脇付

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脇付(わきづけ)とは、手紙の宛先に添えて敬意や注意を表すために使用する言葉である。縦書きの場合、宛名の左下に書くのが正式である。現在では、敬意を示す脇付は「御中」など一部を除いて用いられることは少ない。また、簡潔さを重視する電子メールでは使用しないことが望ましいとされる。なお、脇付を添える場合にも、宛名に様などの敬称はつける。

普段の生活で目にすることは少ないが、医師同士の親書や医療機関の発行する紹介状(診療情報提供書)では、宛名を○○先生御侍史、あるいは御机下とすることが慣例となっている。

脇付の多くは、名宛人に直接送付することを避け、秘書・侍従(侍史)や机(机下)などに手紙を送ることで謙譲の意を表現するものである。

脇付の例

医者の紹介状などの宛名では相手に対する敬意と患者をお願いするという意味で、慣例的に「御侍史」「御机下」と「御」をつけるが、これは本人ではなく「秘書」や「机」を高位なものとすることになり、本来の用法からすると誤った書き方である。○○様の後に宛名より若干小さめの文字で「侍史」または「机下」とするのが正しい。

尊下

友人、同輩に対する脇付。目上に対して用いると失礼となるので注意。

膝下

尊属、特に父母に宛てた手紙において用いる。

御中

会社などへ手紙を送る時使用する。意味するところは「おん中のかたへ」という意味で、「会社にいる方にお手紙をお出ししますが、お名前がはっきりわかりませんのでその会社の中にいるどなたかにお出ししてます」ということである。

外脇付

手紙の内容等に関する注意を促す脇付。「親展(しんてん)」「至急(しきゅう)」「-在中(ざいちゅう)」などは現在もビジネス文書を中心としてよく用いられる。

関連項目