有
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有(う、尤、bhava、bhaava、sat、astitaa sanskrit)とは、何かが有る状態。対義語は無。
※「う」と読むのは、「呉音」(ごおん)読みから。仏教では通常、漢字を呉音読みする。
三有
(さんう、(ssnskrit) trayo bhaavaH)(しばしば「さんぬ」と連音される)
生きものの生存状態、生存領域。十二因縁では第10番目の、欲界・色界・無色界の三界を衆生が輪廻していく状態を指す。
四有
(しう、(sanskrit) catvaaro bhaavaH)
衆生が輪廻転生する過程の、一サイクルを4つに分けて説明するもの。倶舎論 などに説かれている。
- 死んでから次の生を受けるまでの期間である中有(ちゅうう、antaraa-bhava)
- それぞれの世界に生を受ける瞬間を意味する生有(しょうう、upapatti-bhava)
- 生を受けてから死ぬまでの一生の期間である本有(ほんぬ、puurva-kaala-bhava)
- 死ぬ瞬間を意味する死有(しう、maraNa-bhava)
存在
((sanskrit) bhaava、sat、astitaa)
存在するもの、ものが存在する状態、存在すること、存在、存在性。
有についての仏教の考えは多様で、実体として存在する実有、車や林のように部分の集合体として存在する仮有(けう)・施設有(せせつう)、真俗二諦の考えを背景とした「世俗有」「勝義有」などがある。