オリオン座パイ3星

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オリオン座パイ3 (Pi3 Orionis, π3 Ori) は、オリオン座の西端に輝く恒星

名称

固有名はタビト (Tabit)

物理的性質

オリオン座π3星は薄黄色の主系列星スペクトル型はF6V。実視絶対光度は太陽よりやや明るい程度で距離は約26光年。遠い星の多いオリオン座の星々の中ではもとより、全天の明るい恒星の中でも太陽系に近い星である。

太陽系の年齢、すなわち地球が誕生してから知的生命体による文明が形成されるまで約46億年の期間があることを考えると、ある恒星の周囲を公転している惑星生命が誕生して文明社会が誕生するには中心となる恒星が主系列にいる期間が50億年以上あることが条件の1つとなる。オリオン座π3星は主系列にいる期間が50億年かそれよりやや長い程度と考えられており、オリオン座π3星くらいの質量・光度・直径をもつ主系列星が周囲を公転する惑星に知的生命体が誕生する上限といわれている。

なお、公転する惑星に知的生命体を育む可能性のある恒星としては、オリオン座では他にカイ1(χ1 Orionis、4.39等、スペクトル型G0 V、距離28.7光年)があり、他の星座ではエリダヌス座イプシロン星(ε Eridani、3.72等、スペクトル型K2 V、距離10.8光年)とくじら座タウ星(τ Ceti、3.49等、スペクトル型G8 V、距離11.8光年)等が知られている。ε Eri は太陽系から9番目に、τ Cet は17番目に近い星であり、χ1 Ori もオリオン座π3星同様オリオン座の恒星、さらには全天の明るい恒星の中でも太陽系に近い星であるといえる。

オリオン座π3星の視線速度は 73.26 日周期で変動しており、これは伴星惑星が近くを回っているからだと考えられるが、そうした天体はまだ発見されていない。リック天文台のチームはその天体の大きさを木星質量の0.84倍から46.7倍、主星との間隔を0.05から5.2天文単位と予想している。

出典

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関連項目