サンダーマスク

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テンプレート:参照方法 テンプレート:基礎情報 テレビ番組サンダーマスク』は、東洋エージェンシー(現・創通)、ひろみプロダクションが制作し、1972年(昭和47年)10月3日から1973年(昭和48年)3月27日に渡って、日本テレビ系で、毎週火曜日19:00 - 19:30に全26話が放送された、特撮テレビ番組『サンダーマスク』および、その劇中に登場する変身ヒーローの名前。また、手塚治虫による漫画版が『週刊少年サンデー』で連載された。

概要

元々は、虫プロダクションが手塚治虫の漫画作品『魔神ガロン』の実写化作品として企画していたものである[1]テンプレート:Sfn。しかし、同社が倒産したために制作は中止となり、後に虫プロダクションの一部のスタッフらが設立したひろみプロダクションによって引き継がれ、現在の形となった。

手塚治虫が原作者と思われがちだがテンプレート:Refnest、旧知だったひろみプロダクションの依頼によるコミカライズ作品として描かれたものであり、その内容はテレビ版と大きく異なっている。その他に、テレビ版に準じたコミカライズ作品が、『冒険王』、『別冊冒険王』、小学館学年誌で連載されている。

本作のスタッフ編成は、『魔神ガロン』のパイロット版監督を務めた金田啓治が「押しの一手」で、『ウルトラマン』の上原正三藤川桂介、『ゴジラ』の本多猪四郎などの招聘を実現。金田の紹介で、ひろみプロダクションから下請制作を任されていたエキスプロダクションも、『仮面ライダー』などの掛けもちで多忙を極めながら、自社スタッフを総動員する形で撮影に臨んだ。金田の招聘で、成田亨も本作に参加する予定だったが、成田は「グリーンマン」と名付けたヒーローデザインを手掛けた時点で『突撃! ヒューマン!!』へと引き抜かれ、本作から降板。残された「グリーンマン」のコピー原画を基に、企画者の平田昭吾とひろみプロ所属のデザイナーである成田マキホが、上山ひろし名義で独自にアレンジを加えて、サンダーマスクのデザイン画が完成することになった。金田は本作の終了後に、手塚プロダクションへ入社し、後に『100万年地球の旅 バンダーブック』のプロデュースを手掛けることになる。

本作は、多額な制作費を必要とする巨大ヒーロー物でもある。同時期のウルトラシリーズでは一週500万円の予算が支給されていたのに対し、本作では、『仮面ライダー』などの等身大ヒーロー物に若干、上乗せした程度の一週300万円の予算しか支給されていなかった。巨大ヒーロー物としては厳しい予算にもかかわらず、1話完結の形式で特撮セットや怪獣の着ぐるみをウルトラシリーズ並に新造していたため、予算超過が度重なり、二桁台の平均視聴率を記録しながら、半年間で終了した[2]

テレビ版の権利

テレビ版はひろみプロ・創通の両者が連名でクレジットされているにも関わらず、ある日、創通社員が制作会社を訪れて、マスターを引き上げた。地上波では1994年3月、中京テレビ今甦る!昭和ヒーロー列伝』で抜粋した3話分を放送したのを最後に、「マスターは状態が悪い」「ネガならある」「全て存在しない」と創通側の説明が二転三転。本作の権利が分散し、各会社の権利と利害が発生することも含め、現段階で創通のみの判断では再放送やソフト化して市場に流通販売できない、いわゆる封印作品と化している[3]

ストーリー

暗黒宇宙の魔王デカンダの地球侵略の野望を知ったサンダー星連邦は、それを阻止せんと1人の戦士を地球に派遣した。しかし、誤って1万年前の地球に到着した彼は、1万年後に魔獣が現れるという古文書と眠りを覚ます鍵である3つの石を遺して、タイムカプセルで眠りについた。

そして1万年後、デカンダの襲撃に対し、日本の3大頭脳と呼ばれた3人の博士たちの命を犠牲にした努力の末に眠りから覚めたサンダーマスクは、青年科学者 命光一(いのち こういち)に姿を変え、科学パトロール隊と協力して、デカンダの繰り出す魔獣たちとの戦いに身を投じる。

主要キャラクター

サンダーマスク / 命光一(いのち こういち)
魔王デカンダの地球侵攻を阻止すべく、サンダー星連邦から派遣された勇者。予定より1万年早く地球に来てしまったため、カプセルの中で1万年も眠りについていたが、高瀬博士たちの尽力によって目覚めた。
命光一は地球での仮の姿であり、「サンダー!」の掛け声と一定のポーズで、本来の姿に戻り、さらに「サンダー二段変身!!」の掛け声で、身長40メートルにまで巨大化する。胸部に変身機能の源があることが劇中で語られている。
「残酷! サンダーマスク死刑」や「サンダーマスク発狂」、「大逆転! 鉄人13号」のように、ピンチに遭うことが多い。

サンダーマスクの能力・その他

サンダーシュート
両手の赤手袋を手裏剣に変形させて、相手に投げつける武器[4]
サンダーエレキ
電気ショックで攻撃する技。
サンダーパンチ
ものすごいパンチを放つ技。
サンダーキック
高くジャンプして攻撃するキック。
サンダージャンプ
空を飛ぶ。
サンダークリーナー
自らの体を高速回転させ、ガスなどの攻撃を跳ね返す荒技。
サンダーアロー
槍形の武器。
サンダーミサイル
右手の指先から連続して発射されるミサイル。
サンダーファイヤー
手から放射される火炎技。バラバラになった魔獣の破片を焼き尽くす時などに使う。水を発射するバリエーション技もある。
サンダービーム
全身から光線技を出す強力な技。ただし、一度使うと2時間は使えなくなる。
サンダーザイマー(第13話 - )
妹のリンから送られた兵器。サンダーザイマー光線や敵の音波を遮断するなど、いろいろな能力があが、エネルギー制限があり最終決戦では使うことができなかった。
インクリースマシーン(第26話)
胸にミサイルを打ち込まれ、変身機能と視力を失ったサンダーマスクのために、リンが持ってきた機械。これを光一が腹部に装着することで、変身機能と視力が回復した。しかし、強度の高圧電流が発生するため、変身してから3分経つと身体そのものが蒸発してしまう。鉄人13号の槍が、サンダーマスクの胸を刺した際に高圧電流が溢れ出し、それによって、ベムキングと鉄人13号は倒したが、サンダーマスク自身も消滅してしまった。

高瀬宇宙研究所

サンダーマスク復活のきっかけを作って殉職した高瀬博士が残した研究所。博士の遺志を継ぎ、魔獣関係の事件を調査する。命光一も、ここの所員として働く。

高瀬博士
宇宙工学の権威であり、サンダーマスクを復活させる秘密を自らの義眼に隠していた。魔王デガンダによる様々な妨害を経て、サンダーマスクを収めたタイムカプセルの発掘に成功するが、博士の命と引き換えに、サンダーマスクは長い眠りから甦った。
高瀬まゆみ
高瀬博士の娘。命光一に想いを寄せている。光一が「(サンダーマスクと)同じ目をしている」という印象から、彼が、サンダーマスクであることを見破った。光一が、サンダーマスクであることを知っているのは彼女と弟の勝也だけである。
高瀬勝也
まゆみの弟で、まゆみを「おねえちゃま」と呼ぶ。
六本栄三郎テンプレート:Refnest
高瀬宇宙研究所所員。ムードメーカー的な存在。光一たちからは、六さんと呼ばれている。
佐山浩
高瀬宇宙研究所所員。常人離れした、光一の言動に不信を抱くことが多かった。

科学パトロール隊

サンダーマスクや高瀬宇宙研究所と協力し、魔獣と戦う防衛組織。
メンバーには警部や刑事等の肩書きがあることから警察関係の組織と推察されるが、その全容は作中では描かれていない。[5]矢野警部と後任の藤警部以外のメンバーはドラマに関わることは少なく、その詳細なプロフィールはあまり描かれていない。
矢野警部
科学パトロール隊の初代隊長。第4話で殉職した。
人命を守るというパトロール隊としての任務に忠実だが、それゆえに、高瀬博士が行っていた発掘作業を中止させたこともあった。
藤警部
殉職した矢野警部に代わる、科学パトロール隊の2代目隊長。
大木刑事
科学パトロール隊隊員。第26話で殉職。

その他

リン
サンダー星人で、サンダーマスクの妹。普段はサンダー星にいるが、兄がピンチになると地球にやって来て、サポートする。兄のような超人への変身能力は見せていない。第13話や第26話などに登場した。第12話では、流星鉄仮面が変身した偽者が登場した。

メカニック

サンダー1号
命光一が活動する際に使う愛車。ボンネットの側面から翼がせり出し、ジェット噴射で、宇宙飛行も可能。ベースになった車両は、スバル・レオーネ2ドアクーペ(初代)。
デボ・カー
サンダースパークガンV-7
高瀬博士が、サンダーマスクを発見できなかった事を想定して極秘裏に開発していた、対デカンダ用兵器。ビーム管「BC-350S」をセットしないと起動できない。第13話で高瀬姉弟に発見され、科学パトロール隊の主力兵器となる。
SP-F1号
飛行可能な小型戦闘艇。作品後期における、科学パトロール隊の主力兵器。ミサイルを装備。最終話で、鉄人13号に破壊され、操縦者の大木刑事は殉職した。
特殊ミサイル
第25話で、科学パトロール隊に配備され、魔獣サメラと流星鉄仮面を瞬殺した超兵器。ところが、鉄人13号が変身した偽サンダーマスクの登場に科学パトロール隊は戸惑い、本物と偽物の区別もつかないまま、ミサイル発射を決断。その結果、ミサイルは誤って、本物のサンダーマスクに命中し、視力と変身機能を失わせるという失態を犯してしまう。最終話で、科学パトロール隊は大木刑事の弔い合戦も兼ねて、鉄人13号にミサイルを命中させるが、今度は簡単に弾き返されてしまった。

サンダーマスクの敵

魔王デカンダ
全宇宙の支配を企む怪人。魔獣を操り、破壊活動を行う一方、人間に変身するなどの超能力を使い、自らも行動していた。大魔王ベムキングの傀儡に過ぎないことが明らかとなり、後任幹部の流星鉄仮面に首を切断されて、一度は死亡するが、第16話で、新たな必殺技を身につけて復活した。最終話では、戦闘員や魔獣トカゲラスを率いて、サンダーマスクに決戦を挑むが、サンダーアローの直撃を受けて倒された。
本作の企画段階におけるデカンダは、魔神ガロンの着ぐるみ流用も検討されており、成田マキホによるデザイン画も現存する。
大魔王ベムキング
第11話における再生魔獣総攻撃作戦が失敗に終わり、魔王デカンダを叱責する形で、第12話から登場した悪の帝王。巨大化も可能で、瞬間移動能力や手に持つ杖からの破壊光線などで、サンダーマスクを苦しめるが、最終話で鉄人13号と共に、サンダーマスクと相討ちになった。
流星鉄仮面
第12話から登場した、大魔王ベムキングの部下。魔剣流れ星が必殺武器であり、魔王デカンダとの決闘に勝利して、新幹部の地位に就く。新幹部ならではの秘策として、サンダーマスクの妹に化けて命光一に心理戦を挑み、巨大化後も魔獣メガトロンとの共同作戦で、サンダーマスクを圧倒。磔の刑にした。第13話で、サンダーザイマー光線を浴びて倒される。その後、第25話で復活するが、その役割は囮であり、科学パトロール隊の特殊ミサイルで爆死した。
戦闘員
第16話から登場。デカンダと同じようなトサカをつけている。

魔獣

基本的には怪獣のように巨大だが、等身大の魔獣も存在しており、魔王デカンダおよび大魔王べムキングの力で巨大化する。
超音速魔獣 コンコルン
第1話に登場。サンダーマスクの復活に呼応するが如くビル街に飛来し、口からの火炎放射で街を焼く。サンダーシュートで倒される。
大回転魔獣 タイヤーマ
第2話に登場。ロボット少年・ヒロシに操られる魔獣。頭部と手足を収納し、飛んだり転がったりできる。
熱エネルギー魔獣 パラジュードン
第3話に登場。口からは可燃性の液体を吐く。背中の太陽熱吸収板が弱点とされる。西尾徳が演じる漫画家の描いた、怪獣漫画の内容通りに暴れる。
  • 「’70年代特撮ヒーロー全集」では、別名を「熱光線魔獣」と記載している[6]
冷凍魔獣 ライドン
第4話に登場。頭上の触角から冷凍液を放ち、サンダー1号をも凍らせる。着ぐるみの顔面には巨大なライト(大容量の照明装置)が仕込まれており、巨大ライトを発光させながらサンダーマスクと闘う映像は、実写ならではの迫力を当時の視聴者に伝えた。第11話では、等身大の再生魔獣として登場。
吸血魔獣 サメラ
第5話に登場。富士山麓の博物館に飾られていたミイラが、吸血半魚人と化して復活。人間の生き血を求めて、高瀬まゆみを襲う。第11話では等身大、第25話では巨大化した状態で再生を果たす。第25話では、科学パトロール隊の特殊ミサイルを浴びて爆死した。
  • 「’70年代特撮ヒーロー全集」では、別名を「吸血半魚人」と記載している[6]
砂地獄魔獣 ハカイダー
第6話に登場。鋼鉄の鎧のようなもの(設定では「宇宙合金」という金属)で体を覆っており、下半身と上半身に顔があるが、上半身の顔と両腕は普段は鎧の中に隠し、攻撃時に鎧の穴から出す。下半身の顔は二つ目で角があり、上半身の顔は一つ目である。車を食べることで口から砂を出して、周りを砂漠に変えてしまう。サンダーシュートを跳ね返すほど鎧は硬く、サンダーマスクを苦戦させたが、小さくなって上半身の顔の口から体内に入ったサンダーマスクのサンダーキックで苦しみ、サンダーマスクが、サンダー二段変身で再び巨大化したため、体が破裂して四散した。
テンプレート:要出典範囲
巨鯨魔獣 ボエール
第7話に登場。空から飛来し、石油工場地帯を襲う。背中の呼吸口から火炎攻撃を行う。地上では動きは鈍い。
石油タンカー+クジラという発想から、デザインされた魔獣である。テンプレート:要出典範囲
円盤魔獣 ベンバーン
第8話に登場。ジャンボジェットや戦闘機を襲う。背中の円盤を分離して戦闘機を粉砕する場面は、オープニング映像でも確認できる。
ドリル魔獣 ドリリング
第9話に登場。口からの火炎放射と、頭部の三本のドリルが武器。ドリルはミサイルの様に発射出来る。サンダーマスクとの対決では、サンダーシュートでドリルを折られて敗走。改めてサンダーマスクに挑むが、今度は右腕を切断されて爆死する。
溶解魔獣 ドロドロン
第10話に登場。人間を溶かす溶解液と、口から伸びる長い舌が武器。第11話では、等身大で、サンダーマスクを襲う。
甲冑魔獣 ザリバザーン
第11話に登場。等身大で出現し、サメラなどの再生魔獣軍団(いずれも等身大)を率いて、サンダーマスクに挑む。
大恐竜魔獣 メガトロン
第12・13話に登場。全身が「宇宙合金」で覆われている。口から火を放ち、尻尾の鈴の音で、サンダーマスクの脳波を狂わせる。第13話では、サンダーマスクの新必殺武器・サンダーザイマーで倒された。
火炎魔獣 ガエンボー
第14話に登場。背中のガスボンベのガスを使って火炎攻撃を行う。両手はのこぎり。火炎放射器+カブト虫という発想で、デザインされている。
煙幕魔獣 デーゴンH
第15話に登場。D51機関車と魔獣デゴンが合体し、色々な毒霧を出して暴れ回った。デザイナーの成田マキホ曰く、「当時の蒸気機関車(デゴイチ)ブームを狙った自信作」とのこと。
鋼鉄魔獣 ギリゴリン
第16話に登場。再生されたデカンダが初めて指揮した魔獣。生まれてくる幼虫の餌として人間を襲い、巨大な肉団子にして喰う。ノコギリ+テントウ虫という発想で、デザインされている。
電波魔獣 デレビング
第17話に登場。電気がエネルギー源で、発電所や変電施設を攻撃。頭の3本角から電撃波を放つ。デザイン画は四足だが、着ぐるみは二足歩行をする事を前提に造られていた。
発電魔獣 バッテラー
第18話に登場。全身の突起から放電攻撃をする。着ぐるみのスチール写真が現存せず、デザイン画のみが紹介されることでも知られる魔獣。
放送当時発売の面子で着ぐるみのスチール写真が確認できる。
脳波魔獣 シンナーマン
第19話に登場。ストローでシンナー中毒者の脳を吸い取って食べ、口からシンナーガスを吐き出す。デカンダは物質転送の権威である雁金博士に催眠術をかけ、まゆみを人質に取り、命光一の脳とシンナーマンの脳を交換させることに成功する。しかし、自分の姿をしたサンダーマスクがデカンダに襲い掛かったため、計画は失敗。発狂した命光一も催眠術が切れた雁金博士によって元の脳を移植され、鎖を武器にするシンナーマンと対決。サンダーシュートで、デカンダ曰く「腐りきった脳」を切られて爆死した。
重戦車魔獣 ギャダビラン
第20話に登場。体の両脇にキャタピラが装備されており、不死身で、突進して町を壊す。サンダーザイマー光線が効かず、ギャダビランの秘密を知る者は、ある一人の男しかいない。
講談社の「特撮ヒーロー大全集」には、エキスプロダクション主催のイベント用写真が掲載されており、真横から撮られた着ぐるみ写真(モノクロ)が辛うじて確認できる。
  • 「全怪獣怪人 上巻」では、名称を「ギャタビラン」と記載している[7]
放射能魔獣 ゲンシロン
第21話に登場。人間を襲って放射能入り牛乳を飲ませ、白骨化させる。体内に原子炉を装備しており、常に放射能や水蒸気を発散させている。
着ぐるみのスチール写真が現存せず、デザイン画のみが紹介されることでも知られる魔獣。放送当時発売の面子で着ぐるみのスチール写真が確認できる。
誘導弾魔獣 ミザイラー
第22話に登場。当時市販されていたリモコンのミサイル戦車の玩具に姿を変え、東京都内に潜伏していた。科学パトロール隊による東京じゅうの該当玩具の回収、焼却処分の際に正体を現し巨大化して暴れた。牙の噛み付き攻撃とチョップ攻撃が得意。手の生えたミサイルを背負った虎という斬新なイメージで造形された。
着ぐるみのスチール写真は、講談社の「特撮ヒーロー大全集」でのみ確認できる。
毒ガス魔獣 ガスタング
第23話に登場。麻酔ガスで人々を操る。目からのビームと両手の鋭い爪が武器。高瀬まゆみの体内に侵入し、まゆみを吸血鬼に変えて、命光一を襲わせた。
「宇宙船」のサンダーマスク特集号(vol.88)でも、着ぐるみのスチール写真が確認できる。
鳥獣 レイドーゴン
第24話に登場。冷凍液で命光一を凍結する。着ぐるみのスチール写真は、宇宙船のサンダーマスク特集号(vol.88)でのみ確認できる。
鋼鉄魔獣 鉄人13号
第25・26話に登場。宇宙合金製(ハカイダーやメガトロンの物よりも強化されている)で、サンダーマスクのあらゆる攻撃や、特殊ミサイルが効かない。サンダーマスクの偽物に変身し、科学パトロール隊を惑わせてミサイルを本物に誤射させるが、インクリースマシーンでパワーアップしたサンダーマスクの腹を貫いた際に、高電圧を浴びて倒される。
不死身魔獣 トカゲラス
第26話に登場。鉄人13号戦で変身不能になった光一を強引に変身させるべく、デカンダが出撃。等身大から巨大化できるという設定があったが、最後は巨大化することなくサンダーシュートを喰らって絶命した。エンディングには名前がクレジットされていない。
古代魔獣 バンボス(未登場)[7]
大旋風魔獣 グリーダー(未登場)[7]
台風魔獣 バイブロン(未登場)[7]
テンプレート:要出典範囲

キャスト

スタッフ

オープニング表記

企画
東洋エージェンシー / 平田昭吾(ひろみプロ)
プロデューサー
森田義一 / 斎藤ひろみ / 堀江和夫
脚本
上原正三 / 藤川桂介 / 田村丸 / 浪江志摩 / 野村尚史 / 高橋二三
主題歌
サンダーマスク
作詞 : 佐田一美
斗え! サンダー
作詞 : 東洋一
作曲 : 渡辺岳夫 / 編曲 : 松山祐士 / 歌 : 若木ヒロシ / ザ・フレッシング・フォー / みすず児童合唱団
音楽
中村二大
  • 特に番組後半にはJanko Nilović、Jean-Jacques Perreyらによるライブラリ音源の流用が顕著になっていく。
特撮監督[8]
金田啓治
監督
本多猪四郎 / 田中進 / 岡崎明
製作
東洋エージェンシー / ひろみプロダクション

エンディング表記

撮影
永塚各一郎 / 安倍安正
美術
山口熙 / 山上豊
照明
土田政雄
録音
田中英行
特撮
監修 : 金田啓治
撮影 : 中村義幸
美術 : 三上陸男
照明 : 須崎利行
操演 : 鈴木昶
装飾
山上豊
色彩計測
小国信人
サンダーマスクデザイン
上山ひろし
怪獣デザイン
成田マキホ
記録
新沼恵子 / 斉藤能子 / 荒井栄一 / 中川亜子
助監督
福田憲二 / 日留川雄二 / 須貝大二 / 息邦夫 / 小川次 / 松橋博
製作主任
小池利雄
編集
エディー編集室
録音
番町スタジオ
効果
イーアンドエム
現像
東洋現像所
衣裳
富士衣裳
衣裳協力
WELDGIN / トーメン.アパレル
連載
少年サンデー / 小学館ブック / 学年誌(よいこ、幼稚園、一年、二年、三年、四年)
秋田書店 冒険王

ノンクレジット

テンプレート:出典の明記

撮影助手
志賀葉一 / 小田原成三
照明助手
高橋洋一 / 内田健二 / 里森克三 / 北村武久
特撮
撮影助手 : 小国信人
美術助手 : 中村金雄 / 丸山裕司
照明助手 : 古谷俊英 / 田端功
助監督 : 平島定夫
線動画 : 日映美術
造形
武川州優 / 吉田年
大道具係
川田敬治
小道具係
山崎輝
スチール
金田秀樹
制作協力
エキスプロダクション
制作
日本テレビ

シングルレコード

  • TV映画『サンダーマスク』主題歌
サンダーマスク
作詞:佐田一美
作曲渡辺岳夫
編曲松山祐士
歌:若木ヒロシ / ザ・フレッシング・フォー / みすず児童合唱団
  • TV映画『サンダーマスク』副主題歌
戦え!! サンダー
作詞:東洋一
作曲:渡辺岳夫
編曲:松山祐士
歌:若木ヒロシ / ザ・フレッシング・フォー / みすず児童合唱団
発売:東芝音楽工業株式会社 TC-3018
販売価格:500円

放送データ

放送日 話数 サブタイトル 脚本 監督 登場魔獣
1972年
10月3日
1 見よ! 暁の二段変身 上原正三 本多猪四郎 コンコルン
10月10日 2 魔獣をあやつる少年 タイヤーマ
10月17日 3 火を吐く魔獣 藤川桂介 田中進 パラジュードン
10月24日 4 魔王冷凍作戦 本多猪四郎 ライドン
10月31日 5 吸血半魚人の復讐 上原正三 サメラ
11月7日 6 東京砂漠だハカイダー 田村丸 田中進 ハカイダー
11月14日 7 地球の油を吸いつくせ ボエール
11月21日 8 ジャンボジェットを喰いつくせ!! 浪江志摩 岡崎明 ベンバーン
11月28日 9 地球に風穴をあけろ! 田村丸 ドリリング
12月5日 10 ドロドロン! 人間どもを骨にしろ 浪江志摩 田中進 ドロドロン
12月12日 11 魔獣たちの待ち伏せだ ライドン
サメラ
ドロドロン
ザリバザーン
12月19日 12 残酷! サンダーマスク死刑 上原正三 岡崎明 メガトロン
12月26日 13 はるかなる銀河の果て
1973年
1月2日
14 魔獣を呼ぶけむり 田村丸 本多猪四郎 ガエンボー
1月9日 15 死の汽笛だ デーゴンH 藤川桂介 デーゴンH
1月16日 16 生きかえったデカンダ 浪江志摩 田中進 ギリゴリン
1月23日 17 電波魔獣デレビング デレビング
1月30日 18 魔獣バッテラー エレキの逆襲 野村尚史 岡崎明 バッテラー
2月6日 19 サンダーマスク発狂 高橋二三 シンナーマン
2月13日 20 不死身魔獣ギャタビラン 上原正三 ギャタビラン
2月20日 21 死の灰でくたばれ! 高橋二三 田中進 ゲンシロン
2月27日 22 危い! 君のオモチャが魔獣だ! 田村丸 岡崎明 ミザイラー
3月6日 23 怪談! 吸血鬼と霧の夜 上原正三 ガスタング
3月13日 24 凍りづめの東京を救え! 藤川桂介 田中進 レイドーゴン
3月20日 25 大逆転! 鉄人13号 上原正三 サメラ
鉄人13号
3月27日 26 さらば勇者 輝く星よ トカゲラス
鉄人13号

手塚治虫版『サンダーマスク』

手塚治虫による漫画版は、『週刊少年サンデー1972年(昭和47年)10月8日号から1973年(昭和48年)1月7日号にかけて連載された。手塚作品としては珍しく、TV版が原作であり、本作品はコミカライズという位置づけであるが、内容はTV版とは別物のオリジナル作品であることから、ここに特記する。

解説

ガス状宇宙生命体サンダーと珪素生命体デカンダーとの戦いを描いた物語であり、サンダーマスクのデザインや、主要キャラクターのネーミング以外はTV版と共通するところはない。科学パトロール隊や魔獣も登場しない(クロザルやクモ、タイヤが巨大化した生物は登場するが、全て「デカンダー」と呼ばれている)。またサンダーマスクに変身するのは命光一であるが、物語は作者・手塚治虫がサンダーとデカンダーとの戦いに巻き込まれたという設定の元、手塚の視点で進行し、永井豪がゲストキャラとして登場したりする。

サンダーマスクはサンダーが地球人・飯田光一=命光一の肉体を借りて地球上で実体化した姿と設定されており、鱗と羽毛に覆われたその姿が「ちょっとおっかなくて人に見せられない(作品内の手塚の発言)」ため、手塚自身がマスクとコスチュームをデザインし、サンダーがそれを身にまとって『サンダーマスク』として登場したという経緯になっている。また、デカンダーは高瀬博士の娘、まゆみに憑依し、全生物の珪素生命体化を企んでサンダーと対決する。

サンダーに憑依されている間、意識はサンダーが優先する為に光一は何も覚えておらず、まゆみはデカンダーに憑依されていることすら知らないと言う一種のロミオとジュリエットの様な展開も含んでいたのだが テレビの放映に合わせて連載が終了するために終盤はストーリーが端折った感じになって終わっており漫画としては終盤の盛り上がりに欠けたものとなって些か消化不良な漫画になってしまっている。

単行本

  • 虫コミックスとして全1巻で刊行されたが現在は絶版。
  • 秋田サンデーコミックス手塚治虫漫画全集、秋田文庫の3種類が現行品である。
  • 講談社ピースKC(絶版)では連載時の扉絵が一部再録されている。

秋田文庫版は大槻ケンヂが解説を担当し、TVドラマ版に対して批判的なコメントを寄せている。

その他のコミカライズ

脚注

  1. テンプレート:Cite book
  2. 同じく低予算での製作を強いられていた『スペクトルマン』は、2話完結のスタイルを基本とすることで、低予算に対応していた。また、視聴率の上昇による予算の上乗せで、赤字を解消できた。
  3. 『封印作品の謎2』(著:安藤健二、ISBN 4-7783-1006-3)の「ウルトラとガンダムの間に」の章に実際の取材に基づいた解説がある
  4. 第1話のみ、描写が異なっている。
  5. 雑誌『宇宙船』 vol.88 - 1999年春号P11、P60には「警視庁科学捜査課」の所属と記されている。
  6. 6.0 6.1 テンプレート:Harvnb
  7. 7.0 7.1 7.2 7.3 テンプレート:Harvnb
  8. 番組後半では特撮監修とクレジットされている

参考文献

外部リンク

テンプレート:前後番組

テンプレート:手塚治虫 テンプレート:本多猪四郎監督作品