消えたプリンセス

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テンプレート:Infobox消えたプリンセス』(きえたプリンセス)は、1986年12月20日イマジニアから発売された、ファミリーコンピュータ ディスクシステム用のゲーム。

概要

メディアミックスの手法を取り入れたWAVE JACKシリーズの第2作。RPG型アドベンチャーゲームである。富田靖子がイメージキャラクターを務めた。

黄色の大き目のパッケージには、ゲームソフトのほかに以下の物が同梱されている。

副読本
ゲーム世界の背景の説明や、毛利名人の攻略レポート、富田靖子のインタビューが収録されている。ヒントも多数散りばめられている。
カセットテープ
富田靖子の主題歌と、ミニドラマを収録。
捜査手帳
警察手帳に似せたメモ帳。
地図
幹線道路だけを載せており、詳細はプレイヤーが書き加えていくことになる。裏面は富田靖子のポスター。

WAVE JACKシリーズのゲームはディスクの書き換え対象ではなかった。ただし、誤って別のゲームに書き換えてゲームを消去してしまった場合、任天堂本社に送付することで元に戻すことは可能だった。

あらすじ

来日中だったラビア国王女キララが行方不明となり、王位継承の証「五種の神器」のありかもわからなくなってしまった。激怒したラビア国の王は、日本国内で蔓延している流行性痴呆症(パッパラパーになる病気)の特効薬オニノフグリの輸出停止を宣言。この事件の捜査員として抜擢された小林刑事は、30日以内にキララ王女と神器を探し出し、日本とラビアの関係を修復しなければならない。

キャラクター

カセットテープのドラマ出演者には声の担当も表記する。

小林もんた(こばやし もんた)
 : 岩田光央
主人公の新米刑事。ドジで失敗続きだったが、銀行強盗を(偶然にも)逮捕するという大手柄で注目を浴び、今回の事件の担当に選ばれた。
小次郎丸(こじろうまる)
声 : 鈴木れい子
もんたの相棒の警察犬名犬ラッシーの血を引く。
キララ王女
声 : 富田靖子
行方不明になったラビア国王女。16歳。天真爛漫な女の子。
鬼河原警部(おにがわらけいぶ)
声 : はせさん治
もんたの上司。部下をよく怒鳴っているが、心根は優しい。
キンキンキラキラ国王
ラビアの王にしてキララ王女の父。短気で有名。
アバンギャルド女史
ラビア国王の正室であり、キララ王女にとっては継母に当たる。口やかましい実力者。
ボコラモ
女史の私設護衛集団スペクターの一員。鈍い中年男性。
デコラモ
スペクターの一員。すらりとした痩せ型でクールそうに見えるが、実は気が弱い。
難波野小町(なにわの こまち)
甘えん坊で素直な女の子。髪型も含めてキララ王女に瓜二つ。
難波野権造(なにわの ごんぞう)
昔かたぎのヤクザで、小町の父親。最近は落ち目で、子分は4人しかいない。一家の証は「たこやきバッヂ」。
稲葉組長(いなばくみちょう)
難波野親分の子供のころからのライバル。成り上がりのマフィアのような「稲葉エージェンシー」を率いる。ファミリーの証は「白うさぎバッヂ」。
山下刑事
空気投げを得意とする柔道8段の猛者。山にこもって訓練中である。
金太(きんた)
遊び人の情報屋。頭はモヒカン刈りだが、これは生まれつきの髪型らしい。
近藤(こんどう)
キララ王女のペンパル(文通相手)の青年。

ゲーム進行

主人公の刑事・小林もんたは、「いのしか町」「あげは町」など5つの街を行き来して情報を集めるのだが、ほぼ全ての家、施設に入ることができるという当時としては斬新なシステムを採用していた。自由度が高いのも特徴で、レストランでバイトをしたり、道場で体を鍛えてみたり、マツタケ狩りをして荒稼ぎをしたりと、王女探しをしなくても十分楽しむことができる。

また、時間の概念が取り入れられており、昼と夜とでは街の表情が変わる。夜になるとなぜかギャングに路上で発砲されたりと危険極まりない状態になるが、こちらも拳銃で撃退することができる。ちなみに一般市民を撃ち殺すこともできるが、10人以上射殺して交番もしくは警察署に行くと罰金を取られ、スタート地点に戻される。なお、ライフゲージが0になったり、ゲーム内の時間で30日が経過するとゲームオーバーになる。

ゲームを進める上でのフラグ立ては難解きわまるものが多く、ヒントも多いとはいえなかった。中でも名高いのは、「じゅうじか、ごごごご、やっほー」というヒントだけで、ある街の十字路で深夜に野宿をするとキーアイテムがもらえるという謎解き。一応刑事が主人公とはいえ、推理力を働かせるような場面は一度もない。

また、一部横スクロールの「シューティング面」がある。

イメージソング

脚注


関連項目