ザ・ミラクル
『ザ・ミラクル』 (The Miracle) は、イギリスのロックバンド・クイーンの1989年のアルバム。
長い活動休止とソロ活動の末にリリースされたアルバムである。音楽的な活気がみなぎっていたため、ファンはクイーンのライヴ活動継続を期待するが、当時のインタビューにおいてフレディ・マーキュリーは、このアルバムに伴うツアーを行わないことを語った[1]。この頃アメリカや日本ではクイーンの人気は一段落した感があったが、1985-86年もツアーをしたイギリスやヨーロッパ各国、南米では相変わらずヒットアルバムとなった。
この頃のクイーンはスタジオでセッションしながら曲を構築していく方法が多くなり、全曲がメンバー全員の共作とクレジットされた。また、アルバムに収録しきれない数曲[2]を、CDシングルのカップリング曲として発表したばかりか、続けて次作アルバムの録音にとりかかる。
なお、このアルバムは、海外ではレコードとCDとの同時発売ではあるが、収録時間が長く、レコード収録バージョンは時間をカットされて短く編集された。またボーナストラックがCDより少なかったりすることから、CDとしてのリリースが前提のアルバムと考えられる。
4人の顔が合成されているジャケットも当時話題を呼び[3]、バラバラになりかけていた4人が再び一体となっていることを表現していると言われている[4]。また、「グレイテスト・ビデオ・ヒッツ2」のジャケットにもなっている。
アルバムタイトルは、当初"The Invisible Man"が予定されていたが、リリース間近に現在の"The Miracle"に変更された。
目次
[非表示]発売日
収録曲
※正式には作詞・作曲のクレジットは『クイーン』となっているが、後にメンバーやプロデューサーへのインタビューにより、各曲の作者はほぼ明らかになっている。
A面
- パーティ - Party (Mercury, May, Deacon)
- カショーギの船 - Khashoggi's Ship (Mercury)
- ザ・ミラクル - The Miracle (Mercury, Deacon)
- アイ・ウォント・イット・オール - I Want It All (May)
- インビジブル・マン - The Invisible Man (Taylor)
B面
- ブレイクスルー - Breakthru (Mercury [イントロ], Taylor [メイン])
- レイン・マスト・フォール - Rain Must Fall (Deacon [作曲], Mercury [作詞].)
- スキャンダル - Scandal (May)
- マイ・ベイビー・ダズ・ミー - My Baby Does Me (Deacon, Mercury)
- 素晴らしきロックン・ロール・ライフ - Was It All Worth It (Mercury)
ボーナストラック
- ハング・オン・イン・ゼア - Hang On In There (Queen)
- チャイニーズ・トーチュアー - Chinese Torture (May)
- インビジブル・マン(12インチ・ヴァージョン) - The Invisible Man (12" Version) (Taylor)
曲解説
パーティ
『パーティ』は、フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ジョン・ディーコンの間でのジャム・セッションから始まった。フレディはピアノを弾き、「we had a good night」と歌い出す。それから3人が交互に働いて曲を完成させている。残りの曲は全て単独のメンバーが書いている(クレジットはクイーン)が、この曲は「クイーン」作曲と見なすことができる唯一の曲である。ブライアンは、最初の方の一部をリードヴォーカルとして歌っている。
カショーギの船
『カショーギの船』は、フレディが始め、4人が歌詞と音楽を提供した。この曲は、有名な億万長者アドナン・カショギと、彼が当時所有しており、世界最大の個人のヨットであった船(Nabila、現在はキングダム5KR)について歌ったものである。アルバムでは、この曲は『パーティ』からシームレスに続いており、歌詞のテーマも非常に似ている。この曲は、ミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』で、カショーギというキャラクター名に使われた。
ザ・ミラクル
アイ・ウォント・イット・オール
インビジブル・マン
ブレイクスルー
レイン・マスト・フォール
『レイン・マスト・フォール』は、ジョン(音楽)とフレディ(歌詞)の共作である。ロジャーは、多くのラテン・パーカッションで録音しているが、このほとんどは、ヴォーカルハーモニー、ギター、キーボードのために取り消され、この部分をフレディとジョンが共同作業している。
スキャンダル
マイ・ベイビー・ダズ・ミー
『マイ・ベイビー・ダズ・ミー』は、フレディとジョンの共作である。アルバムを緩和するため、両者はシンプルな曲のアイディアを持ち合わせていた。1989年のラジオ1のインタビューでは、フレディとジョンがベースラインをお互いに構成したと語った。
素晴らしきロックン・ロール・ライフ
『素晴らしきロックン・ロール・ライフ』は、フレディによって作曲された。この曲は、1979年代につくられた複雑なサウンドに遡る。歌の大部分はフレディによって考えられたが、全てのメンバーがアイディアや歌詞を提供した(例としてロジャーは、「we love you madly!」の歌詞を提供)。ジョンは、後に、このアルバムでお気に入りの曲としてこの曲を挙げている。ロジャーは、ゴングやティンパニを使用している。
チャート
チャート順位
チャート (1989年) | ピーク |
---|---|
オーストラリア[5] | 4 |
オーストリア[6] | 1 |
カナダ[7] | 18 |
オランダ[8] | 1 |
フランス[9] | 11 |
ドイツ[10] | 1 |
イタリア[11] | 3 |
日本[12] | 23 |
ニュージーランド[13] | 2 |
ノルウェー[14] | 2 |
スウェーデン[15] | 6 |
スイス[16] | 1 |
イギリス[17] | 1 |
アメリカ[18] | 24 |
年間チャート
チャート (1989年) | 順位 |
---|---|
オーストリア[19] | 12 |
カナダ[20] | 66 |
イタリア[11] | 15 |
スイス[21] | 6 |
イギリス[22] | 14 |
認定
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担当
- フレディ・マーキュリー - リードヴォーカル、コーラス、ピアノ、キーボード、シンセサイザー、打ち込み
- ブライアン・メイ - エレクトリックギター、アコースティックギター、コーラス、リードヴォーカル (パーティ、アイ・ウォント・イット・オール)、シンセサイザー、打ち込み
- ロジャー・テイラー - ドラム、電子ドラム、コーラス、リードヴォーカル (インビジブル・マン)、シンセサイザー、打ち込み
- ジョン・ディーコン - ベースギター、エレクトリックギター、コーラス (ザ・ミラクル、アイ・ウォント・イット・オール、ブレイクスルー)、キーボード、シンセサイザー、打ち込み
- 補助
- デヴィッド・リチャーズ - キーボード、エンジニア
- アシスタントエンジニア - アンドリュー・ブラッドフィールド、ジョン・ブラフ、アンジェリーク・クーパー、クロード・フライダー、アンディ・メイソン、ジャスティン・シャーリー・スミス
- マスタリング - ケヴィン・メトカーフ、ゴードン・ヴィッカリー
- コンピュータ・プログラミング - ブライアン・ゼリス
- ディスクジャケット - リチャード・グレイ
- オリジナルフォトグラフィー - サイモン・ファウラー
脚注・出典
テンプレート:Reflistテンプレート:Queen- 元の位置に戻る ↑ 原因は、フレディのエイズ感染にあったのだが、当時は外部にその事実を知るものがいなかった
- 元の位置に戻る ↑ 「ハイジャック・マイ・ハート」、「マイ・ライフ・ハズ・ビーン・セイヴド」(アルバム『メイド・イン・ヘヴン』収録のものとは、バック演奏が別)など
- 元の位置に戻る ↑ アルファ&スチャダラパー「惚れたぜHarajuku」のジャケットはこれのパロディである
- 元の位置に戻る ↑ このジャケットの制作には「Photoshop Ver.1」が使用された
- 元の位置に戻る ↑ テンプレート:Cite web
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- ↑ 以下の位置に戻る: 11.0 11.1 テンプレート:Cite web
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- 元の位置に戻る ↑ Since the album does not feature credits, this personnel has been compiled from various interviews with the band and producer.