桑野信義
桑野 信義(くわの のぶよし、1957年4月4日 - )は、日本のお笑いタレント、トランペット奏者(ミュージシャン)。「ラッツ&スター」メンバー。東京都大田区大森出身。現在は、同じ大田区蒲田に在住。愛称は「桑マン(クワマン)」。
目次
略歴
生誕~高校卒業まで =
- 1957年4月4日、東京都大田区大森で出生。父親はプロトランペッターの先名信勝。祖父は軍隊でラッパ手をしていた人物で、桑野曰く「ある意味、親子3代ラッパを生業とした家」。
- 正則高等学校卒業。ジャズのトランペッターとなった。その後、シャネルズ(後のラッツ&スター)に参加したのは、幼稚園から中学校まで一緒だったリーダーの鈴木雅之から「サックスが抜けたので手伝ってくれ」と言われたことがきっかけである。
シャネルズ結成~ラッツ&スター活動休止
- 1975年、鈴木雅之らとともにシャネルズ結成。
- 1977年、YAMAHA「EAST WEST'77」出場し入賞。予選からサザンオールスターズ競い合う。
- 1978年、YAMAHA「EAST WEST'78」出場。優秀グループ賞受賞。同年、大瀧詠一「LET'S ONDO AGAIN 」に2曲参加。
- 1980年2月25日、「シャネルズ」のメンバーとして『ランナウェイ』でデビュー。110万枚の大ヒット。その後『街角トワイライト』、『トゥナイト』、『ハリケーン』と数々のヒットを生む。
- 1980年7月、未成年女子2名(いずれも当時16歳)と猥褻な行為をしていたことが発覚。青少年保護育成条例違反の疑いで書類送検され、半年間の謹慎期間を経て復帰している。
- 1983年4月1日、グループ名を「ラッツ&スター」に改名。改名後初のシングル『め組のひと』が60万枚を超える大ヒット。
- 1986年頃、ラッツ&スター活動休止。メンバーそれぞれがソロワークを始める。
- 1987年、鈴木聖美のデビューに参加(鈴木聖美 with Rats&Star)
バラエティタレントとして
- 1980年代後期、田代まさしと共にバラエティに進出し、1987年にスタートした『志村けんのだいじょうぶだぁ』で本格的なお笑いの仕事を行うようになった。当初は「田代の付き添い」というイメージが先行したが、『だいじょうぶだぁ』の番組人気が上がると共に桑野個人としての人気も高まり、志村けんから実力を認められる仲にまでなった。
- 『ものまね王座決定戦』などでものまねタレントとしての実力も認められる(レパートリーは後述)。コントやものまねをやる際には、髭はそのままか、金色に染めて極力目立たなくしている。髭を剃らない理由は鼻の下に大きな黒子があるのを隠しているからである。これは田代によって『だいじょうぶだぁ』内で暴露された。また、髭を剃った顔が梨元勝にも似ている。
ラッツ&スター再集結~現在
- 1996年4月22日、ラッツ&スター再集結。11年ぶりのシングル『夢で逢えたら』を発売。代々木第一体育館等でコンサートを行なう。この年NHK紅白歌合戦に初出場。
- 2005年、「情熱大陸Special Live」において「ゴスペラッツ」(ラッツ&スター(鈴木雅之、佐藤善雄、桑野信義)+ゴスペラーズ(村上てつや、酒井雄二))結成。
- 2006年4月19日、デビューアルバム「ゴスペ☆ラッツ」リリース。オリコンデイリーチャートで初登場1位を獲得。大ヒットとなる。
- 現在は、タレント業のほか舞台や音楽活動など、各方面で精力的に活動している。
人物
地元にBOAT RACE平和島があるためかボートレースが趣味で、よく競艇中継の番組に出演してはリポーターや予想も行っている。競艇場内におけるイベントでは、持参のラッパで発走ファンファーレを吹き会場を湧かせることもある。今垣光太郎のファンであり、2008年のモーターボート記念で今垣が4年ぶりのSG制覇を成し遂げた際には、放送席で立ち上がり、涙を見せながら祝福のコメントを送った。
箸を逆手で握るようなスタイルで器用に物を食べるなど、異様な箸の持ち方で有名であったが、現在はかなり改善されている(これはスタイルという訳ではなく、ただ単に箸の持ち方を知らず、食事をする番組に出演した際に「無作法だ」「みっともない」などの苦情が寄せられたためであるとも言われる)。
私生活では2度の結婚を経験。最初の妻との離婚の際、前田忠明に自ら特ダネとして持ち込んだのだが、当の前田がその件をすっかり忘れてしまい、数年経ってから発覚した際に「忠明さんには言ってあったのに」とコメントしている。
最初の妻との間にできた長男と、現在の妻との間にできた2人の子、計3人の子と暮らしている。長男も音楽活動を志しており、父と共に曲を作ることもある。桑野曰く、「俺は息子に音楽やれとは云わなかったが、自然に息子もこの世界に入ってきちゃった」とのことで、音楽家としては4代に亘る一家となる可能性がある。長男とは『スーパーマリオクラブ』や『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』などで共演したことがある。
ラッツ&スターでは専ら演奏担当だが、歌唱力も高いことでも知られ、ラッツ&スターのアルバムにおいてリードボーカルを担当している曲もある。2003年にはエピックレコードジャパン25周年記念イベント「LIVE EPIC 25」に参加。
一時は糖尿病で体調を崩したため、一切酒を絶ち、別人のように激やせしてしまった。だが、現在では症状も落ち着き体型も元に戻っている。
地元・蒲田をこよなく愛し、テレビ東京で放送される『出没!アド街ック天国』の蒲田、蒲田2、梅屋敷の回、および『空から日本を見てみよう』の京急線スペシャルの回にゲスト出演している。
過去に出演したアートネイチャーのテレビコマーシャルをきっかけに、ニコニコ動画ではカルト的な人気を誇っており、桑野関連の動画を愛好する者は「クワマニスト」と呼ばれている[1]。
田代まさしとの関係
アマチュア時代から共に過ごしてきた友人の田代まさしが、男性宅の風呂場覗き及び覚醒剤所持・使用で逮捕されたことや事務所を解雇されたことに対し、志村けんと共に「あいつは最低な事をしたのだから芸能界から消えてもらいたい」とコメントした。さらに、執行猶予中に人身事故、銃刀法違反、覚醒剤所持・使用で逮捕され、判決で実刑が下された際には、田代に対して「もうやってしまったことなので、(刑務所で)罪を償ってしっかり心と体を洗い流して欲しい」「二度と芸能界の敷居はまたいで来るな」と真剣な表情で絶縁を表明した。
田代が盗撮事件で芸能活動を自粛した際、自粛開け初の生放送出演は桑野がパーソナリティをつとめるラジオ番組(『くわまん・和歌子のサタ×サタ』 2001年8月25日放送分)であり、番組内では反省のコメントや今後の芸能活動についての話に時間を割いていた。2008年に田代は出所したが、桑野自身はどう思っていたかは不明であった。しかし、2010年に行われた「鈴木雅之30周年記念コンサート」に出演した際に田代と再会しており、田代とのツーショット写真まで撮影し田代のブログに投稿されたことから、和解したと思われる。
また、志村に関しては出所後の田代に対し「がんばってほしい」とエールをかけ激励したと自らのブログで語っている。
その後、田代が2010年9月にコカイン所持で逮捕された際には「先輩、初めて呼び捨てにします」とだけコメントしている。
出演作品
テレビ番組
バラエティ番組
- 志村けんのだいじょうぶだぁ(フジテレビ 制作 イザワオフィス)
- 志村けんはいかがでしょう(フジテレビ 制作 イザワオフィス)
- 志村けんのオレがナニしたのヨ?(フジテレビ 制作 イザワオフィス)
- 夕やけニャンニャン(フジテレビ) - 1987年3月 - 8月※火曜日司会
- 桃色学園都市宣言!!(フジテレビ)
- パラダイスGoGo!!(フジテレビ)
- 週刊スタミナ天国(フジテレビ)
- 所さんのただものではない!(フジテレビ)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(フジテレビ) - 1987年10月 - 1988年9月※火曜日担当
- オールナイトフジ(フジテレビ)
- オールナイトフジ延長戦(フジテレビ)
- バリキン7 賢者の戦略(TBS)
- やる気マンマン日曜日(TBS)
- それゆけ!マーシー(MBS)
- いたずらウォッチング!!(フジテレビ)
- クイズ・ドレミファドン!(フジテレビ)
- オールスター感謝祭(TBS)- 1994年秋は大遅刻
- ものまね王座決定戦(フジテレビ)
- 志村けんのバカ殿様(フジテレビ 制作 イザワオフィス) - 二代目家老(家来兼務)
- ドキッ!丸ごと水着!女だらけの水泳大会(フジテレビ)
- 笑売繁盛!(日本テレビ)
- THE夜もヒッパレ(日本テレビ) - 数多くの楽曲をカヴァー、番組内限定でにしきのあきらや橋幸夫らと共に「大江戸」と言うユニットを組んでいた。
- しあわせ家族計画(TBS)
- OH!エルくらぶ(テレビ朝日)
- あらびき団(TBS)※くわののぶよしリセッターズ(息子のMASAとのユニット)として出演
- 爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル(フジテレビ) - 2010年1月5日
テレビドラマ
- 竜馬におまかせ!(日本テレビ) - 荒木三太夫 役
- 我慢できない!(フジテレビ≪関西テレビ制作≫) - 高槻悟 役
- 熱っぽいの!(フジテレビ)
- ザ・シェフ(日本テレビ)
- 長男の嫁(TBS)
- 再婚一直線!(TBS) - 増岡裕次郎 役
- ハンチョウ〜神南署安積班〜2 第5話(2010年2月8日、TBS) - 清水 役
- 美咲ナンバーワン!!(日本テレビ) - 北浜義男 役
- マッスルガール!(2011年、TBS) - 黒金信義 役
その他
- SG競艇LIVE - 競艇場リポーター ※準優勝戦以外の中継ではスタジオにコメンテーターとして登場することがある。
- くわまんのパチ☆パチ☆パラダイム(東京MXテレビ)
- くわまんのパチパチTV→くわまんのパチラックスTV(テレ玉)
- 燃ゆる大阪の祭 船待神社 西湊之変
ラジオ番組
- RATS FAMILY 桑野信義のお遊びジョーズ!!(文化放送)
- くわまん・和歌子のサタ×サタ(文化放送)
映画
PV
- SunSet Swish「ありがとう」(2007年)
舞台
- プロデューサーズ - フランツ・リープキン役
作品
- エイトマンのテーマ(version 1993)
- 人喰族
著書
- くわまんのバツイチ子育て物語(1995年、ベストセラーズ) ISBN 978-4584182062
- そらをとべたら(2005年、金の星社、絵:ユイヤスジン) ※桑野作による絵本。 ISBN 978-4323070698
- 怒りオヤジ 愛の説教BOOK(2009年、太田出版) ISBN 978-4778311643
ものまねレパートリー
ほか