ドリーム・トレイン・インターネット

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テンプレート:Infobox 株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(Dream Train Internet; DTI)は、日本の電気通信事業者の一つである。個人向けには「DTI」、法人向けには「MeX」という2つのブランドで主にインターネット接続サービスを手がける。

設立当初は三菱電機傘下だったが、2003年(平成15年)1月29日東京電力子会社である東京通信ネットワーク(TTNet、のちのパワードコム)の子会社(東京電力の孫会社)となる。さらにKDDIとパワードコムが2006年(平成18年)1月1日に合併するのに伴い、2005年(平成17年)12月31日付けでパワードコム所有の全株式が東京電力に譲渡され、東京電力の直接の子会社となる。その後、東京電力が通信事業を縮小するのに伴い2007年(平成19年)7月25日には株式が売却され、フリービットの完全子会社となる。

概要

会社設立が1995年(平成7年)、サービス提供開始が1996年(平成8年)と、国内のISP事業者としては後発組に属し、三菱グループとしてはISP事業への参入に出遅れた感が強かった。このような背景もあり、三菱電機の通信子会社であった三菱電機情報ネットワークは、独自性の強い事業戦略でのISP事業参入を模索。事業立ち上げのパートナーとして、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの学生らが設立した株式会社リセットを選択した。実質的な事業戦略の舵取りは、リセットの代表取締役社長だった石田宏樹(現 フリービット株式会社代表取締役兼CEO)が担っていた。石田はISP事業者としてのDTIの急成長とブランド育成に多大な貢献を果たしたことで知られ、インターネット業界における学生ベンチャービジネスの先駆けであったと言える。

2000年(平成12年)、石田宏樹がフリービット株式会社を設立し、新しいビジネスモデルでのISP事業の運営に注力することとなったリセットとの提携を解除。この際、DTIの設立に携わった中核メンバーの多くが離職し、事業戦略に少なからず変化をもたらしたとされる。9月21日に大阪証券取引所のナスダック・ジャパン市場(現・JASDAQ)に上場。

2005年(平成17年)10月21日アクセスポイント方式のVoIPによる中継電話サービス「スーパーテレフォン」をフュージョン・コミュニケーションズに譲渡。

2007年(平成19年)8月、産みの親とも言える石田宏樹が経営するフリービット株式会社の完全子会社となる。同年10月、サービスのドメイン名を「dti.ne.jp」から「dream.jp」に変更する。

2012年(平成24年)8月、同じくフリービット株式会社の完全子会社であったエグゼモード株式会社を吸収合併。同社のaigoブランド製品も引き継いだ。

2013年(平成25年)「freebit mobile」のPandAが発売された。

MVNO DTI ハイブリッドモバイルプラン

2011年(平成23年)4月1日よりNTTドコモFOMAハイスピード網とNTTコミュニケーションズの公衆無線LANホットスポット使ったMVNOとして月額2,980円で定額データ通信の提供を開始している。NTTドコモのMVNOのため、エリアは人口カバー率100%である。端末は当初モバイルWiFiルータータイプと、USBタイプの2タイプでデータ通信のみの提供で、レンタルではあるものの最低利用期間や違約金の設定により事実上の割賦販売である。2011年(平成23年)7月1日より、NTT東西の「光ポータブル」にも対応、レンタル品としてUSIMカードのみの提供も開始した。

端末

サービス開始当初は以下の2タイプを提供しているが、今後aigoの端末の提供等の検討も行っていくと発表している。

ハイブリッドモバイルプラン用端末
製品名 NetIndex Mobile Router RS-CV0C</br>ルータタイプ MF120</br>USBタイプ
メーカー ネットインデックス ZTE
サイズ 95mm (W)× 51mm (D)×13mm (H) 26.0mm (W)×11.5mm (D)×85.6mm (H)
重さ 約80g ( バッテリー含む ) 約24g
通信回線 FOMAハイスピード 受信最大:7.2Mbps 送信最大:5.76Mbps</br> WCDMA/HSDPA/HSUPA
動作時間 連続通信時間:約4時間</br>連続動作時間:約10時間
レンタル料金 630円

ServersMan

2012年8月8日よりMVNOの新しいブランドとして、500円玉ワンコインに料金を抑え速度制限100KbpsとしたserversmanSIMを発売した。これは2013年7月22日にはLTEに対応したServersMan SIM LTE となった。2013年11月22日からは速度制限を150kbpsと増速、さらに2014年4月21より再度速度制限を250kbpsに増速し、nanoSIMにも対応した。なおSMS対応のオプションもある。

これと連携するサービスと専用アプリとしてはIP電話のServersMan 050、クラウドストレージのServersMan@Disk、プリペイド課金によって速度を増速できるSiLK Sense、端末をWWWサーバーとして公開できるServersManなどが提供されており、AndroidiOSに対応している。

このSIMに類似したMVNOサービスが2013年11月13日より専用Android端末PandAに専用IP電話などのアプリを装備し、親会社のフリービットよりフリービットモバイルとして通信販売および店頭販売されている。その速度制限はServersMan SIM LTEより緩やかな最大300kbpsとされている。なお通常の回線交換式通話のオプションも付加可能である。

aigoブランド製品

沿革

  • 1995年(平成7年)10月 - 三菱電機情報ネットワーク株式会社の子会社として設立。
  • 1999年(平成11年)12月 - 三菱電機株式会社の直接の子会社になる。
  • 2000年(平成12年)9月21日 - 大阪証券取引所のナスダック・ジャパン市場(現・JASDAQ)に上場。
  • 2003年(平成15年)1月 - 株式公開買い付けにより、東京通信ネットワーク株式会社の直接の子会社になる。
  • 2003年(平成15年)11月 - ヘラクレス市場上場廃止
  • 2004年(平成16年)7月1日 - 株式会社パワードコムの会社分割により、個人向けインターネット接続事業「Powered Internet[POINT]」を吸収。
  • 2005年(平成17年)10月1日 - 個人向けインターネット接続サービスDTIとPOINTを新生DTIとして統合。
  • 2005年(平成17年)12月 - パワードコム所有の全株式が東京電力に譲渡され、東京電力の直接の子会社になる。
  • 2007年(平成19年)7月 - 東京電力および三菱電機所有の全株式がフリービットへ売却される。
  • 2007年(平成19年)10月 - 子会社であるスーパーホットラインズの事業をフリービットに譲渡。
  • 2008年(平成20年)2月 - 法人向け接続サービスをフリービットに吸収分割。
  • 2008年(平成20年)3月 - スーパーホットラインズを解散。
  • 2008年(平成20年)7月 - フリービットが運営する個人向けインターネット接続サービスであるReSET.JPおよびOpenBit.NETの一部を吸収。
  • 2008年(平成20年)9月 - CSKホールディングス傘下のISAOの個人向けおよびマンション向けインターネット接続サービスを譲受。
  • 2009年(平成21年)2月 - ISAOの個人向けインターネット接続サービスをDTIに統合。
  • 2011年(平成23年)3月8日 - FOMAハイスピード網やホットスポットを使ったMVNOとして、モバイルデータ通信に参入を発表。
  • 2011年(平成23年)4月1日 - DTIハイブリッドモバイルプランサービス開始
  • 2011年(平成23年)7月1日 - 株式会社ビットエージェントを吸収合併。
  • 2012年(平成24年)8月1日 - エグゼモード株式会社を吸収合併。

関連会社

かつて存在した関連会社

  • 株式会社ドリーム・トレイン・コミュニケーションズ (DTC)
  • 株式会社スーパーホットラインズ (SHI)

外部リンク

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