グレイ (単位)
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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox グレイ (gray) は、吸収線量[1]・比エネルギー分与[2]・カーマ[1]の単位で、SI組立単位の一つである。記号はGy。
定義
- 吸収線量の単位として
- 電離放射線の照射により物質 1 kg につき 1 J の仕事に相当するエネルギーが与えられるときの吸収線量を1グレイと定義する[1]。
- カーマの単位として
- 間接電離放射線の照射により直接放出される全荷電粒子の初期運動エネルギーの和が物質 1 kg につき 1 J の仕事に相当するときのカーマを1グレイと定義する[1]。
- J/kg、すなわちm2 s-2の次元をもつ。
- 1989年(平成元年)4月以前は吸収線量の単位としてラド (rad) が用いられていた。1グレイ = 100ラドに相当する[1]。
- 旧単位:ラド (rad)
- ラドは、吸収した放射線の総量(吸収線量)を表す古い形式の単位である。表記はradである。単位当りの物質が放射線を吸収し発生したエネルギー(温度上昇)で計測する。
- 1ラドは0.01 J/kg に相当し、国際単位系では吸収線量はグレイ (Gy) で表す。1グレイ = 100ラドに相当する。
語源
グレイは、1940年に同様の概念の単位を使用したルイス・ハロルド・グレイ(1905年 - 1965年)を記念して1975年に定められた。ルイス・ハロルド・グレイは、「1レントゲンの放射能によって単位体積の水中に生じるエネルギーに等しい量のエネルギーの増加を単位体積当たりの組織の中で生じる中性子放射線の総量」を単位とした。 テンプレート:Main2
脚注
関連項目
テンプレート:SI units navbox テンプレート:放射線
テンプレート:Asbox- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1992年(平成4年)11月18日政令第357号「計量単位令」
- ↑ テンプレート:PDFLink - 日本原子力研究開発機構