有田鉄道
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有田鉄道株式会社(ありだてつどう)は、和歌山県有田郡有田川町に本社を置くバス事業者である。略称は有鉄(ありてつ)。かつては鉄道路線(有田鉄道線)を保有し、鉄道事業を行っていたが、2003年(平成15年)1月1日に廃止し、現在は路線バス事業・貸切バス事業のみを行っている。
歴史
- 1912年(明治45年)3月9日 : 有田軽便鉄道に対し鉄道免許状下付(有田郡湯浅町-同郡屋城村間)[1]。
- 1913年(大正2年)2月17日 : 有田軽便鉄道株式会社設立。
- 1913年(大正2年)6月 : 有田鉄道株式会社に商号変更。
- 1915年(大正4年)5月28日 : 海岸駅 - 下津野駅間開業[2]。
- 1916年(大正5年)1月1日 : 旅客運輸営業休止(海岸-湯浅間)[3]。
- 1916年(大正5年)7月1日 : 下津野駅 - 金屋口駅間延伸開業[4]。
- 1940年(昭和15年)4月9日 : 旅客運輸営業廃止(海岸-湯浅間)[5]。
- 1944年(昭和19年)12月10日 : 海岸駅 - 藤並駅間休止。1959年(昭和34年)廃止。
- 1947年(昭和22年)5月 : 一般乗合旅客自動車運送事業運輸開始。
- 1953年(昭和28年)1月 : 一般貸切旅客自動車運送事業運輸開始。
- 1976年(昭和51年)8月 : 広告宣伝業開業。
- 1977年(昭和52年)12月 : 賃貸業開業。
- 1983年(昭和58年)4月 : 農産業開業。
- 1992年(平成4年)4月 : 特定旅客自動車(スクールバス)運送事業運輸開始。
- 1994年(平成6年)2月 : 国内旅行斡旋業開業。
- 2003年(平成15年)1月1日 : 鉄道路線全線廃止。
- 2013年(平成25年)7月30日 : 新高速乗合バス事業に係る管理の受委託の許可を受ける。
鉄道事業
当社の創業事業であったが、2003年1月1日に廃止された。
詳細は有田鉄道線を参照のこと。
バス事業
和歌山県内を拠点に、路線バス・貸切バスの営業を行なっている。なお、同じ和歌山県内に「有田(ありた)交通」という事業者が存在するが、無関係である。
営業所
路線バス
- 現行路線
- 廃止路線
- 和歌山市駅 - 花園
- 金屋口 - 田殿口 - 宮原
- 有田川町無料巡回バス・コミュニティバスの受託運行
車両
2007年3月31日現在、路線バスとして10台のバス車両(うちノンステップバスは1台)を保有する[6]。かつては、トヨタ・クラウンのセダンを一部路線に使用していたことがあった。
貸切バス
貸切バスは現在の主力事業であり、大型スーパーハイデッカーも在籍する。過去にはネオプラン・スカイライナーも在籍していた。
その他
運行受託の形式でWILLER EXPRESSの一部の分の運行を担当している[7]。
脚注
- ↑ 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1912年3月14日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1915年6月2日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ 「軽便鉄道一時旅客取扱休止」『官報』1916年1月12日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1916年7月6日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ 「旅客運輸営業廃止」『官報』1940年4月13日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ↑ http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020500/bus/ss1.pdf 和歌山県企画部地域振興局総合交通政策課 和歌山県内のバスの状況
- ↑ 7月31日 WILLER EXPRESSが高速路線バスを運行開始