冥王星族

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テンプレート:混同 テンプレート:外縁天体の分類 冥王星族(めいおうせいぞく、Plutino)またはプルーティノ族(プルーティノぞく)とは、冥王星と似たような軌道を持つ天体である。この族に属する天体は海王星と3:2の共鳴関係にあり、公転周期が海王星の約2分の3倍(243 - 253年)となる。冥王星族はエッジワース・カイパーベルトの内周部分を構成し、知られているカイパーベルト天体の約5分の1を占める。

冥王星とカロンを除くと、最初の冥王星族 (1993 RO) は1993年7月16日に発見された。

冥王星族に冥王星自身を含むことは(冥王星も軌道の性質が同じ為)便利だが、英語表記では plutino に「小さな冥王星」の意味があるために、含むべきではないという主張もある。

主要な冥王星族の天体

冥王星族の主要天体
小惑星
番号
名前
仮符号
直径
(推定:km)
公転
周期
(年)
衛星数 備考
134340 冥王星 2,320 249 4 準惑星
Pluto I カロン 1,280 249 - 冥王星最大の衛星
準惑星候補
28978 イクシオン
(テンプレート:Mp)
800 249 未確認 準惑星候補
38083 ラダマントゥス
(テンプレート:Mp)
160 246 未確認 -
38628 フヤ
(テンプレート:Mp)
540 250 未確認
90482 オルクス
(2004 DW)
840 -
1,880
246 1 準惑星候補

軌道

ファイル:TheKuiperBelt 60AU LargePlutinos.svg
第一図:代表的な冥王星族
ファイル:TheKuiperBelt 60AU Plutinos distribution.svg
第二図:冥王星族の軌道要素

既知の冥王星族の軌道を第一図に示す。横軸が軌道長半径、縦軸が軌道傾斜角、円の大きさは直径(小天体等、不明な物は絶対等級アルベドより数値化)である。

冥王星、オルクスイクシオンの三天体は表記するには大き過ぎる為に白円で記す。冥王星最大の衛星、カロン(直径は概ねオルクスと等しい)も省いてある。

大多数の軌道は冥王星と同様に 10 - 25゜の軌道傾斜角に 0.2 - 0.25 の離心率を持ち、近日点は海王星軌道と交叉するか接する辺りから、遠日点はカイパーベルトの外縁にある。

以下に冥王星族の軌道の範囲の例として、極端な軌道を持つ3天体(図中黄色)を挙げる。

全冥王星族(2008年10月現在)の軌道要素図を第二図に示す。図中に軌道傾斜角i(5゜刻み)と離心率e(0.05刻み)の度数分布図を添付する。

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