グランドチャンピオン決定戦競走

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テンプレート:競艇の競走 グランドチャンピオン決定戦競走(グランドチャンピオンけっていせんきょうそう)は、競艇SG競走の1つ。通称は「グラチャン」。「GC」と表記されることもある。

概要

モーターボート競走法制定40周年を記念して創設された大会であり、第1回は1991年(平成3年)6月20日住之江競艇場で開催された[1]。優勝選手は、西田靖(3072)であった。近年は「SG(西暦)シリーズ第3戦」をサブタイトルとして大会名の冒頭にクレジットしている。

言うならばこのグランドチャンピオン決定戦競走は初心者御免のSG競走として又は極上のチャンピオン決定戦として開催している。

SGに出ないと出場できないので当競走でSG初出場は不可能である。開催日は6月の最終週ということもあり、年によっては翌7月との月跨ぎ開催となる。

出場資格

選考期間は開催前年の4月1日から、開催年の3月31日まで

  • 優先出場
  • 選考期間内におけるSG優勝戦の完走者
  • 選考期間内におけるSG予選での得点上位者
※優先出場選手以外は、開催年前期A1級[2]であることと、160走以上の出走回数が必要である。
  • 選出除外
    • 開催年前期A1級でない選手、出走回数不足の選手。(優先出場選手は除く)
    • 前回(前年)のグランドチャンピオン決定戦競走から開催年の笹川賞競走のSG優勝戦で選手責任のスタート事故を起こした選手。
    • 前年のチャレンジカップ競走から開催年の笹川賞競走のSG準優勝戦で選手責任のスタート事故を起こした選手。
    ※笹川賞競走の場合は出場取消になる。
    • 前年の賞金王決定戦(トライアル・順位決定戦・優勝戦)で選手責任のスタート事故を起こした選手。
    • 選考期間からグランドチャンピオン決定戦競走前検日までに褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手[3]。(一部を除く)※出場が決まっていても取消になる。
    • 病気や負傷等により出場を辞退した選手

計算方法

  • 選考対象となるSGは前年の笹川賞から開催年の総理大臣杯まで。直前に開催される笹川賞で優出完走した選手は、次年度の当競走の出場権を得る。ただし優勝選手に限り直後の当競走の出場権も得られる。
  • 1日目から4日目までの予選の得点の合計が選考の対象となる。例年、ボーダーラインは最低でも80点台/年によっては100点以上行く事も有る。
  • 予選競走の事故点も加算される。例えばフライングはマイナス20点となり、当競走出場を目指す選手にとっては大きな痛手となる。

賞金

2011年競走では優勝賞金が4000万円から2500万円に減額されている[4]

SG大会のシンボルカラー

テンプレート:出典の明記 開催される主月の6月は梅雨の季節。その梅雨に似合う花・紫陽花の主な色である、紫色がこの大会のシンボルカラーである(2014年以降は銀+黄のシルバーイエローがシンボルカラーとなる)。

歴史

2001年唐津競艇場で開催された第11回大会では寺田千恵が女子レーサー初のSG競走優勝戦進出を果たした。寺田が枠番1号艇ではあったが、インは他の艇が入りセンターかアウトコース廻りになるのではないかと思われた。

しかし、敢然とインを主張し1コースを奪取。強引なインコース主張のため進入が深くなりスタートが遅れてしまう。その結果、1マークでは後手を踏み5着に終わった。

2011年(平成23年)、第21回大会は岡山県の児島競艇場での開催であったが、この大会はこの年の3月11日に発生した東日本大震災被災地支援競走として開催された。本来は同年3月の総理杯も対象であったが、開催中止でそれを除いた7つのSG競走の予選総得点で選手の選考が行われた。

また優勝戦は平本真之・瓜生正義・石渡鉄兵・平尾崇典・佐々木康幸・秋山直之と2号艇の瓜生以外は誰が勝ってもSG初優勝という状況(2005/12/23賞金王シリーズ以来)であった。(児島では1996年笹川賞以来)結果として、瓜生が優勝したが、次のオーシャンカップで佐々木がSG初優勝した。

2012年(平成24年)、第22回大会は福岡県の芦屋競艇場での開催であったが、昨年度中止になった総理杯の代替開催である「東日本復興支援競走」を加えた9つのSGで選考が行われた。

グラチャンの記録

最多優勝選手

選手名 当時の住所 1回目 2回目 3回目
湯川浩司(4044) 大阪府 2007年(平成19年)
第17回 戸田競艇場
2008年(平成20年)
第18回 芦屋競艇場
2010年(平成22年)
第20回 大村競艇場

連覇達成選手

選手名 当時の住所 基点制覇 2連覇
湯川浩司(4044) 大阪府 2007年(平成19年)
第17回 戸田競艇場
2008年(平成20年)
第18回 芦屋競艇場
太田和美(3557) 奈良県 2012年(平成24年)
第22回 芦屋競艇場
2013年(平成25年)
第23回 常滑競艇場

最年少、最年長での優勝選手

達成年齢 選手名 当時の住所 開催年 大会回数 優勝戦日 開催場
25歳2ヶ月 池田浩二(3941) 愛知県 2003年(平成15年) 第13回 6月29日 丸亀競艇場
51歳6ヶ月 野中和夫(2291) 大阪府 1995年(平成7年) 第5回 7月3日 桐生競艇場

歴代優勝者

1991年~2000年

回数 開催年 優勝戦日 開催場 優勝者 当時
枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
第1回 1991年(平成3年) 6月25日 住之江競艇場 1枠 1コース 2Mつけまい 西田靖(3072) 29歳 神奈川県
第2回 1992年(平成4年) 6月23日 蒲郡競艇場 6枠 2コース 2M差し 中道善博(2096) 43歳 徳島県
第3回 1993年(平成5年) 7月5日 住之江競艇場 4枠 1コース 逃げ 安岐真人(1864) 48歳 香川県
第4回 1994年(平成6年) 7月4日 2枠 6コース 差し 三角哲男(3256) 27歳 千葉県
第5回 1995年(平成7年) 7月3日 桐生競艇場 2枠 1コース 逃げ 野中和夫(2291) 51歳 大阪府
第6回 1996年(平成8年) 7月2日 多摩川競艇場 1枠 1コース 逃げ 高山秀則(2672) 47歳 宮崎県
第7回 1997年(平成9年) 7月2日 尼崎競艇場 1枠 1コース 逃げ 市川哲也(3499) 28歳 広島県
第8回 1998年(平成10年) 6月28日 宮島競艇場 2枠 1コース 逃げ 上瀧和則(3307) 30歳 佐賀県
第9回 1999年(平成11年) 6月27日 唐津競艇場 2枠 2コース 差し 大嶋一也(3010) 41歳 愛知県
第10回 2000年(平成12年) 6月25日 下関競艇場 2枠 1コース 逃げ 西島義則(3024) 38歳 広島県

2001年~2010年

回数 開催年 優勝戦日 開催場 優勝者 当時
枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
第11回 2001年(平成13年) 6月24日 唐津競艇場 2枠 2コース 抜き 植木通彦(3285) 33歳 福岡県
第12回 2002年(平成14年) 6月30日 宮島競艇場 3枠 3コース 恵まれ 今垣光太郎(3388) 32歳 石川県
第13回 2003年(平成15年) 6月29日 丸亀競艇場 1枠 1コース 逃げ 池田浩二(3941) 25歳 愛知県
第14回 2004年(平成16年) 6月27日 浜名湖競艇場 3枠 4コース 恵まれ 原田幸哉(3779) 28歳 愛知県
第15回 2005年(平成17年) 6月26日 下関競艇場 4枠 4コース まくり 山本浩次(3558) 32歳 岡山県
第16回 2006年(平成18年) 6月25日 浜名湖競艇場 1枠 1コース 逃げ 坪井康晴(3959) 28歳 静岡県
第17回 2007年(平成19年) 7月1日 戸田競艇場 1枠 1コース 逃げ 湯川浩司(4044) 27歳 大阪府
第18回 2008年(平成20年) 6月29日 芦屋競艇場 1枠 1コース 抜き 28歳
第19回 2009年(平成21年) 6月28日 戸田競艇場 4枠 4コース まくり 今垣光太郎(3388) 39歳 石川県
第20回 2010年(平成22年) 6月27日 大村競艇場 1枠 1コース 逃げ 湯川浩司(4044) 30歳 大阪府

2011年~

回数 開催年 優勝戦日 開催場 優勝者 当時
枠番 コース 決まり手 選手名 年齢 住所
第21回 2011年(平成23年) 6月26日 児島競艇場 2枠 2コース まくり 瓜生正義(3783) 35歳 福岡県
第22回 2012年(平成24年) 6月24日 芦屋競艇場 2枠 2コース 差し 太田和美(3557) 39歳 奈良県
第23回 2013年(平成25年) 6月30日 常滑競艇場 1枠 1コース 逃げ 40歳
第24回 2014年(平成26年) 6月29日 浜名湖競艇場 4枠 4コース まくり 菊地孝平(3960) 35歳 静岡支部
  • 回数が太字で表示しているのは記念大会
  • 第24回大会からは支部表記

開催予定

脚注

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外部リンク

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  1. グランドチャンピオン決定戦競走の新設(平成3年6月)
  2. 直前の総理大臣杯競走はA1級で無くても出場が可能な為。
  3. 正式には「選手、審判員及び検査員褒賞懲戒規程に基づき出場停止処分を受けたため」である
  4. グレードレースの見直し及び平成23年度優勝賞金額(SG競走等)について 2011年1月31日