桓国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

桓国(かんこく)は、『三国遺事』などに記載されている檀君神話を基に創作されたもので、近代の偽書である『桓檀古記』などの超古代史説に出てくる古代国家。実在の国ではない。

概要

古代朝鮮最古の国は桓国[1]であり光明の国を意味する[2]。桓国は卑離国、養雲国、寇莫汗国、一群国[3]、虞婁国(別名は畢那国)[4]、須密爾国[5]、勾茶川国、勾牟額国、売勾余国(別名は稷臼多国)[6]、斯納阿国、鮮稗国(別名は琢韋国または通古斯国)[7]、客賢汗国[8]の計12ヶ国から構成され、天海(バイカル湖)を中心に、南北が5万里, 東西が2万里[9]とする。

歴代桓仁一覧

桓国の君主は桓仁とよばれ、7代3301年(別説では6万3112年だともいう)。桓国の中核は紀元前3898年に倍達国を建てた。

  1. 安巴堅
  2. 赫胥
  3. 古是利
  4. 朱于襄
  5. 釈提壬
  6. 邱乙利
  7. 智為利


脚注

テンプレート:Reflist
  1. 『三国遺事』に登場する檀君の祖父にあたる天神の名「桓因」の因の字の国構えの中の「大」が「士」になっている写本が存在し、これは誤写または「因」の異体字とみられる。しかし、これを「国」の字とみなし「桓国」と読むべきだとしたのが「桓国」説の始まりである。『三国遺事』の該当個所を「桓国」とすると桓雄の父の説明がなくなり正体不明な人物となる上、「帝釈なり」の注釈も意味不明になるなど、不審な文章になってしまう。
  2. 「桓」は古代韓国語で光、明、白、大、人、天、日、など全部で22の意味をもち、宇宙の根源を表す言葉である。
  3. 卑離から一群までの4カ国は『晋書裨離等十国伝』からの引用。
  4. 黒水靺鞨の一つ、虞婁部の名から創作したもの。
  5. 須密爾はシュメールのことで、従って古代シュメール文明も韓国が発祥である。
  6. 勾茶川国から売勾余国までは『三国史記』高句麗本紀にでてくる「句茶国」のもじり。
  7. 琢韋は室韋のもじり、室韋はモンゴルの先祖、通古斯はツングースの音訳。従って、モンゴル系とツングース系の諸民族はすべて朝鮮民族の分流である。
  8. 晋書粛慎氏伝』に出てくる寇漫汗国のもじり。
  9. これだとユーラシア大陸をはみ出してしまい、90度横倒しにしてもほぼユーラシア大陸に重なってしまう。十分の一にして南北5千里, 東西2千里と解釈すると、おおよそ朝鮮半島全域に高句麗を併せた地域のようである。