ロシア連邦大統領

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ロシア連邦大統領(ロシアれんぽうだいとうりょう、テンプレート:Lang-ru)は、ロシア大統領で、元首である。

選出方法

国民による直接選挙で選ばれる。被選挙権はロシアに10年以上居住した35歳以上のロシア市民であること。過半数に達する候補がいない場合は、上位2名で決選投票を行う(二回投票制)。

任期は当初4年であったが、2008年の憲法改正により任期は6年に延長され、2012年実施の選挙の当選者から適用された。連続3期は禁止されているため、連続就任できる上限は12年。

権限

ファイル:Inauguration of Dmitry Medvedev, 7 May 2008-2.jpg
大統領就任式にお目見えする、大統領勲章と大統領宣誓のためのロシア憲法典特別写本はロシア大統領の権威の象徴である。

フランス半大統領制をモデルとしており、非常に大きな権限を有している。

歴代大統領の一覧

氏名 所属政党 在任期間 副大統領
1 ボリス・エリツィン[1]
Борис Николаевич Ельцин
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無所属
(就任当初は
ロシア民主党
事実上の与党)
第1期
1991年7月10日
- 1996年8月9日
1991年7月 - 1993年10月 アレクサンドル・ルツコイ[2] 1
首相
1993年12月 - 1996年8月 ヴィクトル・
チェルノムイルジン
[3]
第2期
1996年8月9日
- 1999年12月31日
(任期途中で辞任)
1996年8月 - 1998年3月 2
1998年3月 - 1998年8月 セルゲイ・キリエンコ
1998年9月 - 1999年5月 エフゲニー・プリマコフ
1999年5月 - 1999年8月 セルゲイ・ステパーシン
1999年8月 - 1999年12月 ウラジーミル・プーチン

ウラジーミル・プーチン
Владимир Владимирович Путин
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無所属 1999年12月31日
- 2000年5月7日
1999年12月 - 2000年5月 ウラジーミル・プーチン
(大統領代行を兼任)
2 無所属
(統一ロシア
事実上の与党)
第1期
2000年5月7日
- 2004年5月7日
2000年5月 - 2004年2月 ミハイル・カシヤノフ 3
2004年3月 - 2004年5月 ミハイル・フラトコフ
第2期
2004年5月7日
- 2008年5月7日
2004年5月 - 2007年9月 4
2007年9月 - 2008年5月 ヴィクトル・ズブコフ
3 ドミートリー・メドヴェージェフ
Дмитрий Анатольевич Медведев
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無所属
(統一ロシア
事実上の与党)
2008年5月7日
- 2012年5月7日
2008年5月 - 2012年5月 ウラジーミル・プーチン 5
4 ウラジーミル・プーチン
Владимир Владимирович Путин
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無所属
(統一ロシア
事実上の与党)
第3期
2012年5月7日
- 在任中
2012年5月 - 在任中 ドミートリー・メドヴェージェフ 6

就任式

ファイル:Inauguration of Dmitry Medvedev, 7 May 2008-5.jpg
2008年のドミトリイ・メドベージェフ大統領の就任式で、新大統領へのあいさつを述べるプーチン前大統領(当時)。演台の左右にはこのあとに執り行われる就任宣誓式のために大統領勲章と憲法典の特別写本が置かれている。大統領徽章は二つあるうち一つは上院に掲揚するために持ち去られている。

ロシア大統領就任式はクレムリンのゲオルギー広間、アレクサンドレフ広間、アンドレエフ広間で挙行される。儀仗兵によって守られつつ2つの大統領徽章と大統領勲章、ロシア連邦共和国憲法の特別写本が運ばれる。大統領徽章は大統領執務室と連邦院(上院)にそれぞれ掲げられるため2つある。大統領勲章は就任式で授与されると、クレムリンの勲章ホールで保管される。憲法の特別写本は新大統領がこれに手を置き宣誓するためだけに使用される。

就任式には上院議長、国家会議議長、憲法裁判所議長が大統領の就任式に立ち会う。一方、旧大統領はクレムリン連隊を聖堂広場に召集し最後の閲兵を行う。一方新大統領を乗せた車が大クレムリン宮殿到着するとクレムリン連隊司令官が就任式の準備が整ったことを宣言し、新大統領を大クレムリン宮殿に招き入れる。 このころにはクレムリン連隊の閲兵を済ませた旧大統領は就任式会場に姿を現し、旧大統領の歓迎を受ける形で新大統領が会場に登場する。ゲオルギー広間、アレクサンドレフ広間、アンドレエフ広間を新大統領が歩くさいにはピョートル・チャイコフスキーの『戴冠式祝典行進曲』が流される。新大統領が就任式の行われる演台にあがると、旧大統領が大統領勲章と憲法の特別写本が載せてある宣誓台にて新大統領へのあいさつの演説を行う。それが終わると憲法裁判所長官が新大統領が憲法第82条第2項によって大統領就任の宣誓を行うこと。宣誓の文言(以下)は憲法で定められていることが表明される。このあと新大統領は憲法の特別写本に手を置き宣誓を行う。

「私はここに憲法典を遵守し、またこれを擁護し、国家の主権と独立、安全と統一を護ること、ならびに国民に忠実に尽くすことを宣誓する」

宣誓が終わると、ロシアの国歌が歌唱される中、大統領徽章が上院のドーム屋根の旗竿に掲揚される。 その後に、大統領による最初の就任演説が行われる。演説が終わるとクレムリン連隊によって軍の大統領への忠誠を示す31発の礼砲が放たれる。新大統領はミハイル・グリンカの『栄光あれ』が流れるなか大クレムリン宮殿を後にし、聖堂広場でクレムリン連隊の閲兵式に臨む。

新大統領が閲兵式に臨む前に、大クレムリン宮殿の一室で旧大統領から新大統領へと「核のボタン」の入ったトランクの引継ぎが行われる。その後、新旧大統領は聖堂広場に移動し、新大統領による最初のクレムリン連隊の閲兵が行われる。そののち新大統領は全ルーシ総主教のいる聖グラゴヴィチシェンスク大聖堂を訪れる。

脚注

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関連項目

外部リンク


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  1. ソビエト連邦下のロシア共和国の大統領として就任。ソ連崩壊により、ロシア連邦大統領として独立国の元首となる。
  2. モスクワ騒乱事件で大統領代行を自称。
  3. エリツィンの心臓手術の為、1996年11月5日から翌日にかけて一時的に大統領代行を務めた。