バーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:出典の明記 テンプレート:Otheruseslist テンプレート:Infobox Musician

バーズ (The Byrds) は、アメリカロックバンド

ロサンゼルスで、ロジャー・マッギンジーン・クラークデヴィッド・クロスビーによって結成され、その後すぐにベーシストのクリス・ヒルマンと、ドラマーのマイケル・クラークが加入した。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第45位。

概要

このバンドに関して、ビートルズボブ・ディランの中間、という表現がよく見受けられるが、フォークミュージックの温かな雰囲気と、ロックンロールのリズム感と豊かなハーモニーを融合させた独特のサウンドが持ち味であった。いわゆるフォークロックというジャンルに属するアーティストと言える。

1965年にボブ・ディランの作った「ミスター・タンブリン・マン」でデビュー。次いで『旧約聖書』の「コヘレトの言葉(伝道の書)」3章を元に曲をつけたピート・シーガーの「ターン・ターン・ターン(Turn, Turn, Turn! (To Everything There is a Season))」が発売されたが、これら2曲はバーズのシンボル的な曲となった。

1966年には、当時のサイケデリック・ムーブメントを先取りした先進的な楽曲「Eight Miles High」が発表される。この曲は世界初のサイケデリック・ロックとする見方もある。ロジャー・マッギンの12弦ギターの奏でるうねるような不協和音的イントロは、ジョン・コルトレーンの影響を多分に感じさせる。また、ラヴィ・シャンカールなどのインド音楽からの影響もあったことであろう。この作品のインパクトは大きく、いくつかのラジオ局が「ドラッグ体験を連想させる」との理由で放送禁止にした。後のビートルズの『リボルバー』などの作風に大きな影響を与えている。 ロジャー・マッギンの12弦ギターは、ジョージ・ハリスンの影響が最も強い。本人も、ビデオ等で述べている。

グラム・パーソンズが唯一参加した『ロデオの恋人(Sweetheart Of The Rodeo)』(1968年)は、ナッシュビルで録音され、サイケデリックな作風から一転、カントリーの要素が色濃く反映されている。

メンバーの移り変わりが激しく、1969年以降、オリジナルメンバーはロジャー・マッギンただ一人になった。その後はクラレンス・ホワイトのギターをはじめ、高い演奏能力でカントリー・ロックを聴かせるライヴバンドとして定着するも、1973年に解散。

1991年にはロックの殿堂入りを果たした。

脱退したメンバーのその後は、ジーン・クラークはソロ活動、デヴィッド・クロスビーはクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング、クリス・ヒルマンはグラム・パーソンズと共にフライング・ブリトー・ブラザーズを結成している。

在籍メンバー

アルバム

  1. Mr. Tambourine Man (ミスター・タンブリン・マン、1965年)
  2. Turn! Turn! Turn! (ターン・ターン・ターン、1965年)
  3. Fifth Dimension (霧の5次元、1966年)
  4. Younger Than Yesterday (昨日よりも若く、1967年)
  5. The Notorious Byrd Brothers (名うてのバード兄弟、1968年)
  6. Sweetheart Of The Rodeo (ロデオの恋人、1968年)
  7. Dr.Byrds & Mr.Hyde (バーズ博士とハイド氏、1968年)
  8. Ballad of Easy Rider (イージーライダー、1969年)
  9. (Untitled) (タイトルのないアルバム、1970年)
  10. Byrdmaniax (バードマニア、1971年)
  11. Farther Along (1971年)
  12. Byrds (1973年)

外部リンク