田縣神社

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2006年3月に撮影。田縣神社の境内にある、小さな祠(ほこら)。写真右下にあるような「男根」をかたどった石は、境内のあちこちに設置されている。

田縣神社(たがたじんじゃ)は、愛知県小牧市にある神社である。式内社。旧社格郷社。毎年3月に行なわれる豊年祭が有名である。

概要

創建の年代は不詳で、かなり古い神社である。古い土着信仰に基づく神社で、子宝と農業の信仰を結びつけた神社でもある。延喜式神名帳にある「尾張国丹羽郡 田縣神社」、貞治3年(1364年)の『尾張国内神名牒』にある「従三位上 田方天神」に比定されている。現在地は旧春日井郡なので、後に遷座したことになる。

祭神は御歳神と玉姫神で、五穀豊穣と子宝の神である。社伝によれば、当地は大荒田命の邸の一部で、邸内で五穀豊穣の神である御歳神を祀っていた。玉姫は大荒田命の娘で、夫が亡くなった後に実家に帰り、父を助けて当地を開拓したので、その功を讃えて神として祀られるようになったという。

境内には、男根をかたどった石などが、多数祀られている。

なお「縣(あがた、けん)」と言う字は、「県」と言う字の旧字体(一部の辞書では、異体字としているものもある)である。そのため「田県神社(読みは同じ)」と表記する場合もある。

豊年祭

概要

毎年3月15日に行われる、奇祭として有名な祭事。「ほうねんさい」または「ほうねんまつり」と読み、別名「扁之古祭(へのこ祭)」ともいう。男達が「大男茎形(おおおわせがた)」と呼ばれる男根をかたどった神輿を担いで練り歩き、小ぶりな男根をかたどったものを巫女たちが抱えて練り歩く。それに触れると、「子どもを授かる」と言われている。 この祭事は、男根を「天」、女陰を「地」と見立て、「天からの恵みにより、大地が潤い、五穀豊穣となる事と子宝に恵まれる」事を祈願する祭事である。春に行われる理由は、「新しい生命の誕生」をも意味するからである。

なお、少し離れた場所にある犬山市大縣神社の豊年祭(別名「於祖々祭(おそそ祭)」)が対になっており、こちらは女陰をかたどった山車などが練り歩く。

その他

  • おみやげ品として男根をかたどったチョコレートオブジェなどが売られている。
  • 近年外国人に非常に人気が高く、外国人観光客も多く訪れる。
  • 豊年祭の日に限り、神社近くに複数の駐車場が設けられる。

交通手段

関連書籍

※「書名」著者・編集者(出版社・出版元、出版年)

  • 「奉献田縣神社復興関係丹羽文庫古文書及書画目録(昭和五十年二月十一日調)」丹羽欽治/編 (1975年
  • 「日本一の大麻羅づくり~田県神社木匠・斎木国光翁聞書」中井文雄/著(亀山巌、1981年

関連項目

外部リンク

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