ボーン・アイデンティティー
テンプレート:Infobox Film 『ボーン・アイデンティティー』(The Bourne Identity)は、2002年のアメリカ映画。記憶を失った男ジェイソン・ボーンを巡るサスペンス・アクション映画。原作はロバート・ラドラムのベストセラーのスパイスリラー小説『テンプレート:仮リンク』(The Bourne Identity)。『ボーン』シリーズの第一作で、続編は『ボーン・スプレマシー』、『ボーン・アルティメイタム』。
北アメリカでは2002年6月6日にプレミア上映されたのち、6月14日に2638館で公開され、週末興行成績で初登場2位になり、トップ10内に5週間いた。日本では2003年1月25日に日劇3系列ほかで公開され、同日公開の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を抑え週末興行成績(全国9大都市集計)では初登場から2週連続で1位となった。2003年度の全米ビデオレンタルでレンタル数1位獲得。
あらすじ
銃で撃たれて負傷した男がマルセイユ沖で漁船に救助された。男は記憶を失っており、手がかりは皮膚の下に埋め込まれていたスイス・チューリッヒの銀行口座を示すマイクロカプセルのみ。男はスイスへ向かう。
CIAの『トレッド・ストーン(踏み石)計画』による工作員が、某国の政治家ウォンボシ(ウァムボージー)暗殺に失敗し、連絡が途絶えた。ウォンボシがマスコミにCIAの暴露本を発表すると発言したことで、CIAは証拠隠滅に動きだした。
記憶喪失の男はスイスへ到着したが、夜の町で警官二人から職務質問を受ける。男は自分でも気付かないうちにドイツ語で受け答えし、警棒を突きつけた警官たちを反射的に叩きのめしてしまい、そのまま逃走する。その後、マイクロカプセルが示した銀行の貸し金庫を引き出すが、その中身は、パリ在住の「ジェイソン・ボーン」という名前が記されたアメリカ合衆国パスポートをはじめとして、彼の写真が貼り付けられた多数の偽造パスポート、複数の通貨からなる大量の札束、そして拳銃だった。
ボーンは自分の正体を確かめる為に、まずパスポートに記載されていた自分の住所であるフランスのパリへ向かおうとするが、警官を叩きのめした事で手配されており、警官に追跡される。辛うじてアメリカ領事館に逃げ込んだが、現地警察に追われていた彼を、改めて確保しようとした領事館員と争いになり、また格闘となってしまう。領事館詰めの海兵隊員の追跡をかわし、どうにか領事館から逃げ出した彼は、たまたま居合わせたマリーに金を払い、彼女の車に乗って自分が住んでいたアパートのあるパリに向かう。 テンプレート:節stub
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
ソフト版 | フジテレビ版 | ||
ジェイソン・ボーン | マット・デイモン | 平田広明 | 三木眞一郎 |
マリー・クルーツ | フランカ・ポテンテ | 湯屋敦子 | 魏涼子 |
アレクサンダー・コンクリン | クリス・クーパー | 菅生隆之 | 堀勝之祐 |
ワード・アボット | ブライアン・コックス | 糸博 | 富田耕生 |
ニクワナ・ウァムボージー | アドウェール・アキノエ・アグバエ | 藤本譲 | 谷口節 |
"教授" | クライヴ・オーウェン | 楠大典 | 江原正士 |
ニコレット"ニッキー"・パーソンズ | ジュリア・スタイルズ | 沢海陽子 | 百々麻子 |
ダニー・ゾーン | ガブリエル・マン | 宮本充 | 川島得愛 |
ジャンカルロ | オルソ・マリア・グェリニ | 福田信昭 | 宝亀克寿 |
イーモン | ティム・ダットン | 相沢正輝 | |
マーシャル | デビッド・セルバーグ | 西村知道 | 稲葉実 |
アラン | ハリー・ギルバート | 伊藤亜矢子 | |
クラウディア | ケイティー・サイン | 小暮英麻 | |
リサーチ#1 | ウォルトン・ゴギンズ | 伊藤健太郎 | |
リサーチ#2 | ジョシュ・ハミルトン | 後藤敦 | |
領事館員 | 伊藤和晃 | ||
受付#1 | 重松朋 | ||
コム#1 | 下山吉光 |
- ソフト版
- 日本語版制作スタッフ:演出:神尾千春、翻訳:栗林とみ子、制作:ACクリエイト
- フジテレビ版
- その他声の出演:白熊寛嗣、斉藤次郎、牛山茂、丸山壮史、志村和幸、星野充昭、木下紗華、樋口あかり、谷昌樹、石住昭彦、魚建、幸田夏穂、すずき紀子、奥田啓人、最上嗣生
- ソフト版で原語版の音声を流用しているフランス語などのセリフも日本語で吹き替えている。また、ソフト版では字幕のみである各エージェントへのメールの内容を音声で読み上げている。
原作との違い
原作と映画は、ほとんど別物といってよいほど違う。重傷を負って海上を漂流していたところを助けられ、記憶喪失状態の男がスイスの銀行口座を手がかりに自分の身元を探し始め、なぜか格闘や銃器の扱いに優れていることに気が付く、というところまでは同じだが、後々のストーリー展開やその正体は映画のオリジナルである。
備考
- 原作小説は1988年にもテレビのミニシリーズ『スナイパー/狙撃者』(The Bourne Identity)[1] として映像化されている。監督はロジャー・ヤングで、リチャード・チェンバレンがジェイソン・ボーンを演じた。1990年にテレビ朝日の日曜洋画劇場で『スナイパー/地獄の暗殺者』の題でも放送され、DVD題は『狙撃者/ボーン・アイデンティティ』である。
- 題名であり主人公の名前でもある「ボーン」(Bourne)は、「小川」を意味する一般的な姓の一つ。「ジェイソン」(Jason)もギリシャ神話の英雄が由来のごく一般的な名の一つである。イニシャルはジェームズ・ボンドと同じ「JB」
- 主題歌は3部作全て、モービーの「エクストリーム・ウェイズ」を採用している。3作目は新録された「アルティメイタム・ヴァージョン」となっている。
- 本作をベースに『The Bourne Conspiracy』というタイトルのゲームが製作され、北米でXbox 360とプレイステーション3で発売された。日本でも発売される予定だったが、諸事情により発売中止となっている。
出典
関連項目
- エシュロン - 作中に登場する全世界盗聴システム。