ムスカリン

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ムスカリンテンプレート:Lang-en-short[1]、L-(+)-muscarine、muscarin)は、アセタケ類テンプレート:Snamei)およびカヤタケ類テンプレート:Snamei)の特定のキノコに含まれるアルカロイドの一種。1869年ベニテングタケ学名: テンプレート:Snamei)から初めて単離された(0.00025% - 0.0003%含まれる)。

概要

ムスカリンは最初に研究された副交感神経作用物質で、末梢の副交感神経系に重篤な刺激作用を生じさせ、痙攣にいたることもある。ムスカリンは、血液脳関門を通れないため、中枢神経系に直接影響を及ぼすことはない。ムスカリンは、あるタイプのアセチルコリン受容体(ムスカリン性アセチルコリン受容体)に結合し、神経伝達物質アセチルコリンの作用を模倣する、副交感神経作用薬である[2]

ムスカリン中毒は、キノコの摂取後15-30分後に、唾液の分泌増加、発汗が見られることで特徴づけられる。大量に服用した場合、これらの徴候の後に、腹痛、ひどい吐き気、下痢、瞳孔の縮小(縮瞳)、呼吸困難などが続くことがある。これらの中毒症状は、通常2時間以内で静まるとされる。ムスカリン中毒によって死亡することは珍しいが、まれに心臓発作や呼吸不全の原因になることがある。解毒剤としてアトロピンがある。

  • 化学名:(2S,4R,5S)-(4-ヒドロキシ5-メチル-テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-トリメチル-アンモニウム
  • 化学式:C9H20NO2+
  • 分子量:174.26
  • CAS登録番号:300-54-9
  • SMILES記法:O[C@@H]1C[C@@H](C[N+](C)(C)C)O[C@H]1C

ムスカリンを含むキノコ

脚注

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関連項目

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  1. テンプレート:Cite book
  2. テンプレート:Citation
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 テンプレート:Citation