太陽系外縁天体

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テンプレート:太陽系の天体の分類 太陽系外縁天体(たいようけいがいえんてんたい、trans-Neptunian objects (TNO))とは、海王星軌道の外側を周る天体の総称である。エッジワース・カイパーベルトオールトの雲に属する天体、かつて惑星とされていた冥王星もこれに含まれる。

太陽系についての話題であることが自明な場合には、単に外縁天体とも呼ばれる。

概要

テンプレート:外縁天体の分類 1900年代初期に知られていた惑星の軌道は観測と計算に食い違いがあり、海王星より向こう側に一つかそれ以上の未発見の惑星があるのではないかと予測されていた。この予測を元に探査した結果、冥王星が発見されたが、軌道のズレを説明するには小さすぎたため、なお探査は続けられた。しかし、1980年代に入ってボイジャー2号などの宇宙探査機の軌道を元に惑星の質量が見直され、そもそも当初の予測が誤りであることが判明した。

一方、1990年代以降になると海王星軌道より外側で次々と天体が発見され、冥王星を含むそれらの天体を総称して「trans-Neptunian objects (TNO)」と呼ぶようになった。

従来TNOの日本語表記は決まっておらず、直訳である海王星以遠天体(かいおうせいいえんてんたい)などが暫定的に使われていた。日本学術会議は、2007年4月9日対外報告(第一報告)においてこれらの天体の日本語名として太陽系外縁天体または外縁天体を推奨している(詳細は惑星#日本学術会議の対外報告を参照)。

外縁天体はその軌道要素によっていくつかのグループに分類されている(詳しくはエッジワース・カイパーベルト天体を参照)。公転周期が海王星の約1.5倍であるグループは「Plutino(冥王星族)」と呼ばれているが、冥王星型天体とは無関係である。

冥王星型天体

テンプレート:Main 2006年の国際天文学連合 (IAU) 総会に当初提出された「惑星の定義案」では、後の決議案より惑星の条件を広く取ると同時に、水星から海王星までの8個を「Classic Planet」、冥王星を含むそれ以外の惑星を「Dwarf Planet」とし、TNOの中でDwarf Planetの条件を満たすものを「Plutons」とすることになっていたが、反対が多かったため惑星とdwarf planetを分ける形に修正され、最終的には惑星・dwarf planet・small solar system bodies等の定義と共に、TNOの中に新たなサブグループを作り、冥王星をその代表例と位置付けることが決議された(国際天文学連合による惑星の定義)。決議案ではサブグループの名称を「plutonian objects」としていたが、こちらは否決された。

日本学術会議は2007年4月9日の対外報告(第一報告)において、dwarf planet・TNO・small solar system bodiesの日本語表記としてそれぞれ「準惑星」「太陽系外縁天体」「太陽系小天体」の使用を推奨すると同時に上記のサブグループを「冥王星型天体」(めいおうせいがたてんたい)と呼ぶことを推奨した。

ただし、日本学術会議は一定以上の直径を持つこと(例えば直径1,000kmとするなど)を「準惑星」の基準に加えることを検討するとしていたが、国際天文学連合が今後「準惑星」に分類される可能性があるとした「太陽系外縁天体」は直径が1,000kmに満たないと推測されているものが少なくない(準惑星候補の一覧も参照)。

2008年6月11日にノルウェーのオスロで開かれたIAU執行委員会において、冥王星型天体に相当するサブグループの名称を「plutoid」とすることが決定された。

主要な太陽系外縁天体

冥王星型天体

ファイル:Transneptuneobjects.jpg
主要な太陽系外縁天体と地球および月の比較図

冥王星型天体の候補

その他の太陽系外縁天体

関連項目

外部リンク

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