トン、全長:64.6m、全幅:10m、旅客定員:786名、航海速力16.9ノット[2]
    • はぴねす2(元東海汽船 ふりいじあ丸
      • 1971年竣工、1986年に就航、1992年引退[3]
  • 大阪-高松航路(フェリー)
  • 運航区間:大阪南港 - 土庄東港 - 高松港(F地区)
  • 運航便数:フェリー1往復(高松行きは昼行便、大阪行きは夜行便)
  • 就航船舶:
    • はぴねす(元四国中央フェリーボート にいはま)
      • 1973年竣工、客船便廃止後の1992年に就航、1994年3月で廃止。2885総トン、全長:101.9m、全幅:18m、旅客定員:628名、車両積載数:トラック40 台・乗用車53台、航海速力20.4ノット[4]
  • 高松-土庄航路(快速艇)
  • 運航区間:高松港 - 土庄港
  • 運航便数:高速艇1往復
  • 就航船舶:
    • ぐれいす
      • フェリー便廃止後の1994年4月に就航、2001年4月30日で廃止。

かつての関連会社

脚注

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  1. 『世界の艦船 別冊 日本の客船 2』P.56、海人社
  2. 『世界の艦船 別冊 日本の客船 2』P.61、海人社
  3. 『世界の艦船 別冊 日本の客船 2』P.68、海人社
  4. 『世界の艦船 別冊 日本の客船 2』P.114、海人社