ホウ会

龐 会（ほう かい、生没年不詳）は、中国三国時代における魏の武将。涼州南安郡狟道県の人。父は龐悳（龐徳）。

概要

龐会は、父と同様の勇烈な風格を有していたとされる。黄初元年（220年）に曹丕が魏を建国すると、前年の建安24年（219年）に父が荊州の関羽征討で戦死したことを悼み、龐会ら4人を関内侯（龐会は臨渭亭侯か）に封じた。

甘露2年（257年）、諸葛誕が揚州で反司馬氏の挙兵をすると、平寇将軍・臨渭亭侯にあった龐会も誘われたが応じず、鎮圧に加わった。この功績で、郷侯に封じられた。

景元4年（263年）、鍾会率いる蜀漢討伐（蜀征討戦）に参加した。龐会は鍾会の命により、胡烈・田続と共に綿竹を陥落させたため、剣閣から引いて巴郡に篭った蜀将姜維を追撃した。

王隠の『蜀記』によると、蜀滅亡後に龐会は関羽の一族を滅ぼした。同じく『蜀記』によると、鍾会は蜀から龐悳の遺体を迎え鄴に埋葬したが、墓の中にあって身体も首も生きているかのようであったという。もっともこれらの記述の信憑性は不確かで、特に後者については、裴松之が龐悳の墓は元々魏領内にあったと指摘している通り、明らかに事実と相違する。

最終的に官位は中尉将軍にまで至り、列侯に封じられた。

参考文献

• 『三国志』魏書18龐悳伝
• 同魏書4高貴郷公紀
• 同魏書28鍾会伝
• 同蜀書6関羽伝