替え玉受験
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替え玉受験(かえだまじゅけん)とは入学試験などの際に、受験者以外のものが受験者本人になりすまして試験を受けること。入学試験以外でも大学の定期試験で本人に成りすますケースがあることから、入学試験と同様に本人確認を厳しく行う大学も現れている。大学だけでなく、国家試験などの試験でも発覚している(下述)。
これが発覚するともちろん失格になるほか、替え玉となった人までが退学や解雇などの処分を受ける場合もある。そればかりか、受験票や解答用紙を偽造することで有印私文書偽造・行使などの刑事責任が問われることもあり、その後の人生に大きな損失が出る事は免れない。 替え玉受験は英語で一般的に「proxy test-taking」(身代わり受験の意)と呼ばれる。
日本
- 1975年の津田塾大学の入学試験で、受験生の父親で受験生の通う高校の英語教師でもある男性が女装して替え玉受験するという事件があった。
- 1991年の明治大学の入学試験で、なべやかん(なべおさみの息子で事件後たけし軍団入り)ら20人の替え玉受験が発覚、明治大野球部元監督の光沢毅ら3人が逮捕された[1]。
- 国家資格である建築施工管理技士試験でも、資格スクールの職員が関与する大規模な替え玉受験が行われたことが発覚している[2]。
- 配置薬販売業の社長が、髪形を変えるなどして自分の息子に成り済まし、『登録販売者』の資格試験(薬事法改正により設けられた)を、息子の代わりに替え玉受験していた事例が発覚している[3]。
- 各企業が入社試験の一部としてウェブサイト上で行っている一般常識試験や適性試験において、十分な本人確認がされていないため替え玉受験に手を染める学生が相次いでいる[4]。
- 2009年の中央大学理工学部の入学試験で、ある志願者が自身と替え玉受験者の顔写真をそれぞれパソコンに取り込んで合成、できあがった写真を受験票に貼り、2人のどちらにも見えるよう工作していたことが発覚した[5]。
中国
中国では、替え玉受験があちこちで行われており、そのため学校側も対策を行っている[6]。以下は対策の一例。
- 入学後も試験を課す - 入学試験と入学後の試験で点数に開きがないかチェック[6]。
- 身分証明書等の書類を照会 - 入学資格がないのに、書類偽造で入学していないかをチェック[7]。
- 入学生と個別に面談[6]
脚注
関連項目
- 替え玉
- カンニング
- 大学受験
- 大学院受験
- Graduate Management Admission Test - 替え玉受験対策の装備テンプレート:Asbox