クイズ どんなMONだい?!

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クイズ どんなMONだい?!』(クイズ どんなもんだい)は、1992年4月21日から1994年3月22日まで日本テレビ系列局で毎週火曜 19:30 - 20:00 (日本標準時)に放送されていたクイズ番組。司会は島田紳助が、アシスタントは高木希世子が担当。

概要

この番組で出題された問題の基本は、「答え(誤答)から、どんな問題(MONだい)が出されたのかを当てる」という、普通のクイズ番組とは逆の形式であった。街頭で一般人に問題を出題、スタジオの解答者は、出題された問題文が一部空欄となっているので、一般人の誤答から空欄に言葉を当てはめて、出題された正しい問題文を当てていく。

番組エンディングには、ビリだったスタジオ解答者だけを照明の落ちたスタジオに残し、あとの全員が豪華ディナーを楽しむ。普通のクイズ番組では一番の成績優秀者にトップ賞が与えられるのに対し、この番組ではビリだけが賞にありつけないのであった。トップであっても特に別途の賞品は送られなかった。そういった意味でそのコンセプトは後に『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)と『どっちの料理ショー』(読売テレビ制作、日本テレビ系)に受け継がれていると言える。

つまりこの番組の売りは、すべてが普通のクイズ番組と逆であるということにあり、それを踏まえ、番組内では「伝説のクイズ番組 クイズどんなMONだい?!」「幻のクイズ番組 どんなMONだい?!」などといったキャッチフレーズが発せられていた。司会の島田紳助も、番組の冒頭で「クイズ番組の革命主 クイズどんなMONだい?!」と言ったあと自己紹介をしていた。

番組マスコットはカバで、オープニングのアニメやクイズの時などに登場し、街頭クイズの誤答の時にも頻繁に登場した。キャラクター名は不明。黄色または薄い緑色の服に吊ズボンが基本の姿で、オープニングでは他にラグビー選手姿などもあった。

解答者席の得点表示は、スロット型のCG表示。10点置きに点数の書かれたドラムが回転し、加点、減点される。得点がプラスの時には青色、0点の時には黄色、マイナスの時には赤色に表示される(記号も付けられており、0点の時には「±0」となっていた)。当時、日本テレビの看板クイズ番組であった『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』とプロデューサーなどが同じこともあり、同番組内で使用されていた「ミリオンスロット」と類似している点があった。得点表示は当初解答者の頭上にあり、解答者席のテーブルには解答表示モニターが組み込まれていたが、後に入れ替わった。番組のスロットCGは、『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』のミリオンスロットと同様、ゲームメーカーのタイトーが製造したものであった。

この番組の最高得点は1992年12月15日放送の440点であった(当時売り出し中の伊集院光が初登場時に得点した。レギュラー解答者の渡辺正行は「このゲスト面白くないよ」。司会の島田も「伊代も最初はわざと下手に歌っていた」という風に言わしめた程であった)。

このように何かと手の込んだ番組ではあったが、末期の3か月(1994年1月から番組終了)では番組タイトルを『対戦版!クイズどんなMONだい!!』と改め、それまでのセット・クイズ内容・システムなどをすべて撤廃。日本テレビの人気番組からの代表チーム1チームと、どんなMONだいチームと3対3の対抗戦となり、「問題文を当てる」という当初のコンセプトも消滅した。このときのスロット型の得点表示はメンバー単位の獲得した得点表示用で残ったが、0点とプラスだけの表示となり、1点の問題も存在したため「+1」という表示も出た。

初期の出題VTRはRPGゲーム使用の構成で、『ドラゴンバスター』のBGMが使用されていた。

出演者

司会

レギュラー回答者

1枠

2枠

3枠

セット・解答席の色

ルール

前期

  • 解答者は5人(1人は出題ゲスト)
  • 第1問から対決ドボンの前の問題まで早押しクイズ。
  • 第1問は、出題ゲスト以外の4人が解答。正解なら、100点獲得。
  • 第2問以降は、出題ゲストも加わって5人全員で解答。100点から街頭の人の誤答が増える度に点数が減っていき、正解した段階での得点を獲得。
    • なお、初期は正解者以外の4人(第1問は3人)は30点減点されていたが、後に廃止。また、前期の後半頃は、第1問から100点からの減点方式となり、ゲストもクイズに参加していた。

中期

  • 解答者は5人
  • 最終問題以外の解答方式が、早押しから、分かった人はモニターに答えを書いてから、早押しボタンを押して解答権を得る早押し早書き方式に変更。これによって、1問で、正解して得点を獲得できる人数が2人以上になった。
  • 中期前半は第1問に正解したら50点の書き問題、第2-3問に前述の早押し早書き問題(200点からの減点方式。VTRが終わるまで何人でも正解できる)。中期後半は、第1-2問早押し早書き問題(200点からの減点方式。またVTRの途中でも4人(後に3人)正解した時点で終了)、第3問は正解したら200点(後に100点)の早押し問題。
    • また、中期後半から「○○は中国語で何と書くでしょう?」と出題される「中国語クイズ」が登場した。

後期

  • 解答者は5人
  • 最終問題以外、全問が早押し早書き方式に(稀に、正解したら200点の早押し問題を1問出題)。得点も、早く正解した先着3人が、正解順に100点、80点、50点を獲得できるルールに変更された。
    • 1993年秋の「スーパークイズスペシャル」ではこの体制を採用し、1軍のみの問題はクイズ前の「ミリオンスロット」で商売マネーを決め、正解順に商売マネーの倍額、全額、半額が獲得できるルールになる。2軍・3軍のみの問題での得点では書き問題の得点(2軍・10萬、3軍・5萬)に上記の倍率で獲得できるルールになった。
  • 問題も、当初の問題文当てから、問題のお題当て(お題のカタカナ言葉を、独創的に1文字の漢字で表現する「スーパー漢字クイズ」、お題に独創的なニックネームをつけてもらった「イイ名づけクイズ」等)に変更

「対戦版!クイズどんなMONだい!!」

  • 解答者は6人(3対3のチーム戦)
  • 難易度によって得点配分が異なる6問が表示されるので、解答者は早押しで、好きな問題に答える。得点は1点~200点で、1点以外は全て10点単位である。
    • 1問目は歌の歌い出しの歌詞を見て、曲名を当てる問題だった。
    • 因みに1問目の場合、1点の場合はタイトルの一部が歌詞に入っていて、しかもその歌がBGMとして流れている。(例えば「瀬戸の花嫁」等。)途中でヒントとして1点以外の点数の低い順から1フレーズ程度の歌がBGMとして切り替わる。
    • 2問目以降は週替わりのクイズとなっていた。
    • 「顔当てクイズ」…有名人の顔の眉毛、目、鼻、口の部分が塗りつぶされている画像(髪型と輪郭のみが表示されている。)を見て誰の顔かを当てるクイズ。(顔の一部のみが映り、徐々にズームアウトするパターンもあった。)ヒントとして塗りつぶされている部分が徐々に表示される。1点は必ず髪型や輪郭に目立った特徴のある人物だった。(例えば塩沢ときそのまんま東蛭子能収等。)
    • 「あの人は今」…昔、一斉を風靡した有名人の今の写真を見せて誰かを当てるクイズ。1点は顔の変化が少ない人物(アグネス・ラム等。)や当時でもTV出演が多かった人物(尾崎紀世彦等。)だった。
    • 正解ならクイズから抜け、先に3人全員が抜けたチームがその問題の勝者。勝者チームは、3人が正解した問題の合計点が加算される(敗者チームは0点)。
  • 最終問題は「かくれんぼワードクイズ」。シークワーズの要領で、提示されたテーマに合った言葉6個を全て答える(1人1個ずつ順番に答えて、2周出来れば正解)。
  • 正解チームは、得点を獲得出来る。獲得できる点数は、300点×3人=900点→正解の言葉6個の中から1個を選んで、その言葉に隠された得点を獲得→ダーツを1回投げて、当たって点数を獲得(外れたら、全得点没収で逆転負けだが、紳助の裁量で24時間テレビに1万円寄付する事によって一度だけやり直しが出来る場合があった。)、と変わっていった。
  • レギュラーチームは5連敗をしたら街頭でPRチラシ配りという罰ゲームがあった。

対決ドボン!

  • 前期から後期の最終問題は「対決ドボン!」。解答の選択肢が同じだが問題文が異なる二択問題を11問表示。解答者は1人1問ずつ、予め指定された選択肢の方が正解である問題を選んでいく。正解が指定選択肢ではない問題を選んだ場合は「ドボン」、得点が大幅に減点される。(-100点 ~ -300点)。指定された選択肢が正解の問題であれば「セーフ」、得点はそのまま。ただし、セーフの中には1枚だけ「スーパーセーフ」というものが入っており、得点が0点未満の解答者がそれを引くと得点が0点に戻った。これを2周行って、ビリを決定する。
    例:北VS南 七番勝負 答えが「北」となるものを選べばセーフ
    • オーストラリア製の方位磁石の指す方角は 北?南?(セーフ)
    • 日本により早く伝わったのは 北のジャガイモ?南のサツマイモ?(セーフ)
    • 女子中学生のバスト平均、最下位は北海道?沖縄?(ドボン)
    • 後に、問題数が7問に変更、解答も1周のみになった(得点がトップの解答者から順に選んで行き、4位以上が確定したら、その時点でディナーの方へ進む)。また、「スーパーセーフ」は廃止され、代わりに、引いた時点では正解発表をせず、一度他の4人の正解発表が終わってから改めて正解発表を行う「オアズケ」が登場。しかし、「オアズケ」も短期で廃止となった。
  • 後期では、テーマに沿った○×問題7問の中から正解が○の問題を選ぶパターンが登場。また、1993年9月放送分からはドボン時の減点が最大-400点まで拡大された。これは二択問題時代だったときも使われていた。
  • 「スーパークイズスペシャル」では1993年の春・秋の2回行われ、一軍が解答し「セーフ」ならミリオンスロットで出たショーバイマネーが加算。二軍・三軍と同様に一軍が出した同じショーバイマネーが加算される。逆に「ドボン」なら逆のパターンで一軍・二軍・三軍の3チーム共に現在の持ち点から一軍が出したショーバイマネーを引かされ、一軍は三軍に降格する。
    • 1993年春は持ち点よりショーバイマネーの方が大きかった場合はその減算分をマイナス表記したが、1993秋はマイナスがなくなり持ち点よりショーバイマネーの方が大きかった場合は後の「順金クイズ」→「世界年齢順クイズ」と同様に破産と同じ「0萬」の扱いとなった。
    • また、横取り40萬で、「セーフ」を引いた際は、縦列同士の横取り争いもあった。(これも後の「順金クイズ」→「世界年齢順クイズ」と同様だった。)
  • パネルの絵柄は「セーフ」は天女、「ドボン」は-100点のみ冷たい海に浸かるカバ、それ以外は(後期では-100点の場合でも)カバが絶叫しながら炎から逃げる絵になっている。またBGMは、「セーフ」時はハープの音。「ドボン」の時は「ドカ〜ン!!」という爆発音がしたあと、「アアアアーッ!!」という叫び声がした。
  • この番組の枠の前に放送した「美味しんぼ」からの問題が一度だけあった。

スペシャル大会

1993年1月5日放送のスペシャル版『クイズ どんなMONだい?! お年玉袋!!』では、当時同局で放送していた『マジカル頭脳パワー!!』から俵孝太郎千堂あきほ間寛平が参加し、『どんなMONだい?!』の3レギュラー(中田・渡辺・松本)とチーム対抗戦をした。ルールは、前半は中期と同じ形式で行い、後半の「対決ドボン!」は、「引き分け」パネル1枚(出すと、もう一問選ばなければならない。絵柄は爆発寸前の爆弾を抱えた「カバ」で、「ヒキワケェ!!」の声がした)を含む8枚のパネルで行い、合計点数の多いチームがお正月料理を食べられるというもの(普段とは逆)。結果は720対700で『マジカル』チームが優勝となり、『どんなMONだい?!』チームは最初で最後の複数人数での食事見物となった。

スタッフ

グッズ

カバキック
番組のカバのマスコットをモチーフにした銃型のおもちゃで、タカラ(現・タカラトミー)から発売。8つの弾丸が付属しており、弾丸の先を捻ることで(「カチッ」と言う音が出るまでひねる)当たりハズレの数を自由に設定できる。選んだ弾丸を銃に込めて引き金を引き、当たりならピンポン音が鳴って「セーフ」、ハズレなら爆発音とともに銃口からカバの足が出て「アウト」の声が出る。また、銃に付いている小窓を開くと減点数が表示される(ドラムロールで、引き金を引くたびに回っている)。

関連項目

テンプレート:前後番組 テンプレート:Asbox テンプレート:島田紳助