日本の上代文学史
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テンプレート:出典の明記 日本の上代文学史(にほんのじょうだいぶんがくし)は、上代(およそ奈良時代まで)の日本文学の歴史である。
概略
漢字が伝来するまで文字を持たなかった日本人は、口述で神話や伝説を伝えてきた(口承文学)。中国大陸から朝鮮半島を経由して漢字が輸入され、漢文と、自分達の話し言葉に漢字を当てはめた万葉仮名が生まれた。漢字の伝来により成立したのが『日本書紀』と『古事記』である(『記紀』)。『記紀』は歴史書・地誌としての性格も有しているが、文学としての価値も評価されている。
この時代から漢文こそが正当な表現であり、仮名は一段低く見られる風潮が長く続く。『懐風藻』は日本文学における最古の漢詩集である。また、『万葉集』のような和歌集も生まれた。万葉初期の作品には見られなかった個人としての作家性も、後期には多く見られるようになり、柿本人麻呂や山上憶良、大伴家持といった著名な歌人も登場した。
文学の周辺
遣隋使によって中国大陸から文化的に大きな影響を受けた。これは遣唐使に引き継がれた。史書として『古事記』『日本書紀』、地方誌として『風土記』が書かれた。
上代文学の主な作品一覧
- 『三経義疏』聖徳太子
- 712年『古事記』稗田阿礼・太安万侶/ 神話、伝承
- 713年頃『風土記』/ 地誌
- 720年『日本書紀』舎人親王/ 神話、歴史
- 751年『懐風藻』未詳 /漢詩集
- 759年以前『万葉集』大伴家持ら/ 歌集
- 758 - 822年頃『日本現報善悪霊異記(日本霊異記)』景戒/ 説話
- 764年『百万塔陀羅尼経』
- 772年『歌経標式』藤原浜成/和歌関連
- 797年『続日本紀』/歴史
- 807年『古語拾遺』斎部広成/ 神話