フォビドゥンガンダム

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テンプレート:Pathnav フォビドゥンガンダムは、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED』に登場する、モビルスーツ(MS)に分類される架空の兵器の一機種。「フォビドゥン」は英語で「禁断」、「禁忌」を意味する。

メカニックデザイン大河原邦男

本項では、メディアミックス作品に登場する派生機についても解説する。

機体解説

テンプレート:機動兵器 アズラエル財団傘下の国防連合企業体が、前期GAT-Xシリーズのデータを基に開発した後期GAT-Xシリーズ3機中の1機で、地球連合軍に所属する。GAT-X207 ブリッツと同系のX200番台フレームを採用した特殊戦闘(突撃・強襲)用MS。

敵地への電撃侵攻をコンセプトとしており、実体弾を無力化するトランスフェイズ装甲とビームを屈折、偏向させる特殊兵装「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」を装備し、ほぼ無敵に近い防御力を誇る。

本機は、長距離砲撃→突撃→白兵戦という強襲で想定されるステップに合致した装備を搭載している。「フレスベルグ」は長距離での敵の漸減、中距離では「エクツァーン」の速射性能を活かした制圧戦、白兵戦闘では大鎌「ニーズヘグ」を駆使した近接戦闘で敵を確実に撃破する。また、背部の円盤型バックパックを上半身に被る事で高速強襲形態となり、MS形態との使い分けによって突撃→白兵戦の素早い切り替えを実現している。バックパックは強大な推進力によって大気圏内においても優れた航空能力を発揮する。

武装

誘導プラズマ砲「フレスベルグ」
バックパック先端部に内蔵された高出力ビーム砲。エクツァーン砲身に設置された誘導装置の磁場干渉によって、ビームの軌道を自在に偏向する事が出来る。ただし、一度の発射で曲げられる方向は一方向のみで、正確に敵を追尾できるほど精密な誘導は出来ない。通常装甲のMSなら一撃で破壊可能。「フレスベルグ」は北欧神話で伝えられる風を巻き起こす鷲の姿をした巨人「フレズベルク」に由来する。
重刎首鎌(じゅうふんしゅれん)「ニーズヘグ」
格闘戦用の巨大鎌。その刀身にはグレイブヤードからもたらされた特殊精錬技術が用いられていると伝えられる。実体兵器ゆえPS装甲には通用しないが、通常装甲への切れ味は鋭く、オーブ海軍の護衛艦の艦橋を切り落とすほどである。またかなりの重量があるらしく、鈍器のように敵を殴りつける形での使用も確認されている。「ニーズヘグ」は北欧神話で伝えられる世界樹ユグドラシルの根を噛む蛇の名「ニーズヘッグ」に由来する。
88mmレールガン「エクツァーン」
バックパック両側に設置された可動式レールガン。「フレスベルグ」の弾道を曲げるための磁場発生器としての役割も持つ。通常装甲のMSなら一撃で破壊可能。「エクツァーン」はドイツ語で「犬歯」の意。
115mm機関砲「アルムフォイヤー」
両腕内蔵の大口径機関砲。固定火器であるため、他の武装を保持したままでの使用が可能。「アルム」はドイツ語で「腕」、「フォイヤー」は、「火」の意。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
連合軍及びオーブ国防軍の戦艦、MSに標準装備される近接防御機関砲。主にミサイル等の迎撃用として使われる。
エネルギー偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」
ブリッツの「ミラージュコロイド」の原理を応用した対ビーム防御システム。バックパック両側の可動装甲の表面に発生させた磁場でビームの粒子を歪曲させ、自機への命中を避ける。あくまで対ビーム用なので実体兵器の歪曲はできない(パンツァー自体をシールドとして用いる事で実体兵器を防御する事は可能)が、TP装甲との併用でほぼ完璧な防御力を発揮する。しかし、本体への密着状態から放たれたビームを曲げる事は原理的に不可能なため、接近戦に対する効果は限定される。稼働には大量の電力を消費するが、新型の大容量ジェネレーターとTP装甲採用による省電力化によって、充分実用的な稼働時間を確保している。ビームの屈曲方向はある程度コントロール可能であり、曲げたビームをそのまま敵機に当てるフェイント戦法を取る事が出来る。後に、この技術を応用した軌道間全方位戦略砲レクイエムが建造されている。「ゲシュマイディッヒ」はドイツ語で「柔軟な」、「パンツァー」は「装甲」の意。

劇中での活躍

連合軍の強化パイロット「ブーステッドマン」のシャニ・アンドラスが搭乗する。同僚のオルガ・サブナッククロト・ブエルが搭乗するカラミティレイダーと共に、オーブ解放作戦以降、幾度と無くフリーダムジャスティスと互角の戦いを繰り広げた。

ボアズ攻略戦では、フレスベルグの一撃で複数のジンゲイツを撃墜する活躍を見せている。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において、デュエルバスターの連携攻撃に立ち向かい、デュエルアサルトシュラウドにフレスベルグを直撃させて撃破したかに見えたが、アサルトシュラウドの追加装備をパージし、機体への破損を免れたデュエルに接近を許し、二刀流のビームサーベルで両腕とエクツァーンを切断された後にコクピットを貫かれ撃墜された。

フォビドゥンブルー

テンプレート:機動兵器ガンダムSEED MSV』に登場。ザフトグーンゾノに対し水中戦で大きく遅れを取っていた連合軍が、フォビドゥンをベースに開発した初の水中戦用MS。

本機は機体そのものに耐圧殻を持たず、耐圧を「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」のみに依存している。これはゲシュマイディッヒ・パンツァーの力場によって周囲の水分子に干渉して水圧や抵抗を減免するという機構で、理論上は力場の展開が持続される限り無制限に潜航深度を増す事が可能である。しかし、深海で機体のエネルギーが無くなりゲシュマイディッヒ・パンツァーによる耐圧とTP装甲が機能停止すると、水圧により機体が瞬時に圧壊し、パイロットが死亡する危険性がある。このためテストパイロットからは「フォビドゥン・コフィン(禁断の棺桶)」と呼ばれた。

武装は水中での戦闘を考慮しており、バックパック先端のフレスベルグをフォノンメーザー砲に換装し、パック両側には超音速スーパーキャビテーティング魚雷キャニスターポッドを装備している。 耐圧用の装甲アレイには「ニーズへグ」の刃を片方2つずつ内蔵し、格闘戦において絶大な威力を発揮する。 パック後方の尻尾「テイルエクステンション」はアンカー(イカリ)、超長波アンテナ、曳航ソナー・アレイを内蔵した複合ユニットで、更にこれを回転させる事で推力を得るプランも存在したが不採用となっている。

ジェーン・ヒューストンらにより試験・開発が進められ、合計4機が製造されている。後に制式機であるディープフォビドゥンの開発ベースとなった。ジェーンの搭乗したフォビドゥンブルーは、ディープフォビドゥンの開発と同時に改修が加えられ、ゲシュマイディッヒ・パンツァーに依存しなくても、かなりの深度における水圧にも耐えられる様になっている。この事で、バッテリーの消耗にも、大きな節約となっている。

ジェーンは本機に搭乗し、ザフト軍水中MS部隊に対して大きな戦果を挙げる。南アメリカ独立戦争において、不得意な陸上戦でエドワード・ハレルソンの搭乗するソードカラミティと交戦した。後に、南アメリカ軍の主力として、地球連合軍のディープフォビドゥン部隊を相手に戦闘を行っている。またロンド・ミナ・サハクの元にあるオーブの宇宙ステーション「アメノミハシラ」にソードカラミティレイダー制式仕様ロングダガーと共にあるのが確認されている。

ディープフォビドゥン

テンプレート:機動兵器 『SEED MSV』に分類されている。フォビドゥンブルーの実働データを元に製造された制式仕様。コクピット周辺にチタン合金製の耐圧殻を採用する事で、試作機の問題点であった緊急時の耐圧性を改善している。前大戦後期の地球連合の量産機の多くが105ダガーをベースにしていたのに対し、本機は主戦場が水中という事から全く新規の設計による機体となっている。

第二次カサブランカ沖海戦において、少数ながらも実戦投入され、ザフトの水中戦用MS部隊を壊滅させる戦果を収めた。この戦闘から、水中戦用MSの戦闘力は地球連合軍の方が上である事が証明され、この一方的な戦果にザフト軍は危機感を抱き、アビスアッシュの開発に着手した。

フォビドゥンヴォーテクス

テンプレート:機動兵器

機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場。フォビドゥンブルー直系の量産機として開発された機体であり、ほぼ同一の形状、性能を持つ。装甲はTP装甲に加え、胴体周辺にはディープフォビドゥンからのフィードバック技術であるチタニウム耐圧殻を採用し、潜行深度の向上及び潜水時間の延長が図られている。

背部シェル両側部の装甲アレイが機体周囲の水分子を制御し水圧を軽減、また同時に機体と水との摩擦を緩和し、100ノットを上回る航行速度を発揮する。

ヘブンズベース攻防戦において、反ロゴス同盟軍の水中部隊を圧倒する。しかし、次第に物量に押され、グーンの魚雷やゾノのフォノンメーザー砲の連携攻撃によって撃破されている。

なお、Vortexは英語で「渦」を意味する。

設定画はフォビドゥンブルーの転用であり、公式サイト「GUNDAM SEED DESTINY WEB」では機体名もフォビドゥンブルーのままになっている。

ロートフォビドゥン

テンプレート:機動兵器 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY R』に登場。アクタイオン・インダストリー社所属のエンジニアであるヴァレリオ・ヴァレリ(通称ダブルブイ)が、「アクタイオン・プロジェクト」の構想を基に開発した後期GAT-Xシリーズの発展機。機体名の「ロート」はドイツ語で「赤」を意味し、カラーリングは改修前のレイダーに近い黒地に赤の配色となっている。

生体CPU用の機体を改修したブラウカラミティゲルプレイダーと異なり、本機は量産型のフォビドゥン・ヴォーテクスを設計母体としている。「ベース機の能力を2倍に増強しつつ弱点もカバーする」というダブルブイの共通コンセプトに基づき、武装を大幅に強化。これらの改修によって、特に下半身のボリュームが大幅に増している。

ベースとなったフォビドゥン系統の機体と同じく、ブラウカラミティ、ゲルプレイダーとの三機での運用を前提としており、ブラウカラミティが「攻撃」、ゲルプレイダーが「撹乱」を担当しているのに対し、ロートフォビドゥンは「防御」を担当している。

武装(ロート)

拡散ビーム砲
強襲形態用の迎撃武装。バックパックのフレスベルグとエクツァーンの間に計2門を装備する。
誘導プラズマ砲「フレスベルグ」
原型機よりも大口径・高出力化され、砲身長も延長されている。
重吻双首鎌「ツインニーズへグ」
柄の両側に刃を付けた左右対称の形状となり、先端のスピアーも2本に増設されている。
エネルギー偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」
フロントスカートと脚部にもミラージュコロイドの噴出装置が増設され、機体の全方位に対ビーム磁場を展開することができる。


脚注

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関連項目

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