アメリカ地質調査所
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テンプレート:Infobox Government Agency アメリカ地質調査所(アメリカちしつちょうさじょ、テンプレート:Lang-en-short; USGS)は、アメリカ合衆国内務省の傘下にある研究機関である。水文学、生物学、地質学、地理学の4つの主要な学問分野について、合衆国領内を中心に、自然景観、天然資源、および同国を脅かし得るナチュラル・ハザード(自然現象)を対象とする調査・研究を行っており、同国の地形図および地質図の作成業務も担当している。
本部はワシントンD.C.に程近いバージニア州レストンに所在し、約9,055人の職員が勤務している[1]。また、コロラド州レイクウッドおよびカリフォルニア州メンローパークに主要な研究施設を有する。
歴史
全米科学アカデミーの諮問により、1879年3月3日に連邦議会でUSGSの設立が決議された。当時のアメリカはルイジアナ購入 (1803年) および米墨戦争 (1848年) により、ちょうど広大な領域を得たところであり、USGSの設立にあたっては、鉱物資源の探査や地質構造の調査に重点が置かれた。
その後、スミソニアン協会などとの連携によって、スミソニアン自然史博物館を開設した。この頃より、生物学・水文学などの研究部門が設けられる。
歴代所長
- 1879–1881 クラレンス・キング
- 1881–1894 ジョン・ウェズリー・パウエル
- 1894–1907 チャールズ・ドリトル・ウォルコット
- 1907–1930 ジョージ・オーティス・スミス
- 1930–1943 ウォルター・カラン・メンデンホール
- 1943–1956 ウィリアム・エンブリー・ラザー
- 1956–1965 トマス・ブレナン・ノラン
- 1965–1971 ウィリアム・トマス・ペコラ
- 1971–1978 ヴィンセント・エリス・マッケルビー
- 1978–1981 ヘンリー・ウィリアム・メナード
- 1981–1993 ダラス・リン・ペック
- 1994–1997 ゴードン・P・イートン
- 1998–2005 チャールズ・G・グロート
- 2006–2009 マーク・マイヤーズ
- 2009– マルシア・マクナット
業務内容
テンプレート:節stub USGSでは、7つのテーマによりミッションを区分し[2]、以下に示すような複数の特定のプログラムとともに遂行する。
- 地震ハザードプログラム: 世界中の地震活動を監視する。コロラド州テンプレート:仮リンクにあるテンプレート:仮リンクは、全地球上で発生する地震の発生場所およびその規模を特定する。特に重大な地震に関しては、米国内外の地震関係当局や緊急時対応当局、メディア、公衆に対して、情報を提供する。また、科学的・工学的な研究のために、地震動データの長期的なアーカイブを維持・管理しているほか、地震災害に関する長期評価の調査および報告も担っている。
- 火山ハザードプログラム: 合衆国領内の169の火山について防災向けの警報システムを構築している。
- 国立地磁気プログラム: 磁力計を用いて得られた地磁気データを、リアルタイムで配信している。
- 宇宙地質学研究プログラム: 地球物理学のみならず、NASAとの共同による惑星物理学の研究も盛んに行われ、サーベイヤー計画やアポロ計画などで得られたデータを基にした月面図(月の地図)や、バイキング計画などで得られたデータを基にした火星図(火星の地図)などを作成している[3]。
地形図の作成
関連項目
テンプレート:Commons&cat テンプレート:ウィキポータルリンク
脚注・出典
外部リンク
- アメリカ地質調査所 (USGS) 公式サイト テンプレート:En icon
- Science Topics テンプレート:En icon - 科学の各分野をトピック別にまとめたディレクトリ
- U.S. Geological Survey Circular 1050 テンプレート:En icon - 1879年から1989年に至るまでのUSGSの歴史