花子 (グラフィックソフト)
テンプレート:Infobox 花子(はなこ)は、ジャストシステムが販売する統合グラフィックソフトウェアであり、同社の登録商標となっている。1987年3月に発売された。現在の最新バージョンは『花子2013』(23)である。現在のところ、Windows版のみが販売されている。2013年2月に発売された「一太郎2013 玄 スーパープレミアム / プレミアム」にも搭載されている。
特徴
花子は特にバージョン2004(14)より、「図で考えるための道具」として位置づけられている。アプリケーションの基本はベクトル系の描画(図面の作成)にあるが、同梱の『花子フォトレタッチ』によりラスター系(ビットマップ)のドロー機能が拡張される。
概念的にはAdobe Illustratorや、CorelDRAW、Microsoft Visioと同系統のソフトであるが、それらと異なる点も数多くある。花子の独特な機能(前述の他社ソフトにはない、あるいは著しく異なる機能)は、下記のとおりである。
- オートレイアウト機能(文字枠内の行挿入/削除に連動し他の文字枠の位置が自動的に調整される。ver.2008(19)以降)
- 文字入力ウィンドウ(Ver.2007(18)以降)
- オートチャート(図解)機能
- アニメーションGIF形式での保存
- クリップウインドウ(Microsoftの作業ウィンドウと類似しているが、複数パレットが一つの画面領域に収まるようになっている)
- スライドの作成・表示(Microsoft PowerPointとの互換性もあり)
- クリッピング変形(図形の範囲指定した部分を変形する)
- キーとメニューの完全カスタマイズ化
花子の主なファイル形式は、独自形式のjhdである。また、花子フォトレタッチ(同梱のビットマップエディタ)の主なファイル形式は、.jmgである。
他社製品との機能比較
他社の代表的なドロー系ソフトとの比較は下記のとおりである。
花子2011(21) | Microsoft Office Visio 2010 | Microsoft Office PowerPoint 2010 | Adobe Illustrator CS5 | CorelDRAW Graphics Suite X5 | |
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プラットフォーム |
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主な独自形式 | JHD/JHDC | VSD | PPTX | AI | CDR |
オープンフォーマットの対応 | ODG, SVG(書き出しのみ), XPS(書き出しのみ) | XPS(書き出しのみ) | XPS(書き出しのみ) | SVG, PDF | SVG, PDF |
主な用途 |
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インターフェースと主なコントロール |
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文字入力操作 |
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表示モード |
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複数ページの対応 | あり(但し、描画オブジェクトと文字枠は、ページ間をまたぐことは不可) | あり(同左) | あり(同左) | なし | あり(文字枠のページ間またぎが可能) |
ビットマップ系画像の編集機能 | あり(同梱の花子フォトレタッチにより) | なし | なし | なし | あり(同梱のCorel PHOTO-PAINTにより |
レイヤー構造 | プレイン(重ね順番は、表示順番に関係なし) | レイヤー(重ね順番が高いほど、表示が優先される) | なし | レイヤー(同左)、階層化可能 | レイヤー(同左) |
インポート形式 | AVI, BMP, CDR/CDT, DXF, EMF, EPS, GIF, JMG, JPEG, MOV, MPG/MPEG/MPV/MP2/MPA, ODG, PCT, PCD, PNG, PPT/ PPTX, PRE/PRZ, PSD(※1), SXD, WMF | BMP, DIB, DWG/DXF, EMF/EMZ, GIF, JPEG, PNG, SVG/SVGZ, TIFF, VSD/VDX, WMF | BMP/BMZ, CGM, DIB, DOC/DOCX, EMF, FMT, GIF, HTML, JFW, JPEG, JTD, JTT, MHT, OA2, POT/POTX/PPS/PPT/PPTX, PNG, RLE, RTF, TXT, WMF, WPG, WPD/WPS, XML | AI, BMP, DWG, DXF, EMF, EPS, GIF, JPEG, PICT, PDF, SWF, PSD, PNG, SVG, TGA, TXT, TIFF, WMF | AI, BMP, CAL, CDR. CDT, CDX, CGM, CLK, CMX, CPT, CPX, CSL, CUR, DES, DNG, DOC, DOCX, DRW, DSF, DST, DWG, DXF, EMF, EPS, EXE, FH, FMV, FPX, GEM, GIF, HTM, ICO, IMG, JP2, JPG, MAC, MET, MGX, NAP, PCD, PCT, PCX, PDF, PIC, PLT, PNG, PP4, PP5, PPF, PPT, PRN, PS, PSD, PSP, PUB, RAW ,RIFF, RTF, SCT, SHW, SVG, SVGZ, TGA, TIF, VSD, WI, WMF, WPG, CF, XPM |
エクスポート形式 | BMP, DXF, EMF, EPS, GIF, HTML, JMG, JPG, ODG, PCT, PCD, PNG, PPS, PPT, PPTX, PSD(※1), RTF, SVG, TXT, WMF | BMP, DIB, DWG/DXF, EMF/EMZ, GIF, HTML, JPG/JPEG, PNG, SVG/SVGZ, TIFF, VSD/VDX, WMF | BMP, EMF, GIF, HTML, JPEG, PNG, POT/POTX/PPS/PPT/PPTX, RTF, TIFF, XML | AI, BMP, DWG, DXF, EMF, EPS, GIF, JPG/JPEG, PICT, PDF, SWF, PSD, PNG, SVG, TGA, TXT, TIFF, WMF | AI, BMP, CGM, CDR, CPT, DOC/RTF, DSF/DES, DXF, DWG, CMX, EPS, PS/PRN, SWF, GIF, XCF, HTML, JPG/JP2, PSD, PCT, PDF, PLT, PNG, RIF, SVG, TIF, PSP, WPD, WPG |
(※1)花子フォトレタッチのみ読み込み/書き出し可。
バージョン
MS-DOSの時代にver1と2が発売され、ver3でWindows対応となった。1995年発売のver3.1は現在と同様に一太郎(当時はver6.3)と並んで発売されていた。しかし一太郎がWindows95に対応してバージョン7、8を発売していったのに対して花子はWindows95対応版は発売されなかったが、1998年に一太郎9の登場に合わせ花子9が登場した。なおこの時に花子と一太郎のバージョンが統一されたため、花子のver4~8は欠番となっている。そのため32ビット版は花子9で初めて登場した事になる。
これ以降、一太郎のバージョンアップに合せて花子も新バージョンが発売されるという形態が続いている。
- 花子Ver1.0
- 花子Ver2.0
- 花子Ver3.0 for Windows
- 花子Ver3.1 for Windows
- 花子9(1998年9月25日発売)
- 花子10(1999年9月23日発売)
- 花子10 /R.2(2000年6月23日発売)
- 花子11(2001年2月9日発売)
- 花子12(2002年2月8日発売)
- 花子13(2003年2月7日発売)
- 花子2004(14)(2004年2月6日発売)
- 花子2005(15)(2005年2月10日発売)
- 花子2006(16)(2006年2月10日発売)
- 花子2007(17)(2007年2月9日発売)
- 花子2008(18)(2008年2月8日発売)
- 花子2009(19)(2009年2月6日発売)
- 花子2010(20)(2010年2月5日発売)
- 花子2011(21)(2011年2月10日発売)
- 花子2012(22)(2012年2月10日発売)
- 花子2013(23)(2013年2月8日発売)
関連項目
外部リンク
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