炭酸マグネシウム
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テンプレート:Chembox 炭酸マグネシウム(たんさん -、MgCO3)はマグネシウムの炭酸塩である。便秘薬、制酸剤、重量挙げの滑り止めの粉などに使われる(俗に「タンマ」、「タンマグ」と略称される)。
産出・製造
天然鉱物の菱苦土石(マグネサイト)として産出する。天然鉱物の苦灰石(ドロマイト、白雲石、CaMg(CO3)2)は炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムの複塩鉱物である。
マグネシウム塩水溶液に炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムを加えて沈殿させたものは塩基性炭酸マグネシウム(mMgCO3・Mg(OH)2・nH2O)と呼ばれ、これを炭酸マグネシウムと呼ぶことが多い。塩基性炭酸マグネシウムの組成比は製法によって異なり、Mg(OH)2に対して、MgCO3が3~5、H2Oが3~7の比となる。
特性
- 白色の粉末。
- 水にわずかに溶ける。
- 密度は3.03 g/cm3(無水和物)。
- 加熱すると水和物は水を失い、さらに強熱すると二酸化炭素を放出して酸化マグネシウム(MgO)となる。
- MgCO3→MgO + CO2
- 強酸やカルボン酸と反応して溶け、二酸化炭素を放出する。