Microsoft MPEG-4
Microsoft MPEG-4[1](マイクロソフトエムペグフォー、MS-MPEG4[2], MS MPEG-4[3])は米マイクロソフト社が開発したビデオコーデック。
概要
マイクロソフト社がMPEG-4の暫定規格を取り入れて独自に開発したコーデックで、本来のMPEG-4(動画 第2部)とは若干異なっている。MPEG-4の規格が正式に制定された1999年前後においては、MPEG-4と言えばMS-MPEG4のことを指すことがあった[4]。
記録型CD1枚に2時間程度の映像を記録でき一時期人気を博したが、大容量のDVDやBDが普及し、高圧縮高画質のH.264コーデックも普及した現在では古いコーデックであるMS-MPEG4は使われなくなった。
MS-MPEG4でエンコードした動画はベリノイズと呼ばれる画像の乱れが発生しやすい。そのためベリノイズを抑えるためのツールもある。
マイクロソフト社は後にISO完全準拠のMPEG-4コーデック(ISO MPEG-4 バージョン 1 および 1.1)も開発している[1]。
また、マイクロソフト社はMS-MPEG4をベースにWindows Media Video 7を開発。それを皮切りに、独自コーデックとして8、9へと改良を重ね、VC-1 として現在に至る。
バージョン
MS-MPEG4には以下の3つのバージョンが存在する[1]。
コーデック | FourCC |
---|---|
Microsoft MPEG-4 v1 | MPG4 |
Microsoft MPEG-4 v2 | MP42 |
Microsoft MPEG-4 v3 | MP43 |
マイクロソフト社が当時人気の高かったMS-MPEG4 V3(AVI)のサポートを中止したため、海賊版であるDivX3.11が誕生することとなった[2][3]。
利用例
コンテナ形式
MS-MPEG4は主にAVIとASFで使われていた。
- (MP42+MP3).avi
- (MP43+WMA).asf
MS-MPEG4 V3とDivX3.11
DivX3.11はMS-MPEG4 V3のコーデック識別コード(FourCC)を書き換えただけの海賊版であった[3]。よってバイナリエディタや専用のツールでFourCCを書き換えることで相互変換が可能である。
なお、OpenDivXプロジェクトによるDivX 4.0以降はゼロから作られたため、マイクロソフトのコーデックとの関係はない。DivXの項目を参照。
参考文献
関連項目
外部リンク
- ffdshow-tryouts 公式サイト (MS-MPEG4の再生作成が可能なコーデック)
- ↑ 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Cite web
- ↑ 2.0 2.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 3.0 3.1 3.2 テンプレート:En iconテンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web(公表年不明)