CD-ROM XA
CD-ROM XA(シーディーロム エクスエー)。Compact Disc Read Only Memory eXtra Audioは、データ記録向けに作られたCD-ROMの規格中、マルチメディアデータにより特化した規格である。
CD-ROMは1ビットの誤りも許されないPCでの使用を念頭に置き、オーディオ用途のCD-DA(オーディオCD)より高いエラー訂正機能を有する規格として策定された。エラー訂正機構としてはCD-DAに用いられたCIRCに加え、EDCやECCが追加された。
一般にCD-ROMと呼ばれ、データCDとして用いられているフォーマットは、厳密には"CD-ROM Mode1"と呼ばれる。これは、前述のCIRC、及びEDCとECCをエラー訂正機能として用いるフォーマットである。
CD-ROM Mode2の一部としてCD-iが提唱されたが、この規格上の制限を回避するために主にMicrosoftが中心となってCD-ROM XAが提唱された。
CD-ROM XAはエラー訂正機能にECCを用いないことにより、CD-ROM Mode1より多くの情報を記録することを目的としたフォーマットである。ユーザーが記録できる情報量はCD-ROM Mode1に比べ約15%増加する。
通例として、CD-ROM XAをCD-XAと呼ぶ。
エラー訂正機能はCD-ROM Mode-1より低くなるが、画像や音声・動画といったマルチメディア用途では、データのごく一部が欠損しても可読性にあまり問題ないことから、このフォーマットが採用されることがある。
採用例として、プレイステーションのゲームCD-ROMが挙げられる。(これは多少特殊なフォーマットを用いることにより、不正なコピーを抑止するための目的もあるといわれる。また、プレイステーションのゲームCD-ROMが傷に弱い理由の一つがこのフォーマットによるものと考えられる)
なおCD-ROM XAは”CD-ROM Mode2”に内包される規格である。