S-VHS-C
S-VHS-C(Super-VHS-Compact) は、VHS-CのS-VHS版。通常のフルカセットと同じく、SP(標準)モードまたはEP(3倍)モードを選んで撮影が可能である。Cカセットは主に、S-VHSビデオカメラで使用されてきた。
Hi8規格よりも先に市場へ登場し、画質は良かった。また、S-VHS規格がテレビ録画では性能を十分に発揮できなかった事、ビデオソフトのタイトル数が揃わなかった事から、従来VHSからさほど移行しなかったのに対し、S-VHS-Cはカムコーダーではその性能が十分に発揮できた事と、廉価な製品(モノラルマイクとノーマル音声記録方式)が登場した事から、VHS-Cからの移行が順調に進んだ。しかしながら8ミリビデオ規格に比べ小型化が難しく、最大でも標準モードで40分、3倍モードで120分しか録画できないことなどがネックになり、結果として8ミリビデオの後塵を拝した。
現在ではカメラ一体型VTRの規格が、DVやDVD、HDDやメモリーなど、パソコンとの親和性が高いデジタル規格になり、あまり使用されなくなってきている。
カセットアダプターさえあればS-VHSデッキ、S-VHSの簡易再生機能付VHSデッキで再生できる。そのため8ミリビデオとは比べ物にならないほど、対応ハードウェアは数多く存在する。もちろん過去に生産された機器の数であり、新規の機器の生産は先細りになっているが、それでも2012年5月にDXアンテナがVHS一体型DVDレコーダーの新製品の発表するなど、細々と生産は続いている。カセットアダプターはJVCケンウッドとパナソニックから発売されており、店頭に在庫がなくともメーカーにはまだ在庫が残っており、取り寄せることができる。2011年(平成23年)現在、JVCケンウッド(Victor・JVCブランド)からは、「C-P8」という型番で、また、パナソニックからは、「VW-TCA7」という型番でそれぞれ発売されている(写真)。 テンプレート:Video storage formats