小田急バス吉祥寺営業所
小田急バス吉祥寺営業所(おだきゅうバスきちじょうじえいぎょうしょ)は、東京都武蔵野市吉祥寺南町に位置する小田急バスの営業所である。営業所の略号はA。吉祥寺駅(南口)を主な拠点としている。吉祥寺駅から様々な方向に路線が延びており、深夜バスでも積み残しが発生することもある。2011年に営業所の建て替えが完了し、オフィスを併設した最新の建物に生まれ変わった。
目次
沿革
- 1953年3月 - 会社の全身である武蔵野乗合自動車時代からの営業所であった三鷹営業所が手狭になったため、吉祥寺営業所を開設する。
- 1959年3月 - 吉祥寺以西の営業基盤を確立するため、武蔵境営業所を開設し、一部路線を移管する。
- 2008年5月1日 - ICカードPASMO/Suicaへの対応開始。
- 2011年2月 - 老朽化に伴い、営業所の建替え工事が行われ、新・営業所が使用開始となる。
吉祥寺駅から停留所1つ分、距離ではおよそ500mと近いところに営業所を構え、武蔵野市と調布市を中心とする地域の路線を受け持っている。
現行一般路線
新宿線
- 宿44:新宿駅西口 - 幡ヶ谷駅 - 永福町 - 上高井戸 - 松庵町 - 吉祥寺営業所 - 吉祥寺駅 - 連雀通商店街 - 武蔵野赤十字病院 - 武蔵境駅南口
- 宿44:武蔵境駅南口 - 武蔵野赤十字病院 - 連雀通商店街 - 吉祥寺駅 - 吉祥寺営業所
新宿駅を発着して杉並区を経由する同社唯一の路線。新宿から甲州街道・井ノ頭通りを通り吉祥寺に達し、さらに吉祥寺通り・連雀通りを経由して武蔵境を結ぶ。小田急の一般路線で最長となる18.56km[1]を走行する。料金は一律210円だが、吉祥寺営業所 - 吉祥寺駅間だけ100円となる。新宿駅では高速バスと共通の小田急ハルク前35番のりば発。
- なお、この系統はいすゞの中型車にて運行されている。
- 開業日の昭和24年12月25日から昭和45年3月21日までは、武蔵境駅~新宿駅西口~四谷見附~東京駅丸の内南口間を結ぶ、東京都営バスと京王帝都電鉄との3社相互乗入れ・共同運行路線(119系統)であったが、新宿駅西口~東京駅丸の内南口間廃止時点で都営と京王は撤退し、小田急単独路線となった。
- また、2014年正月3が日には減便ダイヤが組まれていたほか、過日の東北地方太平洋沖地震の際、今はなき吉07系統(後述)などとともに、計画節電の要請により一時期、運行停止を余儀なくされたことがあった。
- 2014年3月1日のダイヤ改正では大幅な減便が行われ、武蔵境駅南口~新宿駅西口、武蔵境駅南口~吉祥寺営業所はいずれも1日2本ずつになった
大沢線
- 吉01:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 新川通り - 三鷹市役所 - 大沢
夜間の吉祥寺駅 - 大沢間の一部を担当している。詳細は武蔵境営業所の記事を参照。
烏山線
吉祥寺駅から千歳烏山駅へ至る。日中は毎時4-5本程度の運行で、吉祥寺営業所管内の主力路線である。
仙川線
- 吉03:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 杏林大学病院前 - 新川団地中央 - コミュニティーセンター入口 - 仙川
- 吉03:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 杏林大学病院前 - 新川団地中央
- 吉03:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 杏林大学病院前
吉祥寺駅から吉祥寺通りを真っ直ぐ進み、新川団地を経由して仙川の駅近くに至る。
野ヶ谷線
- 吉04:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 南新川 - 消防大学前 - 野ヶ谷 - 神代植物公園 - 深大寺
- 吉04:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 南新川 - 消防大学前 - 野ヶ谷
- 吉04:吉祥寺駅 → 下連雀 → 新川 → 南新川 → 消防大学前 → 野ヶ谷(深夜バス)
- 吉05:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 杏林大学病院前 - 野ヶ谷 - 神代植物公園前 - 御塔坂 - 調布駅北口
日中は深大寺発着、朝・夜は野ヶ谷止まりがメインとなる(野ヶ谷止まりの最終は深夜バス)。調布駅行きは、沿線の多くの停留所で調布駅行きと合流するため本数が少ないが、調布駅行きの中では一番所要時間が短いことから、神代植物公園や深大寺への最速ルートとしての利用、杏林大学病院前から乗車して調布市内へ向かう客が多く利用しているため、利用客が少ないわけではない。
調布線
ほぼ終日に渡って運行回数も多く、三鷹高校・杏林大学病院のアクセスにも使われる他、沿線に井の頭公園・神代植物公園・深大寺などの観光地を抱えることから休日を中心に利用者が多い。
明星線
- 吉11:吉祥寺駅 - 明星学園
この系統についてはいすゞの中型車にて運用されている。
牟礼団地線
- 吉12:吉祥寺駅 - 下連雀 - 三鷹台団地 - 下本宿 - 北野
- 吉13:吉祥寺駅 - 下連雀 - 牟礼団地
吉祥寺駅から三鷹台団地、北野方面と牟礼団地方面に向かう路線。2012年12月10日より、吉13系統の牟礼団地停留所の位置が東八道路方向に移設された(武蔵境営業所担当の鷹63系統も同様)。
布田線
- 吉14:吉祥寺駅 - 下連雀七丁目 - 三鷹市役所 - 西原 - 八雲台 - 調布駅北口(京王バス東・調布営業所と共同運行)
運賃は共同運行している京王に合わせ、全線で大人200円・小人100円。調35・34も含めた共通定期が存在し、平日は深夜バスも運行している。
三鷹市を介して調布市内にも乗り入れる。前述の吉05・06と同じく、吉祥寺駅⇔調布市内の各停留所の利用も多い。特に西原・深大寺小学校・八雲台では大多数が降りる。
新川循環
- 吉15:吉祥寺駅 → MCC三鷹ビル → 新川通り → 新川 → 吉祥寺駅(平日朝のみ運行)
利用者が多いMCC三鷹ビル・新川通り・新川での積み残し対策として、2006年12月1日に新設された。
調布・杏林大学病院線
- 調35:調布駅北口 - 布田 - 西原 - 晃華学園 - 杏林大学病院前(京王バス東・調布営業所と共同運行)
吉14と同様、運賃は京王に合わせて大人200円・小人100円。
なお、この系統はいすゞの中型車で運行されている。
出入庫線
- 出入庫:吉祥寺駅 - 吉祥寺営業所
従来は回送で行っていたが、短距離需要の増加やムーバスの成功を受け、2003年より100円で開始した。
現行空港路線
空港リムジン
廃止路線
調布線
- 吉07:吉祥寺駅 - 下連雀 - 新川 - 三鷹市役所 - 神代植物公園 - 御塔坂 - 小島町 - 矢野口駅東 - 京王よみうりランド駅 - よみうりランド
休日に1往復のみ運行されていた。矢野口駅南口駅前広場(現・矢野口駅)へは乗り入れない。吉07については2012年2月19日の運行を以て廃止となった[2]。
車両
一般路線車両はいすゞ自動車・三菱ふそう・日野自動車の3メーカー、空港リムジン車両には三菱ふそう製のみ在籍する。2010年には3台のブルーリボンシティハイブリッドノンステップバスが当営業所へ配置された[3]。
2010年9月30日、創立60周年を記念してA9236号車が創業当時の復刻塗装となった。
2012年9月26日より、小田急バスのマスコットキャラクターの名前が「きゅんた」に決定したことから、当営業所管内で「きゅんた」のラッピングバスが運行開始されている[4]。当該車両はA9317号車で、他の大型一般路線車両と共通運用されているほか、各種イベントの際にも展示されている。
脚注
- ↑ 季節運行を含めれば、よみうりランド線の21.42kmが最長である。
- ↑ 路線の廃止について - 小田急バスからのお知らせ、2012年2月10日
- ↑ http://www.odakyubus.co.jp/topics22/hybrid%20bus%20c0058.pdf
- ↑ マスコットキャラクター愛称募集キャンペーン - 小田急バス