膀胱鏡検査 (非細菌性慢性膀胱炎)

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膀胱鏡検査(ぼうこうきょうけんさ)は、非細菌性慢性膀胱炎の診断のための検査。

膀胱鏡検査以外に信頼性の高い診断結果を得られる検査はないが、行わない泌尿器科医が少なくないため問題となっている。

検査前処置として、キシロカンゼリーという粘膜麻酔剤を尿道から注入する。

所見

非細菌性慢性膀胱炎では次のような膀胱の所見が得られる。

膀胱粘膜濾胞状変性

女性ホルモン低下によって起きる膀胱粘膜の変性で一番多いのが濾胞(ろほう)状変性である。 膀胱粘膜、特に膀胱三角部の粘膜が写真で示すように、小さな水泡(濾胞)が付着しているように観察できる。

膀胱粘膜ビロード状変性

若い女性で一番、目にするのが、このビロード状粘膜変性である。 膀胱三角部の粘膜表面が、細かい顆粒状変性として観察できる。

膀胱粘膜白苔変性

膀胱粘膜に白いコケ(白苔:はくたい)のように見えるのが粘膜白苔変性である。この写真はそれぞれ別の女性の写真である。 過去には、膀胱の白斑症、ロイコプラキーLeucoplackyと称し、膀胱腫瘍の前癌状態として内視鏡手術を行っていたこともある。

膀胱出口ポリープ

非細菌性慢性膀胱炎では、膀胱粘膜の所見ばかり目が行くが、膀胱の出口すなわち膀胱尿道移行部に炎症性ポリープなるものが多数出現する。