スチャダラパー
テンプレート:半保護 スチャダラパーは日本のラップグループ。1988年結成、1990年に高木完プロデュースによりデビュー。現在はレコード会社に所属していない。所属事務所はMelody Fair。 テンプレート:Infobox Musician
目次
メンバー
- BOSE(MCボーズ)(1969年1月15日 - ) MC
- ANI(スチャダラアニ) (1967年7月18日 - ) MC&イキフン
- SHINCO(スヰンギン・シンコ) (1970年6月9日 - )DJ
- 本名:松本真介、川崎市高津区出身
ANIとSHINCOは実の兄弟(三人兄弟でANIの上にもう1人兄がいる)。初期メンバーとしては亀井雅文(ナイチョロ亀井)が在籍していたこともあった。亀井はアニの同級生で、スチャダラパー脱退後は実業家になり、今は絵描きである。ちなみに亀井はBOSEの弟である光嶋崇、加藤丈文(後のかせきさいだぁ≡)らと共にTONEPAYSなるグループも結成していた。またANIはAFRA、ロボ宙と共にDonuts Disco Deluxeというグループを結成した。
経歴
桑沢デザイン研究所で知りあったBOSEとANIに浪人中のSHINCOをDJに加え結成(免許合宿中あまりにヒマだったから)。
グループ名の由来は、1985年〜1992年に活動したギャグユニットラジカル・ガジベリビンバ・システムの1986年の公演「スチャダラ」(観劇したのはANIのみ)に「ラッパー」を組み合わせ「スチャラカでスーダラなラッパー」という意味合いを持つ(後に、1996年に上演された「スチャダラ」の続編である「スチャダラ2010」に、3人が出演している)。
今までの海外ヒップホップ・シーンの主流であった、マッチョでハードコア路線とは対照的なア・トライブ・コールド・クエストやデ・ラ・ソウルといったグループが登場した90年代初頭に、それらの影響を受け、そこに日本における上記のラジカル・ガジベリビンバ・システムなどの演劇シーンや、インディーズ・レーベルナゴムレコードなどの日本のサブカルチャーの文脈が結合した「オモロ・ラップ」を提唱しシーンに登場する。等身大でコミカルなライムと高品位なトラックで存在感を示す。活動開始してまもなく、MAJOR FORCE主催の「第2回DJアンダーグラウンドコンテスト」において、「太陽にほえろ!」のテーマソングにラップを乗せる[1]パフォーマンスが話題となり、特別賞を受賞(審査員を務めたECDはあまりの素晴らしさに涙が出たという)、そのままMAJOR FORCEからデビューとなった。
1993年、デ・ラ・ソウルのアルバム「Buhloone Mindstate」に高木完とともにラッパーとして客演参加。日本のファン向けの日本盤ボーナストラックでは無く、アルバムのオリジナルトラックに参加という、日本人ラッパーの海外アーティスト参加という非常に珍しい例となる。
1994年、小沢健二と共演した「今夜はブギーバック」が50万枚を超える大ヒット。「タモリのボキャブラ天国」のエンディングテーマにも採用され、お茶の間にラップ/ヒップホップを浸透させるきっかけを作った。
また、ヒップホップグループ・クラン、「リトル・バード・ネイション」 (LB) を結成、その中心的存在として功労し、ジャパニーズ・ヒップホップ・シーンの開拓に大きな役割を果たしそのスタイルを確立した。
ハードコア・ゲーマーとしても有名な3人は、任天堂・スーパーファミコンのソフト『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のCMで音楽を担当。ゲーム雑誌『ファミ通』や子供向けコミック雑誌『月刊コロコロコミック』などに連載を持ち、かつてBOSEは『バーチャファイター2』やりたさにゲームセンター用のゲーム筐体を個人で購入し、自宅に持ち込んだ逸話が知られる。MOTHER2の攻略本の中にも登場した。
また、BOSEは1994年より5年間、フジテレビ系列の子供向け番組『ポンキッキーズ』にレギュラー出演。電気グルーヴのピエール瀧や、鈴木蘭々、安室奈美恵と共に番組進行を務めた(後継番組の『beポンキッキーズ』にも2014年よりレギュラー出演)。BOSEは、ナレーターとしてファンタやドラえもん映画作品など数多くのCMに起用されている。
2005年3月には、アルファとのコラボレーションで「アルファ&スチャダラパー」として、シングル『惚れたぜHarajuku』をリリース。
2005年4月から「電気グルーヴ×スチャダラパー」として電気グルーヴとのコラボレート開始。J-WAVE2005年春のキャンペーンソング『Twilight』を発表。6月には、2ndシングル『聖☆おじさん』・フルアルバム『電気グルーヴとかスチャダラパー』発売、8月にはSUMMER SONIC'05、RISING SUN ROCK FESTIVAL'05に出演。
2006年11月29日発売のRIP SLYMEの5thアルバムEPOCHでは『レッツゴー7〜8匹』でRIP SLYMEとのコラボレーションが実現した。
2007年に「THE HELLO WORKS」として、SLY MONGOOSE、ロボ宙とコラボレートし、全国各地のフェスやライブに出演している。
同年10月6日土曜日24時30分からTOKYOFMより『SCHA NOVA』スタート。
2008年6月 東京メトロ 副都心線開業開業告知CM曲「Good Old Future(11にアルバムバージョンとして収録)」を担当。
同年9月 トリビュートアルバム「赤塚不二夫トリビュート〜四十一才の春だから〜」に、電気グルーヴ×スチャダラパー名義で参加。
2009年1月14日 NHK教育テレビ「メジャー」第5シリーズ・オープニングテーマ曲「Hey! Hey! Alright」を、スチャダラパー+木村カエラ名義で発表。
その後スチャダラパーとしては8年ぶりとなる単行本となる『ヤングトラウマ~ひろ子・ドカベン・バムバータ~』、ANI初の写真集『ブリングザノイズ』を経て、3月25日には11枚目となるアルバム「11」をリリース。
11月25日にはツアー風景に加え、独自のフィクションを追加したライブDVD『スチャダラパーの悪夢』をリリース。
2010年1月27日 兼ねてより客演などで交友があったHALCALIのシングル「ENDLESS NIGHT」にBOSEがフィーチャリングで参加。
2月24日 活動開始20周年記念として、同じく活動20周年で共にLBとしても活動してきたTOKYO NO.1 SOUL SETと同日に、初のレーベルを超えたベストアルバム『THE BEST OF スチャダラパー1990~2010』をリリース。(TOKYO NO.1 SOUL SETは『BEST SET』をリリース)それぞれのアルバムにはTOKYO NO.1 SOUL SETと共作の新曲が収録されており、『THE BEST OF スチャダラパー1990~2010』には"スチャダラパー feat.TOKYO NO.1 SOUL SET"名義で「Never Ending Beats」が、『BEST SET』には"TOKYO NO.1 SOUL SET feat.スチャダラパー"名義で「STARDUST」が収録された。
トリビア
- SHINCOはレーベル主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチも舌を巻くほどのナゴム通である。
- ANIは古田足日と田畑精一共作の絵本、『おしいれのぼうけん』は自分の幼少期がモデルになっていると自称していたが、作者の田畑によって否定された。
- 第9回みうらじゅん賞受賞。
- 初期の頃のプロモーションビデオには渡辺満里奈、WAHAHA本舗のタレント等が多く出演している。
- スチャダラパーを知らない人には『お笑い芸人』に見えるらしい(スペースシャワーTV『MUSIC UPDATE』で実証)
ディスコグラフィー
シングル
- N.I.C.E.GUY 〜1991NICE GUYS REMIX〜 (1991年2月14日・16MF-0325D)
- スチャダランゲージ〜質問:アレは何だ?〜 (1991年7月25日・ESCB-1175)
- ゲームボーイズ (1991年12月12日・ESCB-1267)
- Trio The Caps (1992年4月22日・ESDB-3294)
- SANTAFUL WORLD (1992年11月21日・KSD2-1022)
- コロコロなるまま(コロコロコミックをテーマにした楽曲) (1993年5月21日・KSD2-1034)
- 今夜はブギー・バック (smooth rap) featuring 小沢健二 (1994年3月9日・KSD2-1061)
- ドゥビドゥWhat? (1995年2月1日・TODT-3404)
- From 喜怒哀楽 (1995年4月8日・TODT-3463)
- サマージャム'95 (1995年7月19日・TODT-3519)
- クライング・ドゥービーマン (1995年10月4日・TODT-3580)
- アクア フレッシュ (1996年7月10日・TODT-3763)
- 大人になっても (1997年6月1日・TODT-3963)
- アーバン文法 (1998年3月25日・WPC6-8411)
- MORE FUN-KEY-WORD (1998年6月25日・WPC6-8434)
- トリプルショットEP (1999年9月8日・WPC6-10033)
- DISCO SYSTEM (2006年8月9日)
- ライツカメラアクション (2008年6月11日)
- Hey! Hey! Alright (2009年1月14日) スチャダラパー+木村カエラ名義
- 『哀しみturn it up c/w Boo-Wee Dance』 (2012年6月13日) ライブ会場限定シングル
アルバム
- スチャダラ大作戦(1990年5月5日・23MF-020D)
- タワーリングナンセンス(1991年10月10日・ESCB-1238)
- WILD FANCY ALLIANCE(1993年2月21日・KSC2-25)
- スチャダラ外伝(1994年4月1日・KSC2-72)
- 5th wheel 2 the coach(1995年4月26日・TOCT-8865)
- 偶然のアルバム(1996年9月4日・TOCT-9596)
- fun-keyLP(1998年10月25日・WPC6-8510)
- ドコンパクトディスク(2000年5月24日・WPC6-10084)
- THE 9th SENSE(2004年4月28日・CSCA-3)
- CON10PO (2006年11月15日・POCS-1008)
- 11(2009年3月25日・限定版:NFCD-27157/B 初回版:NFCD-27158)
ミニアルバム
- 『3000』 ライブ会場限定3000枚 (2011年7月3日)
- 『6ピース バリューパック』 ライブ会場限定 (2013年6月16日) → 公式ウェブ限定
共演アルバム
- 『電気グルーヴとかスチャダラパー』 (2005年6月29日) 電気グルーヴ×スチャダラパー名義
ライブアルバム
- 『よりぬきスチャダラ全力投球!』 (2012年10月13日) ライブ会場限定
ベストアルバム
- ポテン・ヒッツ 〜シングル・コレクション〜(1994年10月21日・KSC2-93)
- Cycle Hits 〜remix Best Collection〜(1995年12月1日・KSC2-132)- リミックス曲のベスト
- 東芝クラシック95-97(1998年3月25日・TOCT-10206)
- CAN YOU COLLABORATE?~best collaboration songs&music clips~(2008年12月3日・NFCD-27142/3/B)- 客演のベストとPV集
- THE BEST OF スチャダラパー 1990〜2010 (2010年2月24日・NFCD-27207~8)
ビデオ・DVD
- スチャ・ダ・ライヴ(1990年11月23日・24MF-022)
- スチャダラ30分(1991年12月12日・ESVU-341)
- Fantastic Video Festival(1995年1月21日・KSV5-5018)
- RE SCHADA LIVE(1996年7月18日・TOVF-1224)
- View Masters(1996年9月19日・TOVF-1246)
- FUN-KEY 4 VIEW(URBAN ROCK BOX)(1999年7月28日・WPC6-1)
- THE 9th SENSE LIVE(2004年12月8日・CSDA-003)
- THE LAST GIGS(2006年4月5日・KSBL-5818)電気グルーヴ×スチャダラパー名義
- スチャダラパーの悪夢(2009年11月25日・NFBD-27197)
書籍
- 『スチャダラ2010』 (1996年、スチャダラパーが出演した演劇のシナリオ本。構成・脚本を担当した宮沢章夫との座談会も収録)
- 『スチャダラゼミ』 (1997年、松本真介+松本洋介+光嶋誠名義、月刊カドカワで連載していたコラム「スチャダラゼミ」の単行本)
- 『スチャダラ ラウンジ』 (1998年、エルティーンで連載していたコラム「スチャダラパーのズームアップバカ」の単行本)
- 『Yo!クロニクルダンディ』 (2001年、TV Bros.で連載していたコラム「ゴキ足のダンナ」の単行本)
- 『明日に向かって捨てろ!!』 (2008年、BOSE名義、「ほぼ日刊イトイ新聞」連載のコラムの単行本化)
- 『ヤングトラウマ 〜ひろ子、ドカベン、バムバータ。〜』 (2009年、語り下ろし単行本)
- 『ブリングザノイズ』 (2009年、ANI名義の写真集)
- 『余談 2+3』 (2013年6月16日)
出演
テレビ
過去の出演番組
ラジオ
- SCHA NOVA-スチャノヴァ(TOKYO FM)
- 毎週土曜24:30 - 25:00(2007年10月 - 2008年3月)
- 毎週土曜25:30 - 26:00(2008年4月 - 2009年3月)
- 毎週金曜26:30 - 27:00(2009年4月 - 2009年6月)
- ベストアルバム発売を記念して2010年2月24日に一夜限り復活した。
テレビ
- ポンキッキーズ・ポンキッキーズ21(フジテレビ) BOSEのみ1994年4月 - 1999年9月 レギュラー出演。スチャダラパーとしては楽曲提供、映像・イベント出演。
- 去年ルノアールで(テレビ東京、2007年7月15日 - 9月30日)ANIのみ。
- 青山ワンセグ開発「石川くん」(NHKワンセグ2、2013年2月)BOSEのみ、石川くん役で声の出演
- ZIP!「おはよう忍者隊ガッチャマン」(日本テレビ、2013年4月8日 - 2014年3月28日)BOSE・ANIのみ、声の出演。
- ケン、甚平、ギャラクター隊員:BOSE
- 竜、総裁X、ギャラクター隊員:ANI
CM
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース - ゲームボーイズを歌詞を改変して歌った。
- ゼルダの伝説 時のオカリナ - BOSEのみ。
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース2 - ゲームボーイズを歌詞を改変して歌った。
- 日産・のってカンガルー - ANIのみ。
- 日産・ルークス - Boseが辻希美と共演。
- UNIQLO・「PARKA STYLE 1000」
- ボス・シルキーブラック
- あいおいニッセイ同和損保TOUGHなどのCMソングをBoseが歌唱、着うた配信あり。
脚注
- ↑ 「スチャダラパーのテーマPT.1」。権利の関係で未発売、トラックを替えた「スチャダラパーのテーマPT.2」が製作・収録された。
関連項目
- 高木完
- 川勝正幸
- 脱線3
- 小沢健二
- 電気グルーヴ
- 糸井重里
- リトル・バード・ネイション
- デ・ラ・ソウル
- ファンタ - 2007年夏にBOSEがCM出演。
- 去年ルノアールで
- ファミ通WaveDVD
- 大根仁
- テレビブロス
- いとうせいこう
- みうらじゅん
外部リンク
- ++SCHADARAPARR++ (公式サイト)
- ほぼ日刊イトイ新聞 - 明日に向かって捨てろ!!(BOSEによる連載)