ファイナルラップ
ファイナルラップ(final Lap)
- レースでの最終周回。
- ナムコのレースゲーム。本項で解説。
『ファイナルラップ』(Final Lap)は、1987年にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)が開発した『ポールポジション』の流れを汲むレースゲーム。
初めて筐体間のデータリンクを導入し、最大8人までの同時プレイを実現した一方、「乱入」を抑止するシステムを持たなかったため、格闘ゲームでよく見られる「面識の無いプレイヤー同士による、互いのプレイスタイルに起因するトラブル」も引き起こすことになった。
1作目のコースは鈴鹿サーキットのみだが、続編の『ファイナルラップ2』では、ゲーム開始前に4つのコースから1つをプレイヤーの多数決で選択することができるようになった。なお、トップが同数の場合はランダムで決定される。
このゲームの特色である「トップのプレイヤーがスタートラインを通過すると同時にプレイ中の全員にタイム追加され、スタートもゲーム終了も全員同時となる」「トップを走るプレイヤーよりも下位のプレイヤーの方がタイヤの限界や最高速度、加速度が高くなる(車同士がまるで「ゴムひも」で繋がれているような様子から、俗に「ラバーバンド」と呼ばれる)」といった初心者に優しい弱者救済的システムは、プレイヤーの裾野を広げ、現在に至るまで一部を除いて対戦型レースゲームの基本形となっている。
シリーズ作品
- ファイナルラップ2 - 本作よりゲーム開始前に4つのコースから選択可能。
- ファイナルラップ3 - プレイヤーの投票によって選ばれた4コースが採用。
- コース:シルバーストーン・サーキット(本ゲームは1992年リリースであるが、作品の時代が1990年のため、インフィールドセクションがまだ無い旧コースを収録)、ポール・リカール・サーキット、カタロニア・サーキット(実際の1990年は建設途中)、アウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ
- マシン:1990年のF1マシン マクラーレン・MP4/5B ホンダ/アイルトン・セナ、ウィリアムズ・FW13B ジャッド/リカルド・パトレーゼ、フェラーリ・641/アラン・プロスト、ティレル・019 コスワース/中嶋悟
- ファイナルラップR - シリーズ最終作。FIA及びFOCAからのライセンシーと、日本国内放映権を持つフジテレビとのタイアップにより、公式にマシン・コースを再現。オープニングデモには各チームのロゴマークも表示され、ドライバーヘルメットもくっきりと描かれた。
移植版
家庭用のゲームソフトとしては、1988年8月12日にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売され、マシンのチューニングをすることができる。
PCエンジン版「ファイナルラップツイン」
1989年7月7日にPCエンジン用ソフトとして『ファイナルラップツイン』が発売されている。
通常の1Pモード、2P対戦モードがある。2Pモードは画面上下二分割の1つの画面で対戦できる、当時としては画期的なシステムで話題となった。ただし、のちに同じくPCエンジンで『F1トリプルバトル』(ヒューマン)という作品で3人同時プレイを実現され、同時プレイ人数で抜かれている。
また、通常のレースモードに加えRPG風の味付けを施したクエストモードが搭載されている。ミニ四駆をモチーフにしたチビ四駆の駆け出し選手として修行の旅に出かけ、全国の強豪と対戦しチャンピオンになるのが目的。一般のRPGでの戦闘に相当するフィールドマップ上でのレースで賞金を稼ぎ、それを元手に新しいパーツを購入して自らのマシンを強化していく。バックストーリーは巨人の星をパロディ化している。