手当て療法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

手当て療法(てあてりょうほう)は世界各地で見られる療法で、手のひら先を患部などに当てるだけで身体の不調を治そうとする方法。触手療法(しょくしゅりょうほう)、手のひら療法(てのひらりょうほう)とも呼ばれる。国や地方、創始者により各種の方法があり、大別すると直接に患部に手のひらや指を触れて行なう方法と、身体から少し離して手のひらや指先を当てる方法とがある[1]

概要

新約聖書は、信仰があれば手当てによる癒しが可能であるとしている[2]中世にはが手を当てることによって病気が治るロイヤル・タッチという言い伝えがあり、シェイクスピアの『マクベス』 第4幕第3場に描写がある[3]

ランドルフ・ストーン博士(1890-1981)の創案になるポラリティーセラピー[4] が従来から行われており、近年ではドロレス・クリーガーによるセラピューティック・タッチ[5]臼井甕男(1865-1926)を始祖とするレイキアメリカ合衆国を中心に世界的に注目を浴びているが、後者は日本の「臼井式霊気療法」が独自に発展を遂げたものである。

さらに近年になって、リチャード・ゴードンによるクォンタムタッチ[6] がアメリカ合衆国を中心に世界的に注目を浴びるようになってきたことをきっかけとして、さまざまな療法が、生命エネルギー(マナプラーナ)を利用したエネルギー療法として認識されるようになってきている。

日本では昭和初期に、臼井式から別れた江口俊博の「手のひら療治」 (江口式) [7]田中守平(1884-1929)の「太霊道[8] などが爆発的なブームになったことがある。西勝造が始めた「西式健康法」 に属する西式触手療法や、野口晴哉(1911-1976)が創始した「野口整体」の愉気法[9] も手のひら療法の一種である。

方法

いずれの方法も手のひらや指先を患部に近づける点で共通しているが、次のような差があり、多種多様である。

  • 手を直接に接触させるか、少し離して行なうか[10]
  • 手のひらを広げて行なう方法(例:手のひら療治)か、手の先をつぼめて行なう(例:ヒーリングコード[11])か、指先を当てる(例:愉気)か。
  • 静止したまま行なう(例:レイキ)か、振動させながら行なう(例:太霊道[12]スリー・チャクラバルティ[13])か。
  • 手のひらをかざす際に、呼吸に注意する(例:クォンタムタッチ)か、オーラに注意する(例:バーバラ・ブレナン[14])か、遠く離れたところからでも効果があるとする(遠隔療法)か、など。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目


テンプレート:Culture-stub

テンプレート:Socprb-stub
  1. 野口 『整体の自然法』 25ページ「触手療法は手を触れて愉気することだけだが、愉気が主で手を触れることは必ずしも必要ではない。」
  2. マルコ伝福音書16:17-18 「信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、わたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。」
  3. テンプレート:Cite book
  4. Randolf Stone (1999). Dr. Randolph Stone's Polarity Therapy.
  5. クリーガー 『セラピューティック・タッチ』
  6. ゴードン 『クォンタムタッチ』
  7. 三橋 『手のひらが病気を治す』
  8. 田中 『太霊道及霊子術講授録』
  9. 野口 『整体の自然法』
  10. 野口 『整体の自然法』
  11. ロイド 『ヒーリングコード』
  12. 田中 『太霊道及霊子術講授録』
  13. チャクラバルティ 『聖なる旅路』
  14. ブレナン 『光の手』