ヤマキ

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テンプレート:Infobox ヤマキ株式会社Yamaki Co., Ltd.)は、愛媛県伊予市米湊に本社を置く、主にかつお節を中心とする調味料を扱う食品メーカーである。「ヤマキ」は、個人商店時代からの屋号であり、削り節ではトップシェアを誇る。伊予市を代表する企業の一つとしてその名を知られる。原料の鰹節は枕崎焼津土佐清水などから買い付け、前工程として独特のかび付けの技術を有している。

キャッチコピーは長年にわたり、「自然の味を大切にします。」が使われているが、笑福亭鶴瓶がイメージキャラクターになった2011年4月以降は「いいだし、いい鰹節。」も併用して使われている[1]

概要・歴史

1917年(大正6年)、海産物問屋を営んでいた先代・城戸豊吉が「城戸商店」として北山崎村(現在の伊予市)で創業。削り機3台で削り節の製造を始めた。当初は「バラ削り」と呼ばれる小売店での計り売りを行なっていたが、やがて小袋に詰めて販売するようになる。1921年(大正10年)に、店舗を北山崎村から郡中村米湊(こみなと)に移転、工場を建設して削り機10台と附属機械を据えて操業を始めた。1930年(昭和5年)に予讃線が郡中(現在の伊予市駅)まで延びたのを契機に、それまでの船による輸送から鉄道による製品輸送へと転換すると共に、翌年には東京支店を開設するなど販路を拡大、1935年(昭和10年)には工場を拡張した。

太平洋戦争中に企業整備令により廃業したが、戦後1947年(昭和22年)に個人商店として再開。1950年(昭和25年)に株式会社へと組織変更1971年(昭和46年)には現在のヤマキに社名変更する。以後、かつお節だけでなく、めんつゆ、料理つゆ、だしの素、煮干しなどの調味料、食品を次々と手がけてきた。かつお節業界では、1973年(昭和48年)のかつおパックのヒットにより、マルトモ(愛媛県伊予市)、マルアイ愛知県名古屋市)、にんべん東京都中央区)を抜いて業界トップとなり、以後その地位を守り続けている。

2007年2月1日には、味の素と資本・業務提携契約を締結し、第三者割当増資の引き受けなどにより東証1部上場の味の素株式会社の持分法適用会社(33.4%出資)となり、味の素の子会社、株式会社かつお技術研究所に20%出資する。

2009年1月、一部カツオパックの加工方法に関して不適切な表示がされていたため対象商品を自主回収、後に農林水産省から改善命令を受ける。

2011年1月、群馬県みなかみ町に約9万平方メートルの用地を取得し、めんつゆなど液体調味料を製造する新工場を建設。投資額は50億円。ヤマキにとっては県外に構える初の自社工場となる。

事業所

ファイル:Yamaki Tokyo Branch.JPG
東京支社・営業本部が入るビル(千代田区外神田)

支社・支店

営業本部・営業所

主な商品

  • ヤマキ 花かつお
  • ヤマキ めんつゆ(1979年発売のロングセラー)
  • ヤマキ だしの素
  • かつお節(徳一番、匠一番、味一番、かつお花割烹など)

伊予市に本社を置き、本社も近接するライバル企業として知られるマルトモがチルド製品なども扱っているのに対して、同社はどちらかと言うと乾物とめんつゆ中心である。

スポンサー番組

過去のスポンサー番組

CM出演者(出演終了者も含む)

出典・補注

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外部リンク

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  1. ABCの『新婚さんいらっしゃい!』で桂三枝(現・桂文枝(6代))や歴代女性司会者が番組参加者プレゼントを紹介する際、2011年3月までは「自然の味を大切にするヤマキ」や「カツオパックのヤマキ」と紹介していたが、4月以降は「いいだし、いい鰹節。のヤマキ」と紹介している。
  2. 提供読みは2009年3月まで「自然の味を大切にするヤマキカツオパック」と商品名で行われていたが、4月以降は「自然の味を大切にするヤマキ」と社名で行われている。テロップ表示は2009年3月までは「(ロゴ)ヤマキ」だったが、4月以降は「(ロゴ)ヤマキ ヤマキは自然の味を大切にします。」に変更されている。