スキーズブラズニル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ファイル:The third gift — an enormous hammer by Elmer Boyd Smith.jpg
シンドリとブロックの兄弟が宝物を制作している場面。宝物の中にスキーズブラズニルらしき帆船が見える。

スキーズブラズニル[1]スキッドブラドニール[2]とも。テンプレート:Lang-non)は、北欧神話に登場する魔法帆船である。

『エッダ』

古エッダ』の『グリームニルの言葉』第43節では、イーヴァルディの子らがフレイのために作ったと語られている。続く第44節では、船のうちで最もすばらしいのがこのスキーズブラズニルだと説明される[3]。 『スノッリのエッダ』第二部『詩語法』では制作の経緯が詳しく語られている。 この船は、ドヴェルグであるシンドリとブロックの兄弟によって、フレイの金の猪グリンブルスティトールの鎚ミョルニルと一緒に創り出された。全ての神族を乗せうるほど[4]巨大な帆船であるが、折りたたむと袋に入るほどの大きさになる。また、帆を張った時には、どこからともなく風が吹き船を進めることができる[5]

『ヘイムスクリングラ』

ヘイムスクリングラ』の『ユングリング家のサガ』においては、スキーズブラズニルはオーディンの所有物となっている。『エッダ』と同様に布のように折りたたむことができる船だとされている[4]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

参考文献

テンプレート:北欧神話

テンプレート:Myth-stub
  1. 『エッダ 古代北欧歌謡集』などにみられる表記。
  2. 『北欧神話と伝説』(ヴィルヘルム・グレンベック著、山室静訳、新潮社、1971年、ISBN 978-4-10-502501-4)などにみられる表記。
  3. 『エッダ 古代北欧歌謡集』56頁。
  4. 4.0 4.1 『ヘイムスクリングラ - 北欧王朝史 - (一)』44-45頁。
  5. 『「詩語法」訳注』42頁。