田本駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
田本駅(たもとえき)は、長野県下伊那郡泰阜村田本にある、東海旅客鉄道(JR東海)飯田線の駅である。
朝夕の一部の普通列車は当駅を通過する一方で、朝に上りのみ設定されている快速列車は停車するため、逆転現象が生じている。
駅構造
単式ホーム1面1線を持つ地上駅。飯田駅管理の無人駅で駅舎はなく、ホーム上に待合所が設置されているのみである。
いわゆる秘境駅。ホーム背後にはコンクリート製の巨大な擁壁(上部では擁壁から岩が突き出している)がそびえ、線路下は天竜川の渓谷である。駅へのアクセスは人ひとり通れる程度の山道のみが存在し、商店や民家は一切無い。車道に出るには、その山道を延々と15分ほど登らなければいけない。なお、その道の存在は地元住民でも知らない人がいる。学生1人・社会人1人が定期利用している。なお、山道へ行く道はトンネルを越えた所で分岐しており、もう片方は天竜川をまたぐ吊り橋(端に穴が開いている)へと続く。 開業当時は、天竜川方面に集落があり駅への道路もあったのだが、ダムの完成により集落は水没し道路は分断され、駅だけが孤立している。
駅周辺
- 天竜川 - 駅前は断崖絶壁で、自動車・バイクでの乗り入れは不可能。
上述の山道を登って車道に出れば民家や焼肉屋(営業時間不明)、飲料自動販売機などもある。
- 泰阜中学校 - 駅裏の高台上の至近距離にあるが、近道が無いので一旦車道に出て遠回りしなければならない。
歴史
- 1935年(昭和10年)11月15日 - 三信鉄道の温田 - 門島間延伸時に田本停留場として開業。旅客駅。
- 1943年(昭和18年)8月1日 - 三信鉄道線が飯田線の一部として国有化され、国鉄が承継。同時に駅に昇格し田本駅となる。
- 1952年(昭和27年)12月2日 - 旅客取扱区間の制限廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道の駅となる。
- 2013年(平成25年)9月 - 台風18号の影響により、平岡駅 - 天竜峡駅間は運休となり、バスによる代行輸送となる。
- 2013年(平成25年)10月10日 - 天竜峡駅 - 平岡駅間の運転を再開。
隣の駅
- 東海旅客鉄道
- 飯田線
- テンプレート:Color快速(上りのみ運転)・テンプレート:Color普通(一部の列車は通過)
※過去に特急「伊那路」が臨時停車したこともある。