電磁場の動力学的理論
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『電磁場の動力学的理論』(でんじばのどうりきがくてきりろん)は、 マクスウェルによる論文(1865年)。彼の電磁気に関する論文としては第3のものである。変位電流の概念が初めて導入され、電磁場の基礎方程式から、電磁波の方程式を導くことが可能になった。マクスウェルの方程式が初めて著された論文である。
20個の変数と、それを解くための20個の方程式からなる。 そのうち、14個は偏微分方程式である。
現在の主流の解釈で電磁場の基礎方程式とみなされているものには、電磁ポテンシャルがあからさまな形では入っていないが、マクスウェル自身の論文では、左手系、ガウス単位系が用いられ、さらにすべて成分表示で書かれて、偏微分に対しても常微分や全微分と同じ記号が用いられているため、これを右手系、MKSA単位系を用いて、ベクトル表記で、偏微分記号を用いたものに改めると、
第一の組
- <math>\mathbf{E} = - \nabla \phi - \frac{\partial \mathbf{A}}{\partial t} </math>
- <math>\mathbf{B} = \nabla \times \mathbf{A} </math>
と第二の組
- <math>\nabla \cdot \mathbf{D} = \rho</math>
- <math>\nabla \times \mathbf{H} - \frac{\partial \mathbf{D}}{\partial t}
= \mathbf{J} </math>
にまとめることができる。
参考文献
- James Clerk Maxwell, "A dynamical theory of the electromagnetic field," Phil. Trans. R. Soc. Lond. , vol.155, pp.459-512