トレヴィの泉

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ファイル:Trevi Fountain.JPG
夜のトレヴィの泉

トレヴィの泉(トレヴィのいずみ、:Trevi Fountain:Fontana di Trevi)は、ローマにある最も巨大なバロック時代の人工の(噴水)である。ローマでも有数の観光名所として賑わっている。トレビの泉トレドの泉とも呼称される。

ポーリ宮殿の壁と一体となったデザインで、中央にを司るネプトゥーヌスポセイドーン)が立ち、左に豊饒の女神ケレースデーメーテール)、右に健康の女神サルースヒュギエイア)が配置されている。これら池全体の造作はニコラ・サルヴィテンプレート:Enlinkの原案でピエトロ・ブラッチテンプレート:Enlinkが制作した。

位置

クイリナーレ宮殿の西側、スタンペリア通り沿いのトレヴィ広場(Piazza di Trevi)にあり、ローマ地下鉄A線バルベリーニ駅から徒歩圏内に位置する。

歴史

元々は古代ローマ時代に皇帝アウグストゥスが作らせたもので、ヴィルゴ水道(ヴェルジネ水道、乙女の水道の意)の終端施設としての人工の泉が場所を替えた後、今の位置になった。その後、泉は教皇クレメンス12世の命によりローマの建築家ニコラ・サルヴィの設計で改造、彼の没後の1762年に完成した。2013年1月にフェンディの支援により大規模な修復工事を行うことが発表された。工事期間中も観光客への公開は続けられる予定である[1]

言い伝え

後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶うという言い伝えがあり、投げるコインの枚数によって願いが異なるとされる。コイン1枚だと再びローマに来ることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができると言われる。3枚の願いはキリスト教が離婚を禁止していたという歴史の名残りである。このコインは半分がカトリック系チャリティ団体に寄付される。

ギャラリー

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事件

ファイル:Fontana di Trevi 19 ottobre 2007.jpg
事件で赤く染まったトレヴィの泉
2007年10月19日、観光客が何十人もが泉を眺めるなか、何者かが赤い塗料を泉に投げ込み、噴水が真っ赤に染まるという事件が発生した[2]。「灰色のブルジョア社会を朱に染めてやる」というビラが残され、その人物は逃走した。その後の洗浄作業により大理石への被害は防がれた。

修復工事

2014年6月5日より、フェンディ単独で資金を提供し、修復工事がスタートした。 今回の資金提供は、ローマ市内にある歴史的な噴水を修復および保護することを目的とした「FENDI for FOUNTAINS」プロジェクトの一環として行われ、修復には218万ユーロ(約3億520万円)かかり、2015年秋に完了予定[3]

脚注

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関連項目

外部リンク

テンプレート:Commons&cat

テンプレート:ローマ遺跡
  1. 「トレビの泉」で過去最大規模のお色直し、フェンディが支援 ロイター2013年1月29日
  2. トレビの泉が真っ赤に染まる AFP通信2007年10月20日
  3. 「フェンディ」が単独支援、「トレビの泉」などの修復工事がスタート 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News