糸島郡

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糸島郡(いとしまぐん)は、福岡県北西部にあった

消滅前日の時点で以下の2町を含んでいた。

律令制下では怡土郡(いとぐん)と志摩郡(しまぐん)に分かれていたが、1896年4月1日、郡制に基づき両郡を合併させて糸島郡となった。現在の郡名は合併前の両郡の名前をつなげて別の字を宛てたものである。旧郡名の由来についてははっきりしないが、怡土については、弥生時代にその存在が魏志倭人伝に記述される伊都国との類似性が地理上と音韻上の両面から指摘されており、志摩についても、島との音韻上の一致が指摘されている。さらにこれらを裏付けるように、旧怡土郡地区からは大量の副葬品を伴う平原遺跡などの弥生時代の遺跡が何ヶ所か発見されており、同じ弥生時代には旧志摩郡地区も、ごく一部を除いて旧怡土郡地区とは船越湾から今津湾にいたる水道によって分離された状態であったと考えられている。

2010年1月1日に、志摩町と二丈町、前原市(旧糸島郡前原町)が合併し、糸島市が誕生。これに伴い、糸島郡は消滅した。

自治体

郡発足時の自治体

自治体の変遷

  • 1901年(明治34年)9月15日 - 前原村が町制施行し前原町となる。(1町17村)
  • 1931年(昭和6年)4月1日 - 前原町・波多江村・加布里村が合併し、前原町が発足。(1町15村)
  • 1941年(昭和16年)10月15日 - 今宿村が福岡市に編入。(1町14村)
  • 1942年(昭和17年)4月1日 - 今津村が福岡市に編入。(1町13村)
  • 1955年(昭和30年)1月1日(1町6村)
    • 前原町・雷山村・長糸村が合併し、前原町が発足。
    • 一貴山村・深江村・福吉村が合併し、二丈村が発足。
    • 可也村・桜野村・小富士村・芥屋村が合併し、志摩村が発足。
  • 1955年(昭和30年)4月1日 - 怡土村が前原町に編入。(1町5村)
  • 1961年(昭和36年)4月1日 - 元岡村・周船寺村・北崎村が福岡市に編入。(1町2村)
  • 1965年(昭和40年)4月1日(3町)
    • 二丈村が町制施行し二丈町となる。
    • 志摩村が町制施行し志摩町となる。
  • 1992年(平成4年)10月1日 - 前原町が市制施行し、前原市となり郡より離脱。(2町)
  • 2010年(平成22年)1月1日 - 二丈町・志摩町が前原市と合併し、糸島市が発足、郡より離脱。同日糸島郡消滅。


明治22年以前 旧郡 明治29年2月26日 明治29年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和39年 昭和40年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
怡土郡 周船寺村 周船寺村 周船寺村 周船寺村 昭和36年4月1日
福岡市に編入
福岡市 福岡市 福岡市
福吉村 福吉村 福吉村 福吉村 昭和30年1月1日
二丈村
昭和40年4月1日
町制
二丈町 平成22年1月1日
糸島市
糸島市
深江村 深江村 深江村 深江村
一貴山村 一貴山村 一貴山村 一貴山村
怡土村 怡土村 怡土村 怡土村 昭和30年4月1日
前原町に編入
前原町 平成4年10月1日
市制
長糸村 長糸村 長糸村 長糸村 昭和30年1月1日
前原町
雷山村 雷山村 雷山村 雷山村
加布里村 加布里村 昭和6年4月1日
前原町
前原町
志摩郡 前原村 明治34年9月15日
町制
波多江村 波多江村
可也村 可也村 可也村 可也村 昭和30年1月1日
志摩村
昭和40年4月1日
町制
志摩町
小富士村 小富士村 小富士村 小富士村
芥屋村 芥屋村 芥屋村 芥屋村
桜井村 桜井村 桜井村 昭和26年4月1日
桜野村
野北村 野北村 野北村
今宿村 今宿村 昭和16年10月15日
福岡市に編入
福岡市 福岡市 福岡市 福岡市 福岡市
今津村 今津村 昭和17年4月1日
福岡市に編入
元岡村 元岡村 元岡村 元岡村 昭和36年4月1日
福岡市に編入
小田村 明治29年10月21日
改称
北崎村
北崎村 北崎村

関連項目